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今週の月曜日、誕生日でした。
まだ四捨五入すると40歳ですよん♪(←なんか無理がある?)
で、そのときに豆のつぶやきのれいさんが美麗なイラストを描いてくださったのですよ!
そのイラストが、なんと!!まあ!妄想をかきたててくれるような、書きたくなるような、イラストでして!
それで書いていたのですが、今日なんとかできあがるかな?みたいな時に
れいさんからスケッチブックが届きました!実物ですよ!
もうテンションあがりましたわさ〜〜〜〜
このタイミングで実物が到着って、ほほほ、しろということね
というわけで久々のヒデさんとお江戸ちゃんイラストをもとにした『うそ予告番外編』です。
途中にれいさんのイラスト入り〜〜〜〜!!
『足下を照らすもの』
日中の暑さはまだ厳しいものの、日が暮れる頃には冷えた空気も混じるようになった。
夏の名残りか、日暮れ頃の突然の雨は地面を叩きつけるほど強い。
織絵の使いで江戸市中に来ていたお江戸だったが、帰り途に運悪くその激しい雨に打たれることとなった。これはたまらない、と豪雨をしのぐ屋根を探すと以前訪れたことのある茶屋が目に入った。頼み込んで少しの間だけでも雨宿りをさせてもらおうと軒をくぐると中でほろ酔いの英次郎がいた。偶然ではあるがこんな場所で出食わしたことに図らずも心躍る。
しっとりと着物を濡らして入ってきたお江戸に茶屋の女将と同時に英次郎もすぐに気がついた。嬉しい偶然に目を輝かしている。
「あら!・・・待ち合わせ?」
女将がちらりと英次郎に目をやる。
違うんです、とお江戸が言うより先に英次郎が席を立ち、返事をする。
「そうだ。女将、二階は空いているな?」
「ちょっ!・・・ちがっ・・・雨宿りに・・・」
焦るお江戸にはお構いなしに返事も聞かずに濡れたままのお江戸を二階の座敷へと拉致っていく。
「空いてるわよ。」
「勝手は知ってるから来なくていいぞ。」
「ごゆっくり。」
女将も察しがよい。英次郎の卓の食器を早々に片付け始める。
「ちょっ!・・・ヒデさん!オレ、帰らないと!」
「この雨の中をか?雨宿りに来たんだろう?雨が止むまでは帰れないだろう?」
「そうだけど!」
じたばた暴れながら言うお江戸の猛抗議など耳に入るわけもなく、町娘姿のお江戸の帯を巧みに解く。濡れた長着もあっという間に畳上の塊にされた。そこまで脱がされるとお江戸もあきらめが先行し、暴れるのをやめた。
そのすきに英次郎は勝手知ったる押入れから布団を出し、敷いたが早いか、肌襦袢姿のお江戸を押し倒した。
「あっ・・・ん。・・・ヒデさんっ!!!」
あまりの性急さに怒りと同時に期待に胸をふくらます。
「こんな機会は逃す方がバカだ。・・・しばらくぶりだろう?」
覆いかぶさる英次郎の顔が近い。囁く声で心拍数があがる。
「・・・・・・うん。」
はにかみながら小さく頷く。
使いの帰りだから戻らなければ、と焦る心と裏腹に体が拒むことができない。
胸元から入り込んでくる大きな手の心地よさに身をまかせ、まさぐられるたびに閉じていた両腿も少しづつ離れて身を開く。
(雨宿りだから・・・・雨が止むまでなら・・・)
覆われる英次郎の匂いを心地よく鼻孔に吸いこみ、誰に言い訳をするでもないが久しぶりの波に身を任せた。
雨脚は強まり、雨音は激しさを増して嬌声を打ち消すに一役買ってくれた。
英次郎を受け入れ、お江戸も若さを迸るとやっとお互いにひと段落のため息をついた。
雨音はすでに止み、静寂に包まれている。お江戸の輪郭を映し出す光に気付き、英次郎が起きだした。障子を少し開けると雨の打ち水効果で冷やされた秋風がひゅうっと入り込んできた。汗をかいた肌には冷たくて、手近に塊と化していたお江戸の長着をはおる。障子の隙間から覗いてみるとすでに雨は止み、澄んだ冷たい空気とともに青白く月が出ている。
英次郎の口端が少し上がり、大きく障子を開けた。
さっと入り込む月光は室内を一瞬で青白く変え、お互いの熱がこもって湿度が上がった部屋の空気を入れ替えた。
「今夜は満月らしい。」
薄雲がたなびいているがくっきりと丸い輪郭を露わにする。
月明かりの中、お江戸も肌蹴た前を直し、身を起こすと英次郎が背後に座る。英次郎の胸に背中を預け、月を見上げると眩しいくらいに光っている。
「本当だ。」
澄んだ空気を通過する月光は鋭く、お江戸の輪郭をくっきり浮かび上がらせる。月を愛でるどころではない。この胸の中にすっぽり収まっている少年の美しさに、月に連れて行かれるのではないかと余計な心配まで湧き上がってくる。つい両腕に力が入る。
廻された両腕がお江戸の目に入り、自分の長着を英次郎が羽織っていることに気付く。身幅が狭いのであろう、袖口から手首がにょっきりと突出している。くすり、とお江戸が笑うと英次郎がいぶかしげに伺っている。
「・・・短いよ。それと、意外に似合う。」
小さな笑いが言いながらも続いている。笑いをこらえるのが大変そうだ。
「そうか?」
似合うと言われてもほめ言葉として受け取るべきかどうか、微妙なところであるが、お江戸の笑顔が見れたのだからそれでよかった。
女物の着物を着るのは自慢じゃないが初めてではない。それも今と同じ状況で素肌に直にだ。
