梢のぶつぶつ

最近は高い木が少なくなったけれど、それでもこうしてとまっていると遠くのものも見えてくる。

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世論調査で、安倍政権の支持率が51%。

茶化してばかりじゃなく、ここらでちょっとマジメに「集団的自衛権」とやらを考えてみよう。

政府が提示した8事例についておいらの考えを述べる。

 武力攻撃を受けている米艦の防護
そもそも何もない状態で、世界一の軍事力を持つアメリカの艦船に攻撃をしかける国があるとは思えない。自殺行為でしかないからだ。
あるとすればアメリカが攻撃を仕掛け、これに応戦する形での攻撃だが、これは「アメリカが仕掛けた戦争」であり、これに加担することは明らかな憲法違反で、もしこれがやりたいなら(自国の安全保障に対してプラスかマイナスかは置いといて)憲法を変えて9条を破棄することだ。
また、日米安保にもとづいてアメリカが日本の防衛のために戦っている最中のことであれば、これは「個別的自衛権」の範囲で、「集団的自衛権」は関係ない。

 米本土が武力攻撃を受け、我が国近隣で作戦を行なう時の米艦防護
これは他国同士の戦争の一方に加担するという行為であって、明らかな憲法違反だ。
これをやりたいなら、やはり憲法を変えて9条を破棄しなければならない。
「憲法解釈」などでやっていい話ではない。
日本は法治国家だ。
「法治国家をやめる」などという選択はごめんこうむる!
むしろ同様の事態発生の際、国内の米軍基地を作戦遂行のために使わせてもいいのか? という議論をすべきだ。
「使わせない」などという選択肢があるとも思えないのだが・・・
おそらく、現状ではここがいちばん問題だろう。

 米国に向けわが国上空を横切る弾道ミサイルを迎撃
もう笑うしかねー。
あのなあ、四角くひろげた地図見てるとアメリカに飛んでくミサイルは日本を横切るように見えるかもしれないけど、地球は丸いんだよ。
北からアメリカに飛んでくミサイルは日本上空じゃなく、ロシアの沿岸部上空を飛んでくわけ。
ロシア上空に迎撃ミサイルぶち込むかい?
できるわけねーだろ!?
第一、発射直後を撃ち落とすか基地そのものを攻撃するならともかく、高高度を飛ぶ弾道ミサイルを撃ち落とす技術はない。
そういう技術を開発したとして、ロシア上空でなく撃ち落とすためには千島列島の沖、太平洋上にイージス艦を展開しなければならないわけ。
3隻しかないイージス艦をそんなとこに持ってったら、肝心の日本本土の防衛はどーすんだよ?w

 民間船舶の国際共同防衛
ちょっと考えにくいシチュエーションだ。
単なる民間船を突然攻撃する国なんてあるのか?
戦闘地域での誤爆なども考えにくい。
そんなところをまともな民間船が好んで通るとは思えない。
「国際共同護衛」をしなければならないような状況ってどんな状況だ?
しかも「国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがある」状況って?
海賊に対する護衛なら、「個別的自衛権」で十分対処できると思うが?

 邦人輸送中の米輸送艦の護衛
これについて、世論調査で賛成が7割を超えてるらしいんだが、なんでこれに「集団的自衛権」が関係すると思うんだ?
戦闘の始まった地域からの邦人の避難なら、基本的には自国の艦船で行なうものだ。
それが間に合わないとき、他国の船にお願いすることはあり得るだろう。
だが、そもそも「間に合わない」のだから、護衛の艦船も間に合わないじゃないか。
間に合うならそれに乗せて退避させればいいだけだ。
「個別的自衛権」以外が必要だとは思えない。

 弾道ミサイル発射警戒時の米艦防護
日本を狙うかもしれないミサイルの警戒は日米安保の範疇で、これに共同行動をとることは「個別的自衛権」である。
ついでに軍事的常識から言えば、現代戦では潜水艦への警戒から艦船は密集行動をとることはなく、ばらけて行動する。
艦船への攻撃はミサイルか魚雷。
対艦ミサイルに関しては各艦が防衛能力を持っており、潜水艦からの魚雷に関してはほぼ防ぐ手だてはない。
いずれにしても数分のできごとであり、他の艦が応援に駆けつけるという図は現実的ではない。
各艦が個別に対応する。
尖閣の映像みたいに船と船が激突し合っているような絵を想像してるなら、どシロートだ。

 強制的な停船検査
つまり臨検だ。
海上封鎖である。
どういう状況が「国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される」状況なのかわからないんだが、それほどわが国に対して危険な行動をとられている状況ならこれは「個別的自衛権」だろう。
米韓が北と戦争を始めた事態で北の兵站を断つのなら、これは明らかな戦争行為で、憲法に抵触する。
外交も含めて安全保障を考えるなら、むしろ形だけでも「中立」の立場をとっておき、「戦争の出口」を提供できる立場を維持すべきだろう。
安易に一方に加担して「出口戦略」を失うのは下策中の下策だ。
「憲法上の理由でできません」というカードを残しておく方が国益にかなう。

 国際的な機雷掃海活動への参加
戦闘が終わってから、当事国の要請を受けて出て行くこの活動には、「集団的自衛権」は何の関係もない。
これまでもやってきてる国際貢献活動だ。
ホルムズ海峡に機雷が敷設され、わが国のタンカーが通れなくなった場合を想定しているのだろうが、機雷の敷設はその国が防衛力を高めたということであり、戦争行為の一種である。
これを一方的に除去するというのは相手の防衛力を削ぐ行為であって、もちろん戦争行為である。
公海上に敷設されたなら、国際法違反なので、国連の決議を待って国際的に除去作業を行うことはありうるだろう。
それのどこが「集団的自衛権」なのだ?
それは最初にのべた「国際貢献」でしかない。
ところでホルムズ海峡に限って言うなら、ここに公海はない。
イランの領海とオマーンの領海しかない。
ここに機雷が敷設されるということは、イランとオマーンが戦争を始めたということになる。
そんな状況で原油を運べるのか?
別のルートを確保すべきなのではないか?


以上、見てきたようにどのケースにも「集団的自衛権」は必要ない。
日本が憲法を変えて「軍事力によってものごとを解決しようとする国」になるのでなければ。
安倍はゴマカシながら「集団的自衛権」という言葉を欲しがっている。
「集団的自衛権」という言葉でもって、今よりも軍事的フリーハンドが欲しいのだ。
ただそれだけなのだ。
おいらが、ヤツらがこの国の安全保障をオモチャにしている、と思うのはそれゆえだ。

もし「軍事力によってものごとを解決しようとする国」になりたいのなら、安倍はゴマカシを言わずに「9条を破棄して軍事力で問題を解決する国になる」と言えばいいのだ。
おいらはそれがこの国のためになるとは思わないが。


あ、
最後に一言言っとくわ。

福島の原発事故で「国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆され」てんだけど?

 

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