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♪ 星たちは花になりました
風が語る星と花の物語
〜星たちは地上に降りて花になりました〜
夜空の星は、野の花のよう。
星のお話が風にゆれて流れて行きます
はやぶさ 幸せのクローバー
短い夜のなかを惑星が帰ってきました。
「はやぶさ」という名前でした。「よだかの星」の友達でした。
注=宮沢賢治「よだかの星」
地上にもどり、燃え尽きて散らばった欠片は
シロツメグサになりました。
残った一つが四葉のクローバーになりました。
感動・希望・勇気・挫折・挑戦、それらを包み込み
幸せのクローバーになったのです。
神様はたくさんのお土産を持たせ
また花に戻されたのです。
エッセイ
月の石
30年ほど前の大阪万博では長蛇で「月の石」を眺めてワクワクした。私にもあれから沢山の歴史が流れ頑張った。はやぶさも地球から約3億キロの小惑星イトカワに着陸して7年の歴史を満身創痍、ボロボロになりながら頑張っていたのだ。
もし砂を持ち帰っていたら太陽系の謎をさぐる画期的な手がかりにもなると言う。
でもカプセルの中に何もなくとも良い。戻って来た事が大きな大きなお土産だ。
見える形がなくともお土産だ。
テレビで見たオーストラリアの砂漠に降下するはやぶさの姿は、バラバラになって燃え尽きる姿だった。しかしその燃え尽きてゆく流れ星の中に飛び続けるカプセルがあった。魂のかたまりがあった。
とめどもなく感動の涙が頬を伝っていく。
はやぶさ お帰り! ご苦労さん。 そして「ありがとう」
ポラーノの広場「ポラーノの広場」 宮沢賢治より
野はらのまんなかの祭のあるとこだろう。あのつめくさの花の番号を数えて行くというのだろう」 「おや、つめくさのあかりがついたよ。」ファゼーロが叫びました。
「そら、ね、ごらん、そうだろう、それに番号がついてるんだよ。」 略
小さい時から「宮沢賢治のポラーノの広場」。この物語が大好きでした。
特に(白いつめくさのあかり)そして(それに番号を付けて行く)。この場面がどんなに好きだったことでしょう。
私はどうしてもシロツメグサの野原が欲しくて、庭にクローバを植えました。狭い庭の直経60cmほどのクローバの小さい野原。小さくともちゃんと、テントウムシやチョウチョも来ます。シロツメグサも咲きました。そして、シロツメグサは、あの<小さな蛾の形の青じろいあかりの集りだよ>ポラーノの広場より。
そんな花が咲きます。
よく見ると、白磁のように輝き一つ一つは豆の花のようです。そして灯かりをつけたように真ん中が薄く赤色のものもありました。その<蛾の形の青じろいかたまり>は艶かしく輝いて、ひとひら、ひとひらが自己主張をする、灯かりの粒子のように見えました。
私はその灯かりを、一本二本と摘んで首輪を編んで行きます。遠い昔、女の子たちは、これを繋いで行って縄跳びの縄にしました。冠にしました。冠をおかっぱ頭に乗せると、牧草の匂いが仄かにしました。シロツメグサに灯かりが灯されて行き、私は其の仄かな匂いの中に、ポラーノの広場を夢見ていたのです。
「つめくさの花の 咲く晩に
ポランの広場の 夏まつり
ポランの広場の 夏まつり
酒を呑まずに 水を呑む
そんなやつらが でかけて来ると
ポランの広場も 朝になる
ポランの広場も 白ぱっくれる」
そして少し大きくなると、シロツメグサから四葉のクローバを探す女の子になりました。
庭の小さなクローバの野原は、雨上がりに青々と茂り、重たそうに倒れています。一度、刈ってみようと思いました。刈る前に、四葉のクローバはないかと探してみました。
ウヮオー!!
有りました。 有りました。 有りました。 そして・・・
私は、新発見(?)をしたのです。
上のイラストを見て下さい。なんと! 四葉になる手順を見つけたのです。
3枚の普通のクローバ、その3枚の1枚が、半分に分かれようとして、そして4枚になる。5枚になったものも、見つけました。
ほんと、心臓がドキドキしました。そして心を落ち着かせて納得したのです。
幸せの四葉のクローバ・・・・とは。
「しあわせ」はこうして出来るのだと思ったのです。
1枚が2枚に3枚、4枚、5枚と分裂していくように、一つの幸せの灯火が、次々に増えて行き、人々の心に渡って広がって行く。
一つの小さな幸せでも、誰かに繋がり影響を与え、膨らんで行く。
きっと「しあわせ」ってそうなんだと思ったのです。
私の心に<ポラーノの広場>の灯かりがともりました。
注2=小惑星の一つ「イトカワ」より少し大きな小惑星に、京都の吉田山にちなんで「yosidayama」の名前が付けられたそうです。
宇宙にはいろんな名前の花が咲いているのですね。野山にもいろんな名前の花が咲いています。
それぞれに自分の星や花を見つけましょう。
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