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【「グローバル経済」が温暖化を加速している】
国内でモノを運ぶと高くつく。ところが、よその国から運んでくると安く上がる。このなかで経済合理性を考えたとすると、韓国の人は、作ったものを全部日本に売るべきです。そして日本の農家は、作ったものを全部韓国に売るべきです。
なぜなら、国境線を越えたほうが燃料が非課税になるんですから、そういう変なスキームのほうが経済として合理的になってしまうんです。しかも石油を使ったコストは経費となるので、得られた収益から先に差し引けます。つまりその分税金も安くしてもらえる。
しかし、もし両方に税金をかけたらどうなるでしょうか。経済のグローバリゼーションはたちどころに消えてなくなります。グローバリゼーションというのは、このトリックによって“成り立たされている”仕組みなんです。
地球を半周して運ばれるブラジルの大豆が、国産大豆より安いのはおかしいと思いませんか?「それは人件費が安いからだ」と言う人がいますね。今、ブラジルから大豆を最も輸入しているのは中国です。ブラジルより中国のほうが人件費が安いんですよ。
コストで見ると、海に近い場所からは海外へ運んだほうが、絶対に安くすむんですね。経済のグローバリゼーションを「合理的」だと言っている経済学者の話は、すべて間違い。“仕組まれた合理性”でしかない。
【「ブルーベリーを国産に替える」だけで大幅に二酸化炭素を減らせる】
できるだけ国内産のものを利用すればそれだけ二酸化炭素排出を防ぐことができる。つまり「地産地消」が、家庭にできる最大の温暖化対策だったのです。
なぜこれほど減らすことができるのでしょうか。前に説明しましたが、日本の二酸化炭素排出の大部分を占めるのは、「産業」「発電」、そして「運輸」でした。この運輸部門の二酸化炭素を減らすことができるからなんです。
【100年後を見据えた政策を】
日本の政治家とヨーロッパの政治家は、何が違うかと考えてみると、ヨーロッパでは100年先見据えて選択肢を考えるんですよ。100年先は、前述したとおり自然エネルギーしか選ぶ余地はない。だとしたら、50年後はどこまで進めるべきか。そのためには今、どれを選択すべきか。100年後の未来をイメージしながら考えるから、ヨーロッパは自然エネルギー中心の政策になるんです。
ところが日本の場合、今やっていることを少し改善して、小さなアイデアを加えた方向に未来を落ち着けようとしますね。人類の危急存亡のときに、これでは全然だめなんです。ヨーロッパのような、100年後の将来から逆算する考え方を「バック・キャスティング」といいます。日本のように、今の時点から進む考え方を「フォワード・キャスティング」といいます。
【人類滅亡の危機を救うのは一人ひとりの「可能性」】
そろそろ、一人ひとりが分担してやっていかなければならない時期にきています。これからの10年で自分が何をできるか考えましょう。可能なら、自分たちで事業を興してしまいましょう。それによって自分たちが生活できて、社会を変えていける仕組みを、どんどん開発してほしい。その開発が進めば進むほど、社会はよい方向に移っていきます。
私は社会を大きく変えたいとは思っていないんです。各地で小さな拠点を作って、その小さな緑の点が日本中を覆い尽くしていけばいいと思うんです。それを皆さんと一緒に進めていきたいと思っています。可能性は十分にあります。最初から無理だとあきらめていたら何も変わりません。可能性が少しでも見えたら、真っ暗闇の中に明かりが灯るようなものですから、誰もがそこに進もうとするはずです。
まず私たちが持つべきものは、希望だと思うんです。
一人ひとりがその“希望の灯”を灯していけば、人類滅亡の危機は必ず回避できると信じています。
【あとがき】より
私たちには必ず大切にしたい人がいます。その人たちの未来のために、やれるだけのことはしておきませんか?人類が破滅へ一歩一歩近づいていることは疑いようがありません。これからの10年は、歴史に例のない「未来を決めてしまう10年」になってしまうと思います。残された時間はほんのわずかです。「明日から何とかしよう」「誰かが対策を考えてくれるだろう」と思っていては絶対に助からない。
私は後悔したくないのです。
※『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか』(田中優・扶桑社新書)
●私も後悔しないように、できるだけのことをしていくしかないなー。
最近、スーパーマーケットの袋の有料化がずいぶん進んで、袋を持参する人も増大しているようですね。
私はもう20年も前からやっていますが、ず〜っと「なんだこの人?」という目で見られていた感じがしましたから、変われば変わるものです。スーパーの袋なんて、手に食い込んで持ちにくいという理由もありましたが。
とは言いつつ、ゴミ袋にするために必要最小限はもらってきますけどね。
こんな地道なことでも、時期が来れば爆発的にする人が増えるんですから、なにごとも望みを捨てずにやり続けることでしょうかー。
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