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[第8講 偶有性がさらなる脳の発達を促す]から
【予想可能なことと意外性が混在してこそ、脳は“楽しい”と感じる】より
《つまり、偶有性とは「セキュア(secure)=予想できること」と「チャレンジング(challenging)=新しいこと」が、うまく混ざっている不確実な状態なのです。
人生を豊かにするには、チャレンジングなものとセキュアなもののポートフォリオ(組み合わせ方)をどのように行うかがすべてだといっても過言ではありません。
セキュアベース=安全基地が固められてこそ、チャレンジができる。これは、勉強法に限らず、人生をさらに豊かにするための方程式といえるでしょう。どちらか一方が極端に多くてもダメ。バランスが大切なのです》
【安全基地からのチャレンジ】より
《安全基地の役割とは、子どもがあくまでも自主的に挑戦しようとすることを、後ろからそっと支えてあげることです。一番大事なのは、見守ってあげること、見てあげること。見てあげることこそが、安全基地のもっとも大切な要素なのです》
《人間の発達過程において、セキュアベースは非常に重要なものなのです。
翻っていえば、自分のなかに確固としたものがある人ほど、チャレンジできるということなのです。考え方が柔軟で、新しい事態にどんどんチャレンジできる人というのは、実は芯にすごく頑固な哲学や揺るぎのない自分を持っています。
逆に自分の中に確固としたものがない人というのは、安全基地がないので、がちがちに自分を守っている。
かたくなにいままでのやり方を守ろうとしたり、新しいことにチャレンジしたりする気持ちがない人は、よく観察してみると、セキュアベースがない人が多いのです。いままでのやり方を守ることによって、弱い自分を守っているのです。
歴史を振り返ると、不確実なものに対して果敢にチャレンジすることこそが、人類の発展に大きく寄与しています。
いつも同じ場所で食物を探っていれば、一定の安全は確保できるかもしれません。しかし、そこに発展性はありません。いままでと違う場所に食物を探しに行くことは危険を伴いますが、もっとおいしいものがあるかもしれない。
ところで、このような不確実さは、実は脳にとって心地よいものなのです》
《これは学習にも応用できるはずです。第1講でも述べましたが、脳は「できると分かっている問題を解いても喜ばない」のです。自分にできるかどうか分からない、そういう「難しさ」に挑戦して乗り越えたときに初めて、僕たちの脳はかけがえのない喜びを感じるようにできているのです》
●「セキュアベース=安全基地」の重要性はわかっていたつもりでしたが、さらに深まりました。「居場所」にも通じる言葉ですね。
私のこれまでの経験からも、「セキュアベース」が確固としてある人と、そうでない人の違いが思い浮かびます。これにより説明がつくような「人の違い」は確かにあると感じます。
子ども時代にいかなる環境で育ったかということも、その最たる例ではないでしょうか。不信の固まりの中にいたか、信頼・安心の中で育ったかー。
いずれにしろ、今現在いかに自分たちそれぞれの脳にかけがえのない喜びを感じさせることができるか、それこそが重要なのだと思いますが。
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茂木さんが紹介して、知られるようになりましたが、特に脳科学的なことではなく、心理学として知られていたものです。もともと子供と母親の関係について研究されてきたものを成人に適用して考えてみというような内容です。私は、とくに心理学的に興味を持ったのではなく、いま言われている目標管理、成果主義、動機付けということに少々疑問をもっていたため、このセキュアベースに注目してきました。このたび、ブログサイトをつくりましたので、もし、ご関心があれば、ご覧ください。内容は、これから充実させようと思っています。
2010/4/3(土) 午後 11:14 [ ks ]