生家を飛び出し、江戸市中でごろつき相手に日々ケンカを売っていた若いころ、半ば自分などどうでもいいと自暴自棄になっていた。こちらから仕掛けなくてもケンカ相手もねぐらの心配もせずに済んだ。花街の女だったり、飲み屋の女将だったり、不満だらけの豪商の奥さまだったりと日々そのお相手は多種多様だった。事が終わって脱ぎ捨てられたお相手の着物を肌に羽織ることはよくあり、鍛えた体躯に女物の着物は総じて小さかったが短くて身動きは軽く、女もなぜか喜んだ。
やんちゃをして毎日面白くはあったが満たされない日々だった頃を頭の端に思い出し、つい苦笑いがもれる。
しかし今は目の前にいる最愛の相手の心地よい匂いとぬくもりに包まれているのはなんとも満たされた気分であった。
腕に抱く感触は実体となり、確かにそこにある。
「熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな(額田王)」
ぽつりと古い歌を口ずさむと、何事かとお江戸が顔をあげる。
「船に乗ろうと待っていたら月が足元を照らしてくれて、潮も満ちてきた。・・・私にとって、お江戸、君との出会いは足元を照らしてくれた月だったかもしれない。」
お江戸と出会ってそれまでの満たされない生活が一変した。愛しくて守りたいと思う対象ができたことでそれまでの堕落しがちだった生活に潤いが出た。迷った時にお江戸の笑顔が見れる選択肢が増えた。
「行く道を照らしてくれた月に感謝するよ。」
それはお江戸に対する言葉でもある。
お江戸は嬉しくもあり、その半面申し訳無さもある。そこまで愛しく思ってくれる人など今までいなかったし、自分自身英次郎の事を愛しいと思っている。だが、自分はそれに釣り合った人物であるかが不安になる。
「そんな・・・オレはなにもしてないよ・・・」
そんな資格なんかないのに、という揺らいだ気持ちが弱々しい声になった。
「今こうしていてくれるだけで、それでいいんだよ。私には明りになっている。お江戸には自覚がなくても、私は勝手にいつまでもそう考えている。」
ありがたくて、嬉しい言葉につい目が潤みそうになる。気付かれたくなくて、でも嬉しさをなんとか伝えたくて、英次郎の頬に掌を伸ばし、そっとなでる。それを英次郎も黙って享受する。
「・・・ヒデさんには足元を助けてもらった。オレも、この出会いには感謝してる。」
初めて会ったのはお江戸が下駄の鼻緒を切った時だった。
「ありがとう・・・」
鼻声だったのが気付かれたかもしれない。
お江戸の体を抱きしめていた両腕がまた胴を弄り始める。
「・・・まだ、足りないだろ?」
今度は月の光に照らされた中で抱かれる。それもまた、いいか。足元だけでなく、全身を月に包まれるのもまた一興だ。
愛しい人を受け入れるのは、何度でも気持ちいい。
駄文はさておいて、れいさんのイラストが美しいい〜〜〜〜
ありがとうございました!!!
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はぅ〜、すてき・・・情景がたまりません。
れいさんのイラストがまたいいです。そそります。
午後のいい息抜きになりました。
さて、もうひとふんばりです。。。
2012/9/20(木) 午後 2:39
この絵に文章がつくとは思いませんでした(写真では塗り忘れがあったので修正してる部分がありますが)。
自分の絵がきっかけとはいえ、久しぶりにうそ予告シリーズが読めてうれしいです^^
女物の着物を着せてるのは私のシュミですが、ヒデさんも慣れすぎだね(笑)
今回この話を読んで、二人で出会ったころの話を思い出しましたw
トラバしていきます。
2012/9/21(金) 午前 2:39
5656様>ねぇーーーーーー!!素敵でしょう??!
れいさんのイラスト、無茶苦茶そそりました!久しぶりに書きたい衝動にかられました。
息抜きになってくださったらよかったです〜〜〜
2012/9/21(金) 午前 10:28
れい様>このたびはなんともそそるイラストをありがとうございます!家宝にしてしまっておくのがもったいなくてアップしちゃいましたよん♪うそ予告、久しぶりに書きました(笑)
ヒデさん、絶対女物の着物、似合うと思うのよね!遊び人風で男前だから違和感なくヒモ状態もできそう(爆)
うそ予告も続くと思ってなかったから下駄の鼻緒を切るなんてベタな出会いから書いちゃって(苦笑)
トラバ、こちらもさせていただきました。素敵なイラストありがとうございました!!
2012/9/21(金) 午前 10:34
「しばらくぶりだろう?」ってvvvv
ヒデさん登場もひさしぶりよね〜〜〜〜〜〜!!!!!
いや〜〜〜〜、このイラストにピッタリだわvvv今回はえろおやじってより、粋だわ〜vvvvvv
なんか、「カブキモノ」って言葉が浮かんできますvv
やっぱ、ヒデさん、いいなあ〜〜〜〜〜vvvvv
2012/9/22(土) 午後 6:21
はっぴー様>ヒデさん登場も久しぶりでエロおやじからキャラ変わっちゃったかも(笑)読み返してみるいい機会になりましたよ。
派手な女物の着物を粋に着こなしそうな気がして。遊び人だけど操は立てる一途だったりね。
イラストから久々に妄想しちゃいました。
2012/9/24(月) 午前 10:37