文花座

歌舞伎、宝塚歌劇団、劇団四季・・・大好きな舞台の感想をつらつらと♪

その他舞台Review

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【公演データ】
公演名:新橋演舞場八月公演
Inouekabuki Shochiku-mix 『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』
会場:新橋演舞場
観劇日:DVD鑑賞 2003年8月8日〜8月30日

【主な配役】(敬称略)

病葉出門:市川染五郎
闇のつばき:天海祐希
美惨:夏木マリ
安倍邪空:伊原剛志
四世鶴屋南北:小市慢太郎
十三代目安倍晴明:近藤芳正
桜姫:高田聖子
祓刀斎:橋本じゅん
呼鉄:右近健一
火縁:山本カナコ
水誼:保坂エマ
樹真:黒石えりか
谷地:山田麻衣子  他

こんなに、こんなに生命いっぱいの舞台というものが存在するのだなぁ!

この舞台は、観客を楽しませるために、役者がその存在価値をめいいっぱいに生きるために、舞台に携わる誰をもが・・・自分自身が「生きる」ために作った、という感じがしました。
それを、客席の横っ面を張り飛ばすかのように強烈にたたきつけてくるようで。

何でそこまでするのかな?なんでそこまでできるかなぁ。
なんかね、迫力とか、娯楽とか、興奮とか、そういうの乗り越えて、強烈に尊いというか、凄いというか・・・あるんだな、こんな舞台。って、そう思いました。
楽しいからというだけじゃなくて、飢えたものが欲するように一気に観てしまいました。
劇場に足を運ぶ人間が、得たくて欲しくてたまらないもの、それを与えてくれる舞台だったって感じています。
劇場空間に居られたならば、どれほど幸せだったかなぁ!
きっと、劇場空間にうっすらと麻薬の煙がながれるような気配がしたに違いないって、そう思います。

【病葉出門@市川染五郎丈】

市川染五郎丈演じる病葉出門(わくらばいずも)、素晴らしく綺麗。なんと美しいことか!
その感覚は、眼を楽しませるというよりなお強く・・・あのね、たぶん、染五郎丈は恋をさせているんだと思います。
劇場空間の中で、女という女、人間という人間を「病葉出門」に惚れさせているんだって。
まったく、そうとしか思えないんですよ。
惚れた男にでもなければ、あれほどまでに、わずかな表情のひとつひとつからその心を汲み取りたい気持ちにはならないだろうし、痛いほど切ない思い、その悲しみに体ごと共鳴することなんてありえない。
もう好きで好きで、愛しくて愛しくて、いつまでも見ていたい。
その姿を目にすることそのものが、満足感と同義語なんです。
悔しいぐらいに好き、本当に、本当にカッコいい!
3時間あまりの非日常、ここまで惚れさせてもらえれば、観客冥利に尽きるってもんだ!

役者の価値って色々あるけれど、俳優一個人の花の時代に、こういう魅力で観客を虜にし、一点の偽りもない熱い視線を存分に浴びることってすごい体験だと思う。
きっと、観客のその視線が、年を重ねる染五郎丈のさらなる色気を引き出すのだろうなぁ。

染五郎丈の、じゃなくて、病葉出門の・・・あっ!いまこう言い換えて、気付きました。私、染五郎丈と病葉出門をまったく分けてない。
染五郎丈が出門で、病葉出門が染五郎丈なんですよ。はまり役って言葉さえも少し違和感を感じるほど、お役とご本人が繋がっているイメージがありますねぇ。

っと!わき道に逸れました(^^;
それで、話を戻して病葉出門の魅力・・・いやぁ、細かく語ればすごいことになりますよね?
舞台をご覧になった方なら今、首が千切れるほど頷いてくれていると思うのですけれども(笑)

