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彼が取材された記事が、北海道新聞の「街のうた」というコラムに載っていたのですが、結構深いところまで取材されたいい記事だと思いました。以下に紹介したいと思います。
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かっぱの店
自分が本当にやりたいことは何だろうー。札幌市内の社団法人に勤めていた在日三世の大川誉芳(たかよし)さん(36)は三年前、自問自答する日々を送っていた。仕事はNGOや国際協力活動のサポート。応援で飽きたらず、自らボランティアにのめり込んでいったが、仕事としてかかわると制約が多く、両立に悩んだ。
そんなとき出会ったのが「アースデイ」。2007年6月に釧路館内弟子屈町の屈斜路湖畔でキャンプしながら、地球環境や平和問題を考えるイベントだった。準備段階から手伝ううち、大切なことに気づいた。「環境が大事とか地球を守れとか、頭では分かったつもりだったけど、自分の生き方としてはできてない」。頭と心が一致した、新しい生活スタイルを目指そう。思い切って職場を辞めた。
辞めてはみたが、具体的にどうすればいいか分からなかった。バイトや友人の手伝いで暮らしたが、ほどなく行き詰まることに。外出する機会は減り、引きこもりがちになった。
そんなある日、女性や若者の起業に融資する「市民バンク」の代表と知り合った。途上国の生産物を適正価格で販売して生産者を支援するフェアトレードの店をやってみないかと提案され、背中を押された。途上国だけでなく国内の過疎地の商品も扱い、地域格差を解消しよう。十一日、中央区南17西7にフェア&コミュニティートレードショップの開店にこぎつけた。
自然を大事にしたいから、店名は水の神でもある「かっぱ」。道産野菜をそろえたい、人と人とがつながる場としてカフェを併設したいー。「生産者も笑顔でいられる、そんな世界に変えて行ければ」。夢は限りなく広がる。 (志子田徹)
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●彼が仕事を辞めたと聞いたときは驚きました。
仕事で悩んでいることは聞いていましたが、まさか「辞める」選択をするとは思ってもいなかったからです。仕事をしながらその延長上で、「NGOや国際協力活動のサポート」をしていたし、プライベートでもさまざまな人とネットワークを築いてきているように思えた彼なので、彼なりのスタンス、やり方で、仕事と両立させてやっていくのだろうなと私は思っていたからです。
それが、西アフリカへ「タイコとダンスの旅」に出て、そこから戻ってからほどなく、事を辞めることにしたと聞いたので、アフリカでさぞかし人生を変えるような体験でもしたのだろうと、勝手に考えたりしていました。
それもきっかけとして背中を押したのでしょうけど、考え抜いた末、もう体がそっち(仕事)の方向に行かなくなった上での決断だったのでしょう。
記事に「在日三世」とあり、私ももちろん知っていましたが、彼は性格的にそのことを前面に出すことも、逆に押さえつけることもなく、知り合った人にはほどなく(笑いとともに)伝える、というスタンスの持ち主です。
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