梢のぶつぶつ

最近は高い木が少なくなったけれど、それでもこうしてとまっていると遠くのものも見えてくる。

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タイトルの問いについて孫崎享氏が分析を行ったコラムがある。
まずはこちらを読んで見てほしい。
コメント欄も一緒に。。

「お上を批判しない」という日本の国民性

ここで孫崎氏が示している「現状認識」は、おいらの見方では安倍一派のそれと変わらない。
その解釈が違うだけである。
「だから」と安倍一派は言うだろう。「我々のような『民族意識』の高い選ばれた者が『奴隷根性』しか持たない一般民衆を支配、教化しなければならない!」
それが彼らが「愚かな一般民衆」を騙してでもやろうとしていることなのだ。

上記記事のコメントで、おいらは「孫崎氏とも安倍とも違う解釈を示す」と書き込んだので、記事にまとめてみたい。

それにはまず、この日本列島が置かれた地政学的位置から話を進めないといけない。
この列島は、アメリカ西海岸から船によって人が自在に往航できるようになる19世紀まで、ユーラシア大陸の東の果て、つまり「世界の果て」であった。
その先には誰もそれ以上行くことのできない大海が広がっていた。

太古から、大陸で争って負けた勢力や、放浪の果てにたどり着いた「地の果て」がこの島々であったであろうことは想像に難くない。
ここから先は行くところがない。
しかも、この島たるや、地震、津波、火山の噴火、台風、洪水、干ばつ・・・と、抗いようのない自然災害=天変地異が日常茶飯事の世界である。

極々稀にしか天変地異が起きない世界のように、個人が神に救いを求める一神教は起こりにくい。
なにしろ、空にも大地にも海にも山にも川にも祟りなす神々がいて、絶えず気まぐれな祟りをなしてくるのである。
個人が唯一絶対神と向き合い、対話し、やがてくるであろう世界の終わり(天変地異)の時には救ってもらう・・・などと悠長なことを言ってられる状況ではないのだ。
祟りなす神々が何であれ、供物を捧げて彼らと「上手く」折り合いをつけながら、恵みを与えてもらう。(自然は災害だけでなく、恵みももたらす)
そういう精神構造が生まれてくるのは、至極当然のことだと思える。
唯一絶対神をよりどころに「自然の猛威と戦う」などという精神構造は生まれてこない。
したがって、こういう世界では「抗い難いものには上手く取り入って折り合いをつけて暮らす」という「知恵」が発達する。
これが「権力に逆らおうとしない」日本人のメンタルの根底にある・・・とおいらは見ている。

さらに、この先に行く場所のない、かつ天変地異が日常茶飯事のこの島に流れ着いた人々にとって、出自の違いや見た目の違い、信仰する神の違いによって殺しあうより、多くの祟り神を前にして、身を寄せ合い、協力し合う「お互い様」の精神こそが生き延びる唯一の手段であったはずである。
だから、日本人は「お互い様」の「世間」からはじき出されることを極端に恐れる精神構造を持っている。
というのが、おいらの解釈だ。
そして、「世間」とは、目の届かないところまで想像力と観念によって把握する「社会」ではなく、自分の目の届く範囲の人間関係のことだ。
沖縄で何が起きていようと、シリアで子どもが殺されていようと、一般的日本人にとっての重大問題は自分の所属する「世間」の中での自分の位置がどこか、ということである。
それに比べれば「目の届かない場所で起こっている社会的重大事件」などは瑣末なことなのである。

決して「奴隷根性」などではなく、風土と地理的条件から自然に生み出された、ある意味きわめて平和的な「精神文化」なのだ。

この日本人特有のメンタルのツボを押さえてしまえば、ヒトラーのような苛烈な暴力や残虐性を伴わずに、「日本型独裁政権」は成立してしまう。
それをやっているのが安倍政権なのだ。
具体的には、細かく「分断」した「世間」の頭を抑えてしまうことで、上記2つのメンタル発動で、たやすく、ソフトに、独裁支配が可能になるのだ。
ここに憲法改定や法律整備を付け加えれば、独裁政権は安定する。
というのが、安倍一派の戦略である。

だが、先にも書いたように、この2つのメンタルはきわめて平和的でもあるのだ。
欠点は常に長所の裏返しである。
西欧型民主主義システムではどうも上手く機能しないようだが、(だから安倍政権なんかができちゃった・・・)
日本型メンタルの長所を上手く活かした「日本型民主主義システム」を構築することができれば、あるいはそれは、70億の人類を歴史上初めて圧政から救い出せるヒントになるかもしれない。。。
と考えたら、必ずしも今の状況は悲観的になるような状況ではないかもしれない。

と、おいらは思っているのだが・・・。


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>祟りなす神々が何であれ、供物を捧げて彼らと「上手く」折り合いをつけながら、恵みを与えてもらう。(自然は災害だけでなく、恵みももたらす)
そういう精神構造が生まれてくるのは、至極当然のことだと思える。
唯一絶対神をよりどころに「自然の猛威と戦う」などという精神構造は生まれてこない。
したがって、こういう世界では「抗い難いものには上手く取り入って折り合いをつけて暮らす」という「知恵」が発達する。
これが「権力に逆らおうとしない」日本人のメンタルの根底にある・・・とおいらは見ている。

まさにそうだと思います。
欧米の精神性とは根本的に違うんです。
明治時代以降、欧米化が進み、特に第二次世界大戦以降は、属国のようになってしまっていますが。。。
破壊されてしまった日本人の精神性が、再度芽吹き始めているので、今後の推移が楽しみです。

2018/7/1(日) 午後 7:34 [ ひろみ ] 返信する

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ひろみさん、コメントありがとうです。

ムツカシ過ぎて誰もコメントくれねーかな?
なんて思ってたんだけど。。
理解してもらえて嬉しいっス。

「奴隷根性」などではない。
と、おいらは思うんだよ。
一見頼りなさげに見えるこの精神性は、ひょっとしたら21世紀の人類の希望になるかもしれない可能性を秘めてるかも・・・と。

余談かもしれないけど、カズオ・イシグロの作品の中にもそれは垣間見えてるんだよね。

2018/7/1(日) 午後 9:00 [ MM21s ] 返信する

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