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かめのぞき
【意味】
歌舞伎の二枚目役者が頬かむりする白手ぬぐいに、あるかなきか程度のごく薄い藍が差してあること。
【『かめのぞき』お喋り♪】
『頬かむりのなかに日本一の顔』・・・といったら、初代中村雁治郎丈に奉られた美男極めの名文句(*^▽^*)
白皙の美貌を覆う頬かむり。女愛しさゆえの憂いの影を身に纏い、わずかな退廃を滲ませつつも、端然とした育ちのよさと品は覆うべくもない。
すらりした上背の映える、りゅうとした柳の立ち姿―――
二枚目役者が「生身の美」でお客を酔わせる、実にオイシイ♪シュチュエーションでございます。
頬かむりに使われる手ぬぐい、いっけん白一色の変哲もないものに見えますが、これにはほんのわずか、あるかなきかのごく薄い「藍」色が差してあるのだそう。
何のために?それは「見せる美貌」を追求したコダワリの工夫なのですって。
頬かむりの中にある二枚目顔は、全体を真っ白に塗りこめた「白塗り」。
その顔を包む頬かむりの手ぬぐいは、いわば顔を縁取る額縁のような効果を持ちます。
そのとき、顔と手ぬぐいがまったく同じ「白」だと、一番見せたい「顔」が特別に際立たない・・・かといって別の色では現実とかけはなれてしまうし、儚げな憂いが出ない。つましい品が出ない。
そこで、「見せる美」を追求した先人が編み出したのが、白にあるかなきかの藍を差すというこの工夫。
これにより、顔の周りの曲線にうっすらと青味を帯びた印象が生まれ、見る人の目には白い顔がよりいっそう冴えたものに映るのだそうです。
で、このことがなぜ『かめのぞき』と言うかといいますと―――
このうっすらとした色味の感じは、藍染めの染料を蓄えた「かめ」の中をちらりとのぞいたとき、藍色の液体が白いものに反射して映る程度の藍色という意味なのだそう。
「(藍染料を蓄えた)かめ」を「のぞいた」時の色、で『かめのぞき』。
肉眼でははっきりしないほど、でも感覚の中で染まっているかいないか程度のさりげなさというのが『かめのぞき』の信条なのだとか。
より鮮烈に、より美しく・・・男が磨く二枚目の美。うっすらと病的なその魅力に、うっとりさせてもらいにいきましょう!
【この演目で『かめのぞき』をチェック!】
ええっと、すみませんはっきりわからず(^^;
「工夫」である以上、当然役者さん個人のご判断やお考えで採用するものか、こういうお役の場合必ず利用するものかもはっきりとわかりません。
二枚目役者が白手ぬぐいをかぶる、というシュチュエーションのある演目の際見られるものかと思います。
『心中天網島 川庄』
『女殺油地獄』
などかな?ほかにご存知の方がいらっしゃいましたら教えてくださいm(__)m
★【江戸&歌舞伎コトバ事典】 50音順目次★ はこちらから↓
http://blogs.yahoo.co.jp/hana_yukiyanagi/28334090.html
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