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脳いきいきふれあいアート<55> メロン の 涼感画
七月の「脳いきいきふれあいアート」のカリキュラムはメロン。先月の教室のとき、皆さんから「守山メロンを一度食べたい」と言う話が出た。隣市の「蛍メロン」のことだが、高価で購入には整理券も入る。どこのメロンにも負けない美味しさで、甘味を押さえた豊潤な味わいは絶品だと聞く。私は西瓜派で、メロンをあまり口にしない。(高価だというイメージがあり、庶民には高嶺の花だと思っている)しかし、「せっかくだから守山メロンを画材にするか」と、整理券を手に入れた。
スーパーなどで安いメロンを購入することはあったが、高価なものを購入するのは始めてである。作品を試作するためにメロンに包丁を入れると甘い香りが充満する。食する前からよだれが出てきた。
香りだけでもう作品が完成した気になる。皆さんの喜ぶ顔が浮かぶ。作品制作後、みんなでメロンを食べることにしている。
臨床美術では導入部分として、モデル素材の試食、形態、匂い、などを感じ、そしてモデルに関する思い出話などで盛り上げる。描くモデルと一体感になることから始まるのだ。まずサイコロ状に小さくきり爪楊枝に刺して試食してみる。甘いメロンの匂いが充満し歓声が挙がった。
作品制作にみんなの力が入る。「メロンの涼感画」が始まる。臨床美術で「りょうかんが」と言えば「量感画」である。重さ、匂い、味、思い出などを量とし、そして今回は季節感を感じるためにそこに「涼」も加えるのだ。
暑い日だ。「涼」を感じて制作する。終われば守山メロンを食べることが待っている。みんなの目がらんらんとしているように思えた。
1) 白い下敷き用紙とトレッシングペーパを重ねる。
2) トレッシングペーパーの上に、メロンの断面図を描く。
(いろんな色の混ざりや色の加えを楽しんでもらう)
3)メロンの皮の部分をよく観察をし、一番濃いと思う色と、
他の色味を加え皮を描く。
4)竹ペンでスクラッチをし、表皮の網目を描く。
5)描き終わったメロンを切り取り、色台紙を選び、
下敷き用紙をカットしたものの上に切り抜いたメロンを構成する。
トレッシングペーパーの透け感が涼を呼ぶ
6)種を貼り付け、サインを入れて完成。
メロンを食べながらの鑑賞会。「おいしいおいしい」。
絵のメロンも「おいしい、おいしい」。
逆さにすると表情が変わる騙し絵
前回の教室のとき、生徒さんが福島から郷土玩具の起き上がりこぼしを買ってきた。それがとても愛らしく、また簡単に作れそうだったのでみんなで起き上がりこぼしも作ろうと提案していた。
ところがだ。簡単に作れると思い、粘土や重りに使うビー玉や、鈴などを購入していろいろ作ってみたが上手くいかない。中が空洞でないと起き上がらないことを知った。粘土では塊になり空洞にするにはどうすればよいのか。いろいろ試してみるが出来ない。簡単そうで誰にでもすぐ作れるように思えたが、なんのなんの起き上がりこぼしは優れものだった。伝統の郷土人形は優れものだったのだ。
土産は粘土で出来ていたが粘土で作ることはあきらめて、いろいろ試行錯誤してみた。
アイディアがでた。
1) 中を空洞にするためにラップの芯を使った。
2) 2センチ幅に輪切りにして重りに小石をボンドで貼り付けた。
3) 輪の 面に絵を描く
(騙し絵をデザインしてみた。ひっくり返せば怒った顔と笑顔になる。)
切込みを入れ輪に貼り付ける
4) 重心のあるほうに、笑顔がくるように貼る。
5) 怒った顔も転がして、いつも笑顔で起き上がるようにする。
素敵なアイディアの物が出来たと自画自賛。
粘土で作ったものは左右には揺らせるが、こけてしまうと起き上がれない。
転がしても転がしても笑顔で起きる起き上がりこぼしが出来た!
我ながら、なかなかよいアイディアの起き上がりこぼしだ。(失敗しながら、挑戦する面白さに魅了された)
今回の教室はメロンで贅沢。良い作品が描けて贅沢。そして起き上がりこぼしでみんなで大いに遊ぶ 楽しい教室になった。
しかし、今日の講師料は全て画材代に消えた。
でも充実した日だった。
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