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【公演データ】
公演名:宝塚歌劇 月組東京特別公演 バウ人情噺『なみだ橋えがお橋』
会場:日本青年館
観劇日:2003年9月21日
【主な出演】(敬称略)
月船さらら 他
宝塚観劇2回目の母を連れて行ったのですが、終わったとたんの言葉が「こんなに笑わせてくれるのね!」でした。
月船さんが初日の舞台で「客席の皆さんも芝居に参加してください」とおっしゃったそうなのですが、まさに舞台客席が一体のライブハウスのような空間でした!
とにかくみんな笑う笑う。
一幕では「ここで笑わせるぞ」っていうつぼポイントで笑いが起きていたのですが、二幕なんてもう、みんな暗闇の中で常に顔がにやけちゃっていてて。ホントにちょっとした台詞やアクションで笑いが爆発しちゃうんです。
客席がガスタンクの中、ちょっとした火種で大爆発!みたいな。(変な表現ですけど)
それでいて、ただの漫才ショーじゃない、見終わった後の暖かい充実感のある「人情喜劇」でした。
ネタばれになってしまうんですが、クライマックスに「誰が悪い」と皆で責め合う場面があるんです。
コミカルな芝居って舞台だけでガチャガチャ騒いで、内容に実がないまま軽く流されてしまうことがあるのですが、この芝居は違いました。
悪い奴の標的がどんどん変わっていくのですが、そのたびに「そうだ、○○が悪い!」って客席も納得させられてしまう。だから標的が次に移った時「えっ?」とびっくりして、でも話を聞いていると言いくるめられてしまって同情し・・・舞台上の人物と同じ感情を共有できるんです。リアルな実感、とでも言うのかしら。
まさに自分が舞台の中の、「いちいちびっくりしていちいち同情して涙する江戸っ子」の一員になったみたいな感覚。
そして最後は、誰も悪い奴のいない大団円!
見ている間は大笑いするばかりで気付かなかったんですけれど、じわじわと暖かいんです。
江戸っ子のすきっとした単純さに、壮快な気分になりました。
主演の月船さららさん。
上級生のような安定感はまだないような気がするのですが、中央に一人で立ったとき、理屈抜きにワクワクする!これが華というものなのかもしれません。
魂の底から単純に、透明にできてる江戸っ子の若旦那。ぼんぼん育ちがにじみ出ているようで、どうやったって憎めない。滑稽なくらいの人のよさが全然不自然じゃないんです。
「見た目都会っ子、中身田舎者」みたいな純粋さがもうはまってはまって。
独特の声(ちょっとかすれ気味なのかしら。でも、台詞が聞き取りづらかったりは一切なかったです)も魅力的で。
私の中の一押しは嘉月絵里さん。
とにかく芸達者、コメディセンス抜群!役にはまりすぎで、そのまんま江戸の町に居そうだったもの。
娘役陣の素晴らしさも特筆モノです。月組さんってコメディセンス抜群の芸達者揃いだわー、と大満足でした。
カーテンコール、力のこもった拍手に2回ほど幕が開きました。
なりやまなそうな拍手を察したのか、嬉しそうな苦笑い。「今日はもう一回、がんばります!(11時公演で後ろがあったんです)」と、次はもうカンベンしてーみたいな雰囲気で逃げてらっしゃいました。
客席も笑いながら「ここらで休ませてやるかぁ」みたいな感じで拍手が弱まって、ようやく解放(笑)月船さんという人は、愛されてるなぁーとなんとなく、感じました。
会場を出るとき、帰り道・・・「楽しかった!」「面白かった!」「宝塚っぽくはないんだけど、イイ!」という会話がいっぱい耳に入ってきましたよ。
それと、全然関係ないんですけどもうひとつ。
落語を題材にとっているからか、明らかに宝塚の舞台は初めてという雰囲気のおじいさんがちっちゃくてカワイイお孫さんを連れてきてたんです。それがすごく微笑ましくて。
お孫さん、おじいちゃんと楽しかったでしょうねー(^^)
最近でもピカイチのほのぼのショットになごみました。
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