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【21世紀における教育をどうするのか】
《ますます多様化し、グローバル化するなかで、
人はどんな人生を送るべきかという視点に立ち、
子どもたちにどんな教育をするかが重要なのである》
●「子どもたちにどんな教育をするか」ー
それぞれの子どもの‘伸びしろ’を最大限に生かせるような教育、
それぞれの人の適性や価値観に沿ったそれぞれの人生を送ることができる、
というのが私の視点です。
【人生80年時代に必要な「生涯学習」とは?】
《小・中学校のころから幅広い選択肢を与え、さまざまなものに触れ、
興味を持たせるような教育を受けることが大切だ。
そして、その教育を通して、仕事だけでなく、
人生に役立つ感受性が身についてくるのである。
繰り返しになるが、60歳まで働ける人間を育てるならば、
仕事に役立つ能力だけをつけさせればいい。
しかし、人生80年時代には、仕事の能力に加えて、
最後人生を楽しむ感受性を育まなければならない。
第2の人生ばかりに注目するわけではないが、
高齢化社会が進むからには、60歳からの人生を生き抜く力をつけることも教育なのである。
これが、生涯学習における大きなテーマの1つである。
そのために用意されたのが、生涯学習の基盤としてのゆとり教育だったのだ》
●ボケた親父を看ていた視点から考えてもー
寺脇さんの言うことに共感します。
私は1995年末、33歳の時、ボケて一人で暮らせなくなった父親と共に暮らすためにUターンしました。
後になって思い起こすことですが、親父は60歳の定年前からボケの徴候がありました。
そして定年後一気に坂を下っていきました。
親父を看ていて思ったのは、「最後人生を楽しむ感受性」というのは、
その年になってから育もうと思っても遅いということです。
親父自身、「このままじゃいけない」と思っていたふしがあります。
でも、いくら定年後にツアーに加わって旅行に行こうとも、
心を許せるような日常のつながりがないと、ダメなんです。
旅行から帰って、また同じような「寂しい日常」の繰り返しになってしまったら、
ボケる方向に向かうしかありません。
いやたぶん、旅行の最中だって基本的に「孤独」だったでしょう。
「今を楽しんで生きる」その先にしか、楽しい老後はやってこないし、
感受性は常に磨いておかないとすり減ってしまうものなのではないでしょうか。
寺脇さんは在職中から暇があったら映画館に出向いて映画を観る、
という生活をずっと送ってきて、映画評論をしたり映画に関しての本を出されるくらいです。
たぶんどんな人でも、仕事に加えて何か一つのことを継続できれば、
豊かな老後が待っているように感じます。
仕事だけで心身をすり減らしてしまうような日常しか送ることができないとしたら、
それが一番問題なのだと思います。
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