さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

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 以前ブログで私自身が関心があると述べた「ベーシック・インカム」について、『週間金曜日』で特集されていました。

 これを読んで、ベーシック・インカムの重要性を再認識しましたが、なによりも、これは決して実現不可能な絵空事ではないことがわかったことが、とても心強く思いました。

 それはどういうことかというと、現行の社会保障制度や税制を根本的に組み直した上で、例えば月5〜8万円を全国民に一律に「無条件支給」するということは、財政的に可能だということです。そのことを詳しく記してありました。

 私は、実現するのは「夢」に近いものかと思っていたのですが、例えばこのことを政策に掲げた政党が与党になったら、「日本に住むすべての個人に無条件に8万円支給する」ということは、実現可能なことなのです。私はその事実に驚きました。

 『週間金曜日』による各政党へのアンケートでは、田中康夫氏のいる新党日本が、ベーシック・インカムの必要性を様々なメディアや自党のホームページで訴えていますし、私がよく聴くTBSの「バトルトークラジオ・アクセス」(月〜金曜日夜10時〜11時半)でも田中氏はこのことを主張していたのを聞いたことがあります。

●所得が無条件に保障されれば、人は働かなくなる?

 「全国民へ現金を一律支給」することに関して、賛否が分かれるのは当然です。否定される方の意見は、「所得を無条件に保障すれば、働かなくなるのではないか」ということでしょう。このことは、その人の人生哲学による部分が大きいでしょうから、なかなか考えが変わることはないのでしょうがー。

 私は決してそうは思いません。最低保障が確保されれば、自分のやりたいこと、目指すことをするために没頭することができます。自分の時間を切り売りしての労働に割く必要はなくなります。このことは、さまざまな分野にいい意味での波及効果をもたらすと私は思っています。そうなると、日本の社会としての活力は、大幅に高まるのではないでしょうか。

 私だったら、早朝の仕事で、ちょうどベーシック・インカムで入ってくるぐらいの給与をもらっていますから、早朝の仕事をやめて、塾の仕事や広報活動、さらにこれまでなかなかやれなかったような講座講演会やタイコ&ダンスの仕事にシフトすることができます。

 でも、早朝の仕事により早寝早起きの習慣になっており、さらには体を動かす仕事なのでちょうどいい運動でもありますし、さまざまな人とふれあい、早朝の仕事をする中から今の社会の有り様をいろいろ考えることもできていますから、一概にやめてしまうとは限らないような気もします。

 ただやっぱり、これから先小学校に通うことになる下の子との時間や、学校に関わる活動が増えることを考えると、早朝の仕事をしながらではなかなか難しい面があるので、時間との関係でいえばやめた方がいいだろうなと感じます。

 連れ合いの場合は、まさに時間を切り売りする仕事、それも長時間パソコン画面に向かうような仕事をして体に負担をかけてまでも収入を増やし、自分自身の学び(ホメオパシースクール)に資金を投入しなければいけないのが現実ですから、ベーシック・インカムがあれば、学びに専念することができます。

 学びたくても学べないような人は多くいるでしょうから、そのような方々にとっても、ベーシック・インカムはとても意味のあることです。

 要は、「所得が無条件に保障されれば、人は働かなくなる」と私は決して思いません、が、そうしたい人がいたらそうすれば(所得の範囲内で暮らせば)いいと思っています。

◎白石嘉治さん(フランス文学者、上智大学非常勤講師)の文章よりー

《まずなにより、それが夢物語ではないことを確認しておきたい。あるいは19世紀には、健康保険もまた夢物語であったことを。すでに導入への取り組みがはじまっている地域さえある。まがりなりにも20世紀には、生命の保障がコンセンサスとなったのならば、今世紀には生活の保障がめざされるのは当然である。生命と生活は同じひとつづきの生であり、その分断は厳密には便宜的なものでしかない。

 にもかかわらず、ベーシック・インカムに違和感があるとすれば、それが部分的であれ労働と所得を切り離すようにみえるからだろう。所得をえるために働くのではないか、所得を無条件に保障すれば、働かなくなるのではないか、等など。

だが、こうした謬見は、ごく端的に人間の現実に対する無知であり、冒涜ですらある。われわれは一銭も支払われなくても働いてきた。子育てがそうだろうし、大部分の文化的な活動もそうである。それなしには、人類そのものがなりたたないはずである。なぜ、そうした不可欠な営みにたいして、わずか八万円を支払うことをためらうのか?》

◎北村肇(『週間金曜日』編集長)の文章「100年に一度の発想転換を」よりー

《ベーシック・インカムの効果については、特集の各論考で理解していただけたと思う。あえて付け加えれば、直接、数字には表れにくい効果もたくさんある。たとえば、最低限、生きていくことのできる「カネ」が保障されることで、相当数の犯罪が抑止されるだろう。自殺が減ることは論をまたない。つまり、社会資本の減衰が防げるのだ。

 さらに重要なのは、やさしさと寛容が社会にもたらされることである。新自由主義の最大の罪は、「カネがすべて」という発想のもとで、命や人間性が収奪されること。人間が本来持つやさしさや寛容は、効率と功利の名の下に踏みにじられるのだ。そこに生まれるのが、茫漠とした匿名性の「社会」に対する怒りと復讐の念であることは、多くの事件が証明している。

こうした怒りと復讐心は国家権力に巧みに利用され、排外主義、ファシズム、戦争へとつながる危険性がある。ベーシック・インカムは、かような最悪のシナリオを防ぐ有効な手段でもある。飢餓への恐怖心が薄れることにより、やさしさと寛容が醸成されるのは言うまでもなく、そうした社会では戦争の危機が遠のくからだ。

 「派遣切り」された人、正規、非正規を問わずりリストラにあった人、これらの人々を救う手立だては、早急に具体的に行われなければならない。

しかし、一方で、100年に一度の変革期であることを正面からとらえ、根本的な発想転換を図る必要性に私たちは迫られている。その一つの道筋がベーシック・インカムである。しかも、これは画に描いたもちでも、夢物語でもない。政治がその気になれば、すぐにでも実現できるのである。きたる総選挙のマニフェストにどこまで反映されるのか、期待したい。》


●「ベーシック・インカム」を導入することを最大の選挙公約にした「ベーシック・インカム党」が出て来たら、今の時代国民は雪崩をうって投票するような気もします。さまざまな議論の中から、ベーシック・インカムを導入するにはどうすればいいのか、を具体的に討論してマニフェストに載せるような政党が出てきてほしいと思います。

 北村さんの述べるように、ベーシック・インカムは、社会に安定と安心をもたらすに違いありません。それがなによりの‘効果’のはずです。でも、世の中にはそれを好まない、自分たちだけが利益を受ければいいという人たちがいることでしょう。そして現実ではそのような人たちの声の方が力を持っている。そこを突き崩していくには・・・。

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