何がいいって、その繊細な色気が、一切の雑味を持っていないってことじゃないかなぁ。
甘みではあるのだけれど、舌先に後味を残さないというかね、味そのものはすっと消えて、甘いという記憶だけが尾を引くほどのさりげなさなんです。
すっごい上質の甘みってそうですよね、頂き物でしか食べられないようなショコラだとか、繊細な和三盆だとか、そんな感じ。本質の粋を極めたような、純化された自然さなんです。
かといって、無自覚すぎる粗野な無防備感もない。
姿の一つ一つに程よい端正さが常にあって、なんとも言えずスタイリッシュなんですよねぇ。
魅せる、ってことを本当によく知っているのだなぁと感じます。

テンションの上がった台詞の最高潮が、カン高い独特の節回しで歌うような調子になるところなんか凄く気持ちいい。
こう、声色の真似をしてみたくなるような面白さです。

黒紋付の着流しには濡れたような光沢があり、動作にしたがって、体のラインに沿って光が溜まるようになる。ごくさりげなく、これがなんとも心憎いのですよねぇ!
裾の裏地は紫。これが、剣戟や駆け出した時なんかにぱっと翻ると白い足に紫が映えて、なんともいい絵。
髪の色は、黒に緑をかけているのかな。黒髪が光に透けると色のニュアンスを生むほどのうっすらとしたものですけれど、この鬘の色が凄く綺麗で!
とくに安倍邪空に羽交い絞めにされて上下に並んだときなど、邪空の艶なしの黒蓬髪と出門の緑なす黒髪の対比が効いていて、ライトの光の中で象徴的な絵のようになっていたのが印象に残りました。

いのうえ歌舞伎は、とにかく「絵」に拘るのだなぁ!
役者のカッコよさを最大限に引き出すことに、情熱をかけているのが感じられる。
動きであり、衣装であり、背景であり舞台装置であり、そしてお役そのものにも瑞々しい演じ甲斐を与えてあげている。
役者はやりがいがあるだろうなぁって思いますねぇ!

市川染五郎を語るには、絶対はずせない舞台であり、お役ではないかなと思います。

―闇のつばき@天海祐希さん、安倍邪空@伊原剛志さん・・・魅力的なキャラはまだまだどっさり!!その2へ続く!―

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この舞台で初めて新橋演舞場に行きました。やっぱり歌舞伎の舞台だからセットの転換とか迫力に驚いたのもです。ネタもの公演もある劇団だけど髑髏城とかいのうえ歌舞伎があるのが新感線から離れられない魅力です。天海さんはホント妖艶でした〜挿入唄の夢桜が最高に盛り上がります。

2007/7/8(日) 午前 0:00 [ ヒカル ]

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染様も先月観て来ました~~斎ちゃんかわいかったですね~~

2007/7/10(火) 午前 10:28 天ママ

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minamonitokeruhikari様、いらっしゃいませ!ご挨拶が遅くなっちゃってごめんなさい(^▽^>うわーっ、舞台イッパイ観ていらっしゃるー!いのうえ歌舞伎の迫力、情熱、魅せることにこだわり抜いた舞台、最高に魅力的でした。髑髏城はまだ未見なんです、DVDでしか観られないのが残念とはいえ・・・期待と興奮でワクワクしながら観たくて観たくてたまらないのが未来に残ってるってシアワセだよなぁ(^▽^♪とほくそ笑んでます。夢桜、本当に綺麗な曲で作品世界にぴったりですよねぇ!って、また観たくなった・・・DVDセット(^^)/◎♪

2007/7/16(月) 午前 10:55 [ 雪柳 ]

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天ママ殿〜!!!!可愛かったですよねぇぇ!幸四郎おじいちゃまのデカさが比較対象になるからか、よりいっそうちっちゃく見えて、もう「ちっちゃーい!!」「カワイーイ!!」しか出てこない(笑)いやぁ〜、でも子供は舞台を攫いますねぇ〜。初日の舞台で観劇できたのですけれども、染様が「強烈に緊張してるのを誤魔化そうとして平然としている」のがもう文字に書いたようにわかって、逆に面白すぎた気配でした(^皿^)

2007/7/16(月) 午前 11:01 [ 雪柳 ]


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