さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

音楽、ジンベ&ダンス

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 昨日札幌市内の各中学校では‘学校祭’が行われたのですが、私は縁あってアフリカンドラム&ダンスを指導した西区・陵北中学校の学校祭に足を運び、子どもたちの練習の成果を目の当たりにして来ました。

 2週間程前に彼らの練習を見に行ったのが最後でしたが、その時点で彼らはある程度まとまった演奏と、はつらつとしたダンスができてきていたので、あとはこのまま彼らに任せて練習してもらったら大丈夫と思っていました。とにかく、自分たちから「このタイコとダンスをやりたい!」と申し出てきたのですから、彼らの力を信じて任せることが大事だと感じました。

 一番コワイのは、「こんなもんでいいかー」と手を抜いてしまうことでしたが、先生たちのフォローもあって、そこらへんのことはクリアするのではないかと思いましたし、何度か会って彼らの「真っすぐさ」を感じてもいましたから、彼らの力を信じてみようという気になってもいました。

 また私があまりに頻繁に来て「指導」しすぎると、どうしても「受け身」の練習になってしまいがちですし、「自分たちの力でやった!」という最終的な達成感も薄れるでしょうから、「指導」は最低限に、と思っていました。

 本番では誰でも緊張して練習通りの成果が出ないものですし、頭の中が真っ白になって何をやっているのかわからない状態になったりしがちですので、私はそうなる可能性もあるだろうと思っていました。

「一番大事なのは楽しむこと。本番でリズムがどんなにおかしくなっても、そのまま突っ走ってやってしまうこと!」と伝えていたので、そこらへんもふまえて、どんなパフォーマンスになるか、とても楽しみでした。細かいことにこだわらず、思い切ってやってもらえばそれでいいのです。

●私の予想を超えた彼らの演奏とパフォーマンスに脱帽!

 いよいよ本番。彼らのクラスはオープニングステージ担当ということで、どのような流れの中にアフリカンドラム&ダンスを組み込むのかと思っていたら、クラス全体のパフォーマンスの中にとても自然な形で組み込まれていました。

 若い柔らかな感性で構成・演出されたオープニングステージは、部外者の私が見てもとても楽しめるもので、これから始まる学校祭のさまざまなプログラムへのワクワク感を高めてくれるものでした。

 アフリカンドラム&ダンスの前に、女子生徒たちのフラダンスが組み込まれており、それもまたいいものでした。それにつながるかたちでアフリカンドラムの紹介が映像で流れ、バックのスクリーンには「ジンベの意味は“調和”」と映し出されていました。私はそのことが少しでも伝わればいいなと思っていましたので、とてもうれしく思いました。

 その間にイスとタイコがセッティングされ、いよいよ彼らの演奏となりました。
 最初の演奏は「ファンガ」。タイコに加えて「歌」もあります。ジュンジュン(低音パートのタイコ)のブレイク(合図)で一斉に始まったそのリズムは、5台のジンベとジュンジュンのリズムがぴったりと重なり合い、体育館全体に響き渡っていきました。

 リードボーカルはとてもよく声が出ており、コーラスの掛け合いもバッチリで、歌の合間に一人の生徒が叩いていたソロパートも効果的でした。

 私が練習で見た時よりアップテンポでタイコの音もよく出ており、音と音が重なり合ったその響きとグルーヴ(ノリ)は私の想像以上の出来となっていました。体育館で見ていた生徒たちから自然に手拍子が湧いて来るほどで、私はうれしくなりました。

 終わりのブレイクでビシッとキメて、次は「1、2、3、4」のかけ声から「ドゥンドゥンバ」に入りました。2人がダンサーとして元気いっぱいで踊り、4人でタイコの演奏となりましたが、これもジュンジュンとジンベがバッチリ重なり合い、短期間でよくここまでモノにしたものだと感心しました。
 「男性の力強さを表す」ドゥンドゥンバのリズムは、パワー全開でリズムを調和させないと、そのリズムの持つ力強さが伝わってこないものだからです。

