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脳の誤認・・・
ええ、確かにそうよ。
分かって居るの・・・本当は、何を誤認しているのか・・・
極限まで、我慢しているの。
それ以上、思ったり、悲しんだり、怒ったり、嘆いたりするのは、
自分が狂ってしまうんだろう・・・って。
父の様に、怒りに任せて暴力をふるったり、
母の様に、絶えず愚痴るのは、大っ嫌いだった。
同じ様に、周りの人間関係でも・・・
凄く耐え切れなく嫌いな部分が有ったとしても、
やっぱり好き。
好きだから、許しながら、
心の奥底に、畳んで仕舞い込んで居た筈なのに、
静かな不安が、引き金となって時々・・・吐き出そうとしていまうの。
ただ・・・それだけなの。
心の隙を付かれてしまう事があるのよ・・・。
ウッカリ・・・ね。
ただ・・・それだけなの。
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人は、躓いた時・・・
どうやって立ち直ったら良いのだろう。
若い時、何度も考えたけど・・・答えが見つからなかった。
ある時、弁論大会に向かう車中で、恩師がさりげなく言った言葉を思い出した。
「間違ったら、間違った場所からやり直せばいい。」
無論、その時は、私が弁論大会で躓いた場合を想定しての話だったのだと思うのですが・・・
今思えば、それは・・・全てに対して言える言葉だと感じる。
そのまま、素知らぬ顔をしてやり抜くも、
躓いた場所に戻るのも、結局は本人次第。
どれも、間違いでは無いにしても、
あの時の、恩師の言葉をが、とても重く思える今。
心を壊してしまった人に、果たしてその言葉は、
気づきに導くことが出来るのでしょうか・・・。と・・・
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御煮しめは、上手く出来た。
お刺身も左利きながら、舟盛りにした。
茶わん蒸しも、ナスの煮浸しもエビ蒸しも・・・
ただ、出し忘れも多くて苦笑の連続でもあったけど・・・
出来る限りのおもてなしをした・・・つもり。
「実家に行っても泊まれる状況に無いし、姉(私の母)の所も同じだし、アンタが居てくれてこんなんしてくれるから、私も父ちゃんに面目が立つわ。」
その一言で救われると言うものですわ。
叔母さんに限った事ではない。
私とて、母が居ればこその実家であって、何れ同じ道を辿るのも近い。
叔母とは、高校に進学したい一心で頼った縁があって、母の姉妹の中でも親同然の縁があったので今が有る訳で、
人の縁とは、正に異なもの味なもの。
60年ぶりの同級会で、叔母さんは、時の流れの長さを痛感したとか・・・
慣れ親しんだ同級生の言葉が分からない・・・
嘗て自分も普通に喋って居た筈の言葉が、改めて聞くと分からない。
ただただ・・・皆が笑うのに合わせて笑うしか無かった・・・と。
それでも、楽しくて楽しくて仕方が無かった。
終戦直後で、全員集まったのは、入学式のたった一日だけで、
後は、幾つかのグループに分かれて、それぞれの地主さんの家が教室になったのだとか・・・
そんな思いで話に花が咲き、花は散るのを惜しみつつ5年後の再会を約束してお開きになったと・・・。
定年後は、着物の着付け教師の肩書を持ち、全国の大会へと生徒を育成する傍ら、夏はスイカの収穫。冬は、地場産業のころ柿の製造にと、休みなく働く叔母さん。
長い事労組の組合長をして、その後労働金庫の理事を務める傍ら、庭師の肩書を持つ叔父さんも、すっかり痩せて線が細くなってしまった・・・
逆らえない老いと向き合いながら、人・・・それぞれの道を静かに歩く。
別れの朝、帰る後ろ姿が小さく見えた・・・
私も、叔母さんの様な歳の取り方をしたいもんだと見送った。
だが、そんな私をちっとも感傷に浸らせてくれない会社事情・・・
トラブル勃発で、明日から作業が出来ない・・・ってか!
