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さっぽろ自由学校「遊」では、いつも興味深い講座を行っていますが、今回の連続講座は特に、「今、子どもの貧困を考える〜ストップ! 貧困の再生産〜」がテーマだったので、参加したいと思いました。10月から毎月1回全6回の講座ですが、第1回目は仕事の都合で残念ながら参加できませんでした。2回目は「教育」がテーマだったので、特に参加したいと思っていたところ、仕事の都合もつき、無事参加することができました。
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○講師:日置真世(ひおきまさよ)さん
北海道大学大学院教育学研究院附属
子ども発達臨床研究センター
貧困は子どもたちから教育機会を奪い、地域社会からの孤立を招くなど、学びからの排除による学力格差につながっています。釧路市で実施されている中3生の生活保護世帯の学習会実践をもとに、貧困を背景に持つ子どもたちの学びの現状と課題、今後の展望について考えます。
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(以下飯田)
●行政との連携
今回の講師は、北大子ども発達臨床研究センターの日置真世さん。彼女は釧路で、お子さんに障がいがあったことから、支援される側の立場にたった視点でNPOを長い間やっていたそうです。そしてその後、行政と連携したNPO活動を行い、子どもたちの学ぶ場、そして居場所としてのコミュニティハウス冬月荘の活動を軌道に乗せて行きました。
この行政との連携がうまく機能していることが、この活動のまず大きなポイントだと感じました。日置さんの所属していたNPOが長年の活動実績により、行政とも信頼関係ができていたことが何より大きなことだったのでしょう。
以下、用意していただいたレジメを、紹介させていただきます。
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〈講義の内容・進め方〉
・コミュニティハウス冬月荘で行われている「みんなで高校行こう会」
〜Zっとscrumの実践を通して具体的な現場のリアリティに迫ります
〈実施の背景〉
・釧路の厳しい現状
基幹産業の衰退(漁業、炭鉱業)
有効求人倍率はここ数年0.4を下回る
今年の6月はついに0.26
高い生活保護率(特に母子世帯)
児童虐待も多い
自治体の財政状況はかなり深刻
〈実施に至る経過〉
・釧路市役所生活福祉事務所の取り組み
「自立支援プログラム」
平成16,17年母子世帯へモデル事業
平成18年〜補助事業として本格化
16年の実態調査が物語ること
教育機会の不平等
重複する困難 母子世帯の孤立化 など
モデル事業の時からワーキング会議メンバーとなり実施にあたり事業受託先としても恊働
〈生活福祉事務所との連携・恊働〉
平成17年 ワーキング会議メンバーとして検討
モデル事業として活動の場の提供とグループ学習機会
(料理教室、就労や制度に関するグループワーク)実施
平成18年 活動の場の提供、「自立のさがす4つのヒント」編集、
学習機会に際しての託児・送迎
平成19年 提供する活動の広がり(農作業、掃除、パソコン教育、介護ボランティア、など)
コミュニティハウスPJスタート 冬月荘オープン
中3対象の勉強会「みんなで高校行こう会」
〈実施概要1〉
・平成19年度実施(第1期生)19(15)名
チューター約20名
冬休み委託9日間+自主7日間 打ち上げ 全17回
子どもたちの希望により自主事業として継続
→「ZっとSCRUM」となり毎週土曜日受験まで実施
・平成20年度実施(第2期生)36(28)名
チューター約30名
夏休み委託からスタート 7日間
夏休み〜冬休み自主継続(土日月3回程度)10日間
冬休み委託10日間 自主6日間 打ち上げ全34回
土日で月3回程度
〈実施概要2〉
・参加者:生活福祉事務所から各世帯へ案内
希望者が申し込み(知人を誘う、別の相談経由からの参加も一部あり)
・担い手:ネットワークサロンスタッフ、学生、生活保護受給の中高年、
生活福祉事務所のケースワーカーなど
・提供内容:学習の場、できる範囲の学習支援、昼食提供、送迎、人との出会い・つながり、
対人・コミュニケーション・社会経験の場 などなど
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