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「ハートをつなごう」の「依存症」の番組を見て印象深かったことのもう一つに、自らも長年アルコール依存症で苦しみ抜いた月乃光司さんのコメントがあります。
月乃さんは、番組で取材されていた女性を見ていて、「自分と似ている」と言っていました。お酒はいくら強いものでも一気に飲んでしまったり、車を何度もぶつけたり、同じような道を辿ってきていたのだそうです。そして、アルコール依存症者は、お酒を10年20年やめていても、「たった一滴」飲んだだけで元に戻ってしまうそうです。
西原理恵子さんは、「麻薬中毒患者が麻薬注射を一滴でも打ったら全部入れてしまうのをやめられないのと同じように、お酒は一滴飲んだらそれだけでは済まなくなるんです、体が欲するんです」と強く言っていました。
月乃光司さんがが番組の最後の方で言っていた言葉がとてもおもしろく印象的でした。
「だからといって、好きだったお酒を飲めないから毎日我慢してばかりで陰鬱な生活をしているわけではなく、毎日がとても楽しい!なぜかというと、お酒をやめることができた1日は、“1日生きてりゃ成功者”なわけです。“毎日が成功”なんですよ。価値観が変わったんです。アルコールをやめられたんだから、その後は“余生”なんです」
ーというようなことを、心からうれしいという感じで話していました。
このことは、私もよくわかる気がします。「価値観が変わった」こと、「それに余生」ですね。
「価値観が変わる」というのは大きなことですね。私は子どもを持ってから、「子どもの幸せは自分の幸せ」と感じるようになりました。
独り身時代が長く、また「子どものためじゃなく自分のために(自己実現のために)生きていきたい」とずっと思っていた私ですが、結婚して子どもを持ったら、自然に自分自身のいろんな欲求は減り、子ども中心で回ることが当然で、子どもがおいしいものを食べてうれしそうにしていたり、幸せそうにしているのを見ているだけで、それ自体が自分の幸せだと感じるようになっています。
このようなことは頭で考えることではなく、自分に起こることを受け入れて流れに身を任せ、実際に経験していく中で思うことなのだな、と今は思うことができます。
「自然の摂理」とはこのことなのだな、とー。
「余生」に関しては、「ボケた父親との介護生活」のことを何度か記しましたが、「その後は余生」と思えるからこそ、月乃さんのように、「1日生きてりゃ成功者」で「毎日が楽しい」と感じられるのかな、と思いました。
それぞれの人にとっての試練を乗り越えるということは、こういうことなのか、と今さらながらに感じる私です。
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