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【まえがき】より
《「人間はひとりでは生きられない」ということはよく言われることですが、「ひとりでは生きられない」という事実をむしろ積極的に「能力」としてとらえなおすことだってできるのではないかと私は思います。
「ひとりでは生きられない」からこそ私たちはコミュニケーション能力の開発に、他者と共生する仕方の工夫に惜しみなく資源を注ぎ込むのです。現に私がこんな本を書いたのも、「ひとりでは生きられない」からです。寝ながら思いついたタイトルのわりにはなかなか示唆に富んでいるではありませんか》
●先日、「ウツになるのは能力だ」という言葉を聞いたばかりでしたが、今度は「ひとりでは生きられないのも能力だ」と言うのですから、またちょっと頭を切り換えないとなぁ、などと思ってしまいます。
内田さんは、そこから出発すると、何かが変わってくるのかもしれないーということを、今悩んでいるような人たちに伝えたいのかもしれません。
【夢の少子化対策】よりー
《国公立の学校の授業料を(小学校から大学まで)無料にすること。これこそ、実は少子化を一気に改善する秘策のように私には思われる。
親の負担が激減するばかりでなく、子どもたちは「苦学」ということができるようになるからである。
自分の進路について、出資者である親の意見を聞かなくても、「好きなことをやる」ことができる。
だって、学校ただなんだから。
子どもたちはみんな好き勝手な専門分野に散らばって、自分がやりたいことを夢中になって研究するであろうから、日本の学術は一気に活性化する。
いいことずくめである。
私学に来る学生はほとんどいなくなってしまうという点だけが悩みの種なのであるが、それくらいのことは日本の国難を救うためには甘受せねばなるまい。
あ、もう一つ難点があるのを忘れていた。
子どものいない人たちの中に「オレたちの税金で他人の子どもに教育を受けさせるなんてイヤだ」と言い出す人間がおそらく出てくるだろう。
まことに狭量な考え方だが、こういうタイプの人間が国民の過半を占めるようになったときには、もはやどんな手を打っても国は滅びる他ないから、そこまで心配する必要はないのである》
●全く同感!
日本という国の将来に危惧を抱いている人はいっぱいいることでしょう。そうであれば、上記の内田さんの「学校授業料無料科案」に反対する人はいないはずです。これしかないと私も思うんですが、「夢」でしかないのでしょうかー。民主党の政策あたりに入れておいてほしいものです。
【少子化と家族解体】よりー
《繰り返し申し上げてきたことであるが、社会的なふるまい方の根本原則はどんな場合も同じである。
それは「世の中が全部『自分みたいな人間』ばかりになったときにでも愉快に生きていけるような生き方をする」ということである》
●「社会的なふるまい方の根本原則」、なるほど、考えさせられますー。
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