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[第7章 学校裏サイトから考える課題と対応策]から 【天狗の隠れ蓑効果】より
《もちろんそのような親や大人ばかりではない。「親指族」にコンプレックスを抱かず、ケータイが「電話もできるインターネット端末で、そもそも未成年者に好き勝手に使わせてはいけないメディアだ」という本質を見抜いている大人は、自分の子どもにケータイを買い与える前から注意や指導の方法を考えようと努力する。
しかしそのようなまともな親や大人でさえ、子どもたちのケータイからのインターネット利用の実態を知り、指導することは大変だとすぐに悟る羽目になる。なぜならケータイに搭載されたインターネットの機能は、子どものインターネット利用実態や情報行動を見えにくくする効果を発揮するからである。
たとえば米国では「インターネットには『ダイレクトリンク』(ダイレクト・コミュニケーションともいう)というメディア機能があるから、子どもに使わせるときは注意しよう」という常識がある。ダイレクトリンクというのは、とくに思春期の子どもの成長に要注意の機能で、インターネット上の有害情報を保護者や教師の頭越しに直接子どもに届けてしまうメディアのサービス機能のことをいう。》
《ようするに、いまや日本の社会には、子どもの最終責任者である親や、まともに子どもを育てたいと思っている教師など大人の頭越しに、見知らぬ大人が未成年の子どもたちに直接働きかけることができる「バイパス・チャンネル(迂回ネットワーク)」が形成されたということだ。》
●本当に、ケータイの利用実態は見えにくい。
例えば目の前でケータイを使っていても、いったいそれが本当に必要なやりとり(親の目からみて)なのかどうかはわかりません。
「部活(ウチの娘はサッカーのクラブチームに入っている)の連絡」と言われれば、そうなのだろうと信じるしかありません。
履歴を見ればいいといっても、かなり知恵(悪知恵?)のついてきている娘は、履歴をすぐさま消去する術を知っています。
常に横から覗き込めばいいのでは?と言われても、いつもそれをするのも「信用」をしていないようで、憚られます。もっとも、信用を裏切る行為をすでに何度もやっている娘です。だからとうとうケータイは解約。クラブの連絡は母親の携帯を使うことになってしまいました。
クラブの監督からの連絡事項は、最初からケータイメール連絡のみ。だからしょうがなく小学校高学年で買い与えた(といっても親のケータイを貸しているという約束)ケータイですが、多くの約束違反によって今はなくなってしまった。
でも、本人にケータイを与えなくても、本当にやりたければクラブはできるはず。「ケータイがないとできない」と周りが思い込ませたのが一番よくなかったーと、思う今ですが、一度は持たないとわからないこともいっぱいなので、いい勉強になったと思うようにしています。
「ダイレクトリンク」だからこそ、子どもたちはケータイを使いたい。親はだからこそ簡単には使わせたくない。ケータイをめぐっての火花は、今しばらく治まりそうもありません。
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