 約5分位のパフォーマンスでしたが、このために練習して来た成果を存分に出すことができた彼らは大したものだと思いました。「細かいことを気にせずに思い切ってやってくれた」だけでも十分なのに、演奏されたリズムとダンス自体、その場にいる人たちの心に届くような気持ちのこもったものとなっていましたからー。

●玄関までタイコを運んでもらい、さようならー

 彼らのクラスのその後のステージも見届けさせてもらいましたが、ドゥンドゥンバで踊っていた生徒が、ヒップホップ系のダンス隊でも登場し、みんなの目を釘付けにしていました。その動きがすばらしく、ダンス隊のパフォーマンス全体もレベルが高いものだったからです。

 オープニングステージ全体を楽しませてもらった後、ここ一か月程貸していたタイコを引き取っていくことになっていたので、玄関前まで運んでもらって、彼らに別れを告げました。

 彼らは「やれてよかったです!」と笑顔で言って、感謝の言葉を伝えてくれました。
 私の方からは、「よかったよ。バッチリだったね」という言葉より他にありません。

 今回の一連のことは、生徒たちの自発性から始まり、それを尊重してきたことに「成功」の要因があるでしょう。「学校祭での発表」という目標があり、短期間に集中できたこともよかったかもしれません。

 私は以前、ある高校で約一年間ジンベの「授業」を任されたことがありますが、これは先生側からのプログラムだったこともあり、生徒側はほとんど「受け身」と言えました。最初のうちは物珍しさである程度まじめにやりましたが、一年間という長丁場でモチベーションを保ち続けるのはとても困難なことでした。

 それでも何人かの生徒で最後の発表会に臨み、彼らにとってはとてもいい体験だったと、後で当時の校長先生に聞きました。数人の生徒にでも貴重な体験として残ってくれたのだとしたら、やった甲斐もあるかなと思ったものでした。
 
 「どんなにおもしろいと思えることでも、学校の授業に組み込まれたものは、おもしろくなくなる」ということを言った方がいますが、それは一理あると感じます。要は、いかに「自発的に」学びたいと思えるか、ということに尽きるでしょう。

 今回の生徒たちとの出会いは、すべてがいいタイミングで運んだ、奇跡的な出来事だったようにも感じます。なかなかこんなことはないでしょう。私自身が、中学生の彼らと出会い、多くのことを学ばせてもらったように思います。とても貴重な体験で、私の方こそ感謝ですー。

 また、初回にジンベの仲間6人が参集してくれたことにより、ジンベ&ダンスの全体像を生徒たちに見せることができたのも、とても大きなことでした。あらためて感謝したいと思います。

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閉じる コメント(3)

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メールありがとうございました。素晴らしい記事で大変恐縮しております。担任の先生や生徒達にも紹介させていただきます。

先週、岡田暁生さんの『音楽の聴き方』(中公新書 2009)を読んでいたら、次のような文を見つけました。

「私にとって音楽とは、人が人に向けて発する何かである。それは他者、つまり私以外の誰かがこの世に存在している(いた)、つまり私は一人ではないということの証ではないか。」

当たり前のようでいて、深い指摘だと思います。まさに音楽は「人とのつながり」そのものなのだと、改めて感じています。今回の取り組みを通して「ジンベ=調和」ということが彼らに実感され、さらには「音楽と平和は双子の兄弟」(井上頼豊:チェリスト)との感性を育んでくれれば、彼らの音楽科教科担任として望外の喜びです。

まさに奇跡的というにふさわしい経験をさせてくださったことに、心から感謝申し上げます。今後とも、よろしくお願いいたします。

2009/10/4(日) 午後 3:10 [ sas*ki*o*chi1*20 ]

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「奇跡的」と言ってしまったら、
今後このようなことはないのか?
と言われてしまいそうですが、
「自発性」からくる「出会い」ということを考えると、
なかなかないことではないかとやはり思ってしまいます。
もちろん、その可能性は全くないわけではなく、
「今後もあってほしい」と強く私は思っています。
でもそれは、
期待して待つようなものでもなく、
日々の暮らしの中から自然に生まれでるものでしょうからー。

2009/10/4(日) 午後 9:08 [ tomoto ]

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とてもいい事していますね。

2009/10/11(日) 午後 0:50 [ チキサニ ]


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