本社からは、提出書類の満載!
もう辞めるんだってばぁ!!!
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来週の火曜日に、石川県の叔母さんが来る事になったので、
久々に姉夫婦が、息子の施設の帰りに寄った。
巷の空気は、お雛様祭りなのねぇ〜〜〜
姉達が持ってきたオードブルに、“お雛様セット”って・・・
全く同じ内容で、言葉だけが違うオードブル(笑)
私は、朝から何を作ろうか思い悩んでいた。
3時30分から、主人の歯医者だし、ガソリンも入れて来なきゃ・・・
そうそう!伯母さん達が来たら出す“御煮しめ”の材料も買わなきゃ・・・
あれこれ考えたら、頭がパンクしそうになったので、
3か月ぶりのココアの散歩でもしよ!
と、何の脈略の無い行動をした。
でも、頭の中は、本日のメニューと火曜日のメニュー・・・
伯母さんは、料理の味もさることながら、色目にもうるさい。
特に、御煮しめは、京都風に色を愛でる。
所謂、“白い御煮しめ”だ・・・それでいて、醤油の味が無いと駄目。
私は、淡口醤油が上手く使いこなせない。
何しろ淡口は、塩分濃度が高い。
なので、シッカリとダシを執らないと、ただの煮物になってしまう。
で、本日は、その試作を試食して貰おうって魂胆だった訳。
ところがさ、お酒が入ったら、春巻きだの牛タン・オードブルや
お漬物に手が行ってさ、御煮しめそっちのけ・・・
まぁ・・・ビールやワインには、御煮しめはねぇ〜〜〜〜。
日本酒を出すんだった・・・と、反省。
それに、此方の方では、カツオダシに濃口醤油で、甘めだしねぇ。
叔父さんは、昆布ダシの効いた銀杏入りの茶わん蒸しは欠かせないし。
銀杏・・・缶詰で我慢して貰おう・・・。
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娘が年頃になった時、突然言われた。
「お母さんはずるい!何でも考えてから言う。本心が分からない!」
ヒステリックになり、私を卑怯だと言う・・・
はた・・・そう言われても、何の事やら・・・と、戸惑う私に
畳みかける様に追い打ちをかける。
「私が聞きたいのは、そんな白々しい言葉じゃない!どうしてなの?」
どう言う事なんだろうな?と、無言になる私に
「ほら!そうやって、慎重に言葉を選んでるでしょ!何で?」
ん?何だそれ・・・益々理解に苦しむが、何となく分かる気もする。
それって、他人行儀だって言ってる訳かい・・・
いや〜〜〜〜単なる癖なんだよな・・・癖。
高校に進学したいが為に、
15歳からポーンと、見ず知らずの海千山千の他人の集団に飛び込んだもんだで、自ずと身についてしまったんだよ。
岩手から、遠く離れた石川に行き、いきなり寮生活だしさ・・・
極貧だったから、学費も生活費もって考えたら、
寮に入るしか選択肢が無かった訳で、
とは、言うものの・・・進学組と就職組が、
一同に6人部屋で共同生活だぜ?
しかも、年齢も15〜40前後まで・・・バラエティ〜〜〜〜
盗難騒ぎ有り、痴話喧嘩有り・・・何でも有りの他人の集団で、
口が災いして命取りになるって現実を、まざまざと見せ付けられたんじゃ
アンタ!ナンボ山育ちの世間知らずの私だって、身構えるっちゅうもんだよ。
同じ15歳でも、就職組には、保護観察付の子や、心臓病を抱える子、
はたまた化粧して、頭にカーラーを巻いて、さながら飲み屋のママさんみたいな子まで・・・良くぞここまで揃ったり〜〜〜の、カルチャーショックつうもんだがや・・・
怖さが先に立って、慎重に成らざるを得ない状況から、
自然と身についた癖なんだって・・・・
と、大人とも子供とも付かない娘に対して、何も言えなんだ・・・。
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