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【意味は問えば問うほど苦しくなる】
《玄田:必要なのは意味よりもリズムだと思う。ニートでいちばん苦しいのは、生きるリズムがくずれているときです。意味を問うことも、意味を問うというリズムがあればいい。意味のない意味を問うことをリズムよくやっていれば、それはそれでとっても楽になる。問うていることにリズム感を感じない人たちは苦しい。
田口:リズム感というのがちょっとわかりずらいんだけど、もうちょっと説明してもらえますか。
玄田:自分で決めて行動しなければならないといったプレッシャーから少し自由になって、自然の流れのなかで勝手に動き出す感覚とでもいうんでしょうか。悪いときもあれば、良いときもあると、開き直れたり。迷ったときには思いきって何かに身をまかせてみたり。
さっきの小田原の八対二の人は「考えすぎない」「人の話にのってみる」「ただ働きができる」ができれば、リズムよく働けると言ってました。実際、仕事も調子がいいときなんかそうだけど、考えないほうができるときがある》
●「考えすぎない」「人の話にのってみる」「ただ働きができる」…これって私、よくわかります。20代半ばで東京に出てからの、私の中のモットーと言えるかもしれないと感じました。
「小田原の八対二の人」は、私も知っている方で、東京時代にその方のやっている夏の催しに参加したことを思いだしました。
子どももいっしょに合宿をしながら、いろんな人の話を聞いたり、いろんなことを体験したりというものでした。私はそこで初めて、能の太鼓の大倉正之助さんの演奏を聞いたり(緑深い山の中で)、整体というものを体験したりした記憶が甦りました。
「仕事で大切なのは、ちゃんと『そこにいる』ということ」
《田口:そうですね。自分でもそういうときあるけど。
玄田:よく仕事に求められる条件なんていわれたとき、資格が大事とか、英語ができるとかいいますけど、実際は違う。仕事で大切なのは、ちゃんと「そこにいる」ということ。仕事なんて、きまった時間に会社にいければ、だいたいほとんど終わったようなもんです。それがリズムになれば、仕事ってほとんどできるでしょう。そんなものだと思う。
その意味でも、子どもたちはやはりできるだけ学校には行ったほうがいいと思う。勉強がどうのこうのよりも、きまって学校に行って帰ってくるというリズムを身につけるのも大切なんです。それに、大人のリズムが崩れると子どものリズムもあっという間に崩れる。ニート状態になると、昼夜も逆転するし、朝ごはんを食べてないことも多い》
●「仕事で大切なのは、ちゃんと『そこにいる』ということ」、これもよ〜くわかるような気がします。仕事というのはそんなものでしょう。ちゃんと毎日そこにいさえすれば、仕事は覚え、できるようになっていくものです。
そこで余計なことを考えるのが、それこそ「余計なこと」なのです。自分の考えを置いておいて、「身を任せることができる」ことこそ大事だと思います。
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