花あかり

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恩師の話

高校時代の担任の先生に、ずっと年賀状を出していた。
別段、感銘を受けたわけでもなく、
何か助けてもらったわけではないが
彼が担任だった高2、高3の時代は、わりあい平穏な時間だった。

今年の年賀状に「高齢により今後、年賀状等は無用」と
書いてあって、なんだかさみしい思いを感じた。

7月の終わりに先生から、1冊の写真集が送られてきた。
そういえば、数年前のクラス会でお目にかかったときに
「今はもっぱらカメラが趣味で、写真集を出しました」と話していたっけ。
いただいた写真集と一緒に来たハガキに
“60才をこえてから始めた写真、目標は3冊の写真集を出すこと。
 だけど、2冊までだして、体力的に3冊目は断念。
 結婚式に呼んでくれた君に一冊進呈します”
と、書いてありました。
同時に、令状等無用とも。

それはそれは、キレイな花の写真、風景の写真。
写真とともに、ワーズワースや正岡子規などの詩歌も添えられて
先生らしい、優しい写真集で、見ていてホッとする1冊でした。

先週、ちょうど結婚30周年。
その報告とともに、写真集のお礼にエビのお菓子を送った。
長寿の願いをこめてのエビの姿焼きせんべいだったけど、
先生わかってくれたかなぁ。

私たちは、先生のことを『ムーミン』と呼び、
自分たちのクラスを『ムーミン学級』と呼んでました。
高2高3の2年間、クラス替えがなく、担任も変わらず。
どっちかっていうと地味なクラスでしたが、
問題児が数名居ました。
あとになってクラスメートと話して気が付いたのですが、
絶対に、他の先生からあの問題児たちを押しつけられたんだよねって。
6クラスある学年のうち、停学者・退学者を唯一だしたクラスですから。
問題児の彼らは、悪い人間じゃありません。
ただちょっとハメを外し過ぎて、警察の御厄介になっちゃっただけで
ひとりひとりは、根の素直ないいヤツラ。
連絡がつけばクラス会にも、参加してくれます。

先生は、彼らに押し付けることなく、誠実に接していましたし、
私たちも、なんでこんな大事になっちゃんだろうって思うくらい
だれかを傷つけたとかじゃなく、
ホントのにやらかしちゃっただけだったんですけどね。
先生は私たちが高1の時に他校から赴任してきて
在学してた3年間だけ居て、その後高校教師生活をやめ
大学の教授になりました。
「あたしたちのせいで高校教師に見切りをつけたんかね」と、話してます。

私にとっては、高校時代の唯一無二の担任の先生で、
結婚披露宴にも出席してもらいました。
でも、先生の長い教師生活の中で、私は数千人の生徒の中の一人にしか過ぎないんだ
って、年賀状無用をいただいてからハタっと気が付きました。
教師って、一生でスゴイ人数と出会い、かかわっていくのだなぁと
改めて感じました。

お花のおけいこで一緒の方が
偶然にも、先生の2軒先に住んでいるので、
「昨日、先生を見かけたわよ〜、かわりなくお元気」
それとなくご様子は、教えてもらえるので
年賀状で確認できなくても安心です。
父と同じ年の先生。
父が、もう幾ばくも無いことを考えると、
先生にはいつまでもお元気でと願わずにはいられません。





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