さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

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 昨日北大学術交流会館で行われたシンポジウム「プレカリアートの乱? 21世紀日本の若者と貧困」に参加してきました。らくだの生徒対応を終えて駆けつけたのは7時半、6時からシンポジウムが始まっていましたが、約1時間パネラーのみなさんの話を聞くことができただけでも、参加してよかったと思いました。

 会場は満杯でした。ここ数週間で急激に悪化する日本経済=派遣・契約社員切り=のこともあってか、この問題に対する関心の大きさがうかがわれます。学生から年配の方までさまざまな方が集っていたように感じます。

 以下に、私が感じたことをランダムに記しておきます。

●司会進行役の中島岳志さんー

 北大准教授でアジア政治がご専門の中島さんのお話を直接聞いたのは初めてでしたが、そのテンポのよさが圧巻でした。問題提起をまとめ、パネラーの方々にふり、必要であれば自らも話す、そのやり方は、これまでに私が参加してきたこれらの集まりとは一線を画す感がありました。

 パネリストの方々が中島さんと知己であったことも大きかったのでしょう、遠慮なく?進行して行くそのやり方は、沈黙や曖昧な言葉の入り込む余地を作らなかったので、とても濃密な時間に感じることができました。これだと眠くもなりません(眠ってた方もいましたがー)。

 中島さん自身のお話も、これまで学ばれてきた知識を背景にして、「歯に衣着せず」という感じの率直な物言いがとてもよかったです。まだ30代前半の若さで、各方面に活躍の場を広げているのも頷けます。こんな才能豊かな方が北大にいるということをうれしく思います。

 いずれ他の大学に移ってしまうでしょうから、彼の話しを聞くことができる場があれば、なるべく参加しに行きたいと思いましたし、以前から読みたいと思っていた氏の著書を読んでみたいと思いました。年末年始にトライしてみますー。 

●4人のパネリストー

 今回、中島さんに加え、作家で反貧困ネットワーク副代表の雨宮処凛さん、政治学の宮本太郎教授、行政学の山口二郎教授の4人のパネリストで進行していったのは、とてもいい人選だと感じました。とかくシンポジウムというと、パネリストが多すぎて、一人のお話を少ししか聞くことができなかったりしますが、ちょうどいいメンバーの数であり、それぞれのご専門でありーと感じました。
 宮本さんはご専門の北欧のことにふれながら、山口さんはこれまでの豊富な知識と体験から、興味深い話しをしてくださいました。

●雨宮処凛さんー

 雨宮さんはご承知のように滝川出身、右翼団体を経て?作家活動に入り、今では「現代社会の若者と貧困」の問題に関する第一人者?として、最近はテレビにも出演してさまざまな論客と議論を交わすまでの立場になっています。

 北海道は中学時代にいじめられた土地であり、いまだに実家に帰っても外に出歩くことはしたくないということですが、北大の教授たちと肩を並べてここ北海道で堂々と話している彼女を見ていると、いつしか自分が体験してきたことすべてを自分自身の栄養として吸収し消化すると、自分で思ってもいなかったようなこともできる、その象徴として彼女の姿は多くの人を勇気づけているようにも感じます。

 このようなシンポジウムに、雨宮さんがいるかどうかで、‘集客’が違ってきているのは一目瞭然です。その発言は誰にもわかりやすく、常にユーモアを交えておもしろいのですしー。

 ほぼ同い年と思われる中島さんは「学者」としているわけですが、ほとんど草の根叩き上げ?の雨宮さんともども『THE BIG ISSUE』に人気の連載を持っていますし、二人を対比するのもおもしろく感じます。

 ちなみに、最近買いそびれていた『THE BIG ISSUE』をこの会場で販売していたので手に入れることができました。私がいつも買っていた紀伊国屋書店前の販売員さんの顔を久しぶりに見ることができてよかったです。冬場は去年同様、地下鉄大通駅コンコースに販売ブースを設けることができるようになったとのことで、本当によかったと思いました。

●子どもが20歳になったら一律に○十万円が支給される!?

 世界情勢に詳しいパネリストの方によると、成人になる前後(18〜21歳位)になると、例えば一律に80万円なりが支給され、それを学費に使おうが起業資金に使おうが自由、という制度を整えている国が増えているそうで、私は驚きました。

 世界的なグローバリズムによって富裕層と貧困層の二極分化が進んだ今の時代、そのような政策を取る必要があることを各国は理解し、進めているのです。しかし日本ではこのような話は、政治の俎上にものってきませんし、一般的にも知られていないでしょう。
 本当に日本の将来や若者たちのことを考えれば、このような制度は絶対的に必要なのではないでしょうか。個人的な利害を超えた政策を考えていかなければー。

●特効薬はないー

 最後に会場からの質問をまとめて取り上げていました。その中で、「現状を打開するには具体的にどのようなことをしていく必要があるのか教えてほしい」というものがありました。

 それに答えるパネリストのみなさんの共通認識として、「特効薬はない」「すぐに効果があると唱うものにいいものはない」ということを伝えていましたし、「安易に効果がありそうなものに飛びつくのは危険」ということでもありました。
 私もそう感じます。個人個人が考えて、身近なところからできることをやっていくことから始めて、横のつながりを広げて行く、そのようなことが大切なのではないでしょうか。

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