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世間の価値観とは逆の発想の作品を書くナオコーラさん。
今度は「偽姉妹」
正子は、離婚後、息子と姉・妹との4人暮らし。
そこへ友人二人が遊びに来て、なぜかそのまま居ついてしまう。
正子は価値観の違う実の姉・妹と姉妹であることをやめて、友人二人と姉妹になりたいという。
そして、実際にそうする。
それは面白い発想なのだが、なぜ同居の友人ではなく、「姉妹」なのかという疑問にには答えられていないような気がする。
最終章は数十年後の「偽姉妹」とその周辺の人たち。
「姉妹」でいたからこの和やかな時間と空間があると、読者としては納得しましょうか。
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本
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村田喜代子さんの自伝的小説。
昭和20〜30年代前半くらいの、北九州八幡、製鉄所の町。
3人の姉妹とその家族の物語。
村田さんらしき女の子ヒナ子、長姉サトの養女の娘だが、サトの子として届けられ、サト夫婦の家で暮らしている。サトさん、懐の深い人だ。同様に、繁栄する八幡の町は、様々な人々を呼び寄せ抱え込む。
克美は、紳士服の仕立て職人で、広島で親方の妻だったミツ江と駆け落ち、ミツ江の姉サトのいる故郷へやってきた。その後、親方は、広島に落とされた原爆で亡くなり、克美はその影を一生背負っているかのように見える。
客の愛人と関係を持って、店をなくしたり、朝鮮戦争の特需の米軍の服で儲けたり、九州を襲った大災害でそれらを失ったり。
そのほか登場人物は多彩。
面白かったです。
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書店をのぞいたら、佐藤正午さんの文庫がずらーっと並んでいた。
私自身それほど熱心な読者ではないけれど、直木賞受賞をきっかけに、
より多くの人に知られるようになって、なんだかうれしかった。
「月の満ち欠け」も発売されるとすぐに読んだ。
生まれ変わりを繰り返す女性の物語。
私には苦手なストーリー。
作者はいう。
「生まれ変わり自体がテーマではありません。
書きたかったのは、ありえないことに直面した人たちが、それを受け入れるかどうか、その反応の濃淡です」
でも、やっぱり生まれ変わりの物語、苦手です。
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石牟礼道子さんの「苦海浄土」
水俣病を告発するノンフィクションと思っていて、これまで読まないできてしまった。
「名著」で紹介されたのを見て、それでは終わらないすばらしい文学作品であると知った。
有機水銀に中枢神経を破壊された患者の悲惨。
朗読された患者の語りの美しさ。
言葉を奪われた患者の口となってその思いを表現した石牟礼さんは、ジャンルを問われ、
「詩のつもりで書いてます」と答えたそうだ。
池澤夏樹氏は、「個人編集世界文学全集」の一冊に「苦海浄土」を入れ、「戦後日本文学の傑作だと思う」と語っている。
やっぱりこれは、読まねばならない!!
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持ち家ではないけれど、一応の落ち着きどころに落ち着いた。
さあ、これからどう日々の暮らしをやっていこうか、と五木さんの本を読んだ。
玄冬=老齢期の門をくぐったら、ひとりになって、ひとりの生活を楽しむ。
私自身が思っていたことを、肯定してもらえたような気がした。
*同居自立のすすめー同居家族のいる人も、自分の生活空間を持ち、自分のペースで暮らしてみる
*再学問のすすめ
*趣味としての養生のすすめ
*楽しみとしての宗教のすすめー健康法も宗教も五木さんにかかると楽しみになってしまうようです
そして、「置かれた場所で散りなさい」
どのような最期を迎えるかということに、私がとらわれすぎているかとも、きちんと考えておくべきかとも思った。
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