さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

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宮台ー
《その意味で「ゆとり」について日本人に錯覚があったのかもしれません。さきほど触れた杉並区立和田中学校では、ドリル学習を重視し、時間をたくさん使います。同じ時間を使うとして、「てんこ盛りの内容をスピーディにやる方針」から「厳選した内容を反復練習して完全に身につけさせる方針」へのシフトこそが「ゆとり」と呼ばれるべきです。

 これは基礎学力とは何かにも関わります。「てんこ盛りの内容をスピーディにこなす方針」のもとでは、基礎学力に微積分が含まれるでしょう。「厳選した内容を反復練習して完全に身につけさせる方針」であれば、基礎学力とは分数や四則演算を大人になっても忘れないことになります。でも微積分は普通の大人は使わないけど、分数計算は使えます。

 むろん子どもによってはどんどん先へ進む能力があるから、そういう子は反復練習の内容に高度なものを入れていけばいい。そうでない人は、まず基礎学力に集中し、そのほかの時間は、「よき市民」としてー「よき労働者」「よき消費者」としてー社会を生きるために必要な実践的能力をつけるために使うほうがいい。それが総合学習だったはずです。

 ところが、実際の「ゆとり教育」はそうはなりませんでした。最低限教えるべき内容が減ったけれど、反復練習の時間を増やすかわりに、授業の時間も減らしてしまった。「厳選した内容を反復練習して完全に見につけさせる方針」からほど遠いものになってしまったわけですね。どうしてこんなデタラメになったんでしょうね。》


●宮台さんのゼミには、らくだを開発した平井雷太さんの息子さん有太さんが出入りしていたことがあり、宮台さんは有太さんの多彩な才能を買っていたようです。
 彼は平井さんの著書『セルフラーニング どの子にも学力がつく』が[新版]になった際に、推薦文を本の帯に書いていました。下記に記します。

《あらゆる状況で自己推進する力、他者と入替不能な自己を養う「新教育」。
 その画期的メソッドが、すくーるらくだ式「セルフラーニング」だ。 

「自発性」と「内発性」は違う。「自発性」は人為的環境で生じる。
 限定された課題がすでに与えられ、評価してくれる人がおり、
 同じ競争ゲームの参加者がいるような疑似環境だ。
「内発性」はこれと違う。
 どんな環境にあっても自分に必要な課題を発見して前に進む力だ。
「自発性」がさして役に立