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世界全体の幸福




宮沢賢治『農民芸術概論綱要』の序論 

 毎日読ませていただいている 私のお経のようなものです
   声を出して読むと、賢治がうれしそうに目の前にあらわれるような  気がします。
   
   ☆       ☆      ☆
世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない。自我の意識は、個人から集団社会宇宙と次第に進化する。この方向は、古い聖者の踏み、また教えた道ではないか。新たな時代は、世界が一つの意識になり、生物となる方向にある。正しく強く生きるとは、銀河系を自らの中に意識して、これに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索ねよう。求道すでに道である。
(『新校本 宮澤賢治全集』 第十三巻(上) 筑摩書房)

 大乗仏教の精神そのものの文章であります。
 「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」の詩に、そっくり重なるものでもあります。
 そのことはまた、生涯独身であった彼が、もっとも愛した妹のとし子の死を悼んで詠んだ「青森挽歌」の中の一節に、
みんなむかしからのきょうだいなのだから、けっしてひとりをいのってはいけない。
 とあるものに通じるものでありましょう。

  「すべてのものは つながりあってできている」のです。 
   難しいことを言えば、縁起の法ということになりましょう。
   「一つの網の目が、それだけで網の目であると考えるならば、大きな誤りである。網の目は、ほかの網の目とかかわりあって、一つの網の目といわれる。網の目は、それぞれ、ほかの網が成り立つために、役立っている」と説かれております。
   
   お互いにいつも自己中心的な生き方ばかりをしている、今日の私たちの行き方を反省させられます。
   
   「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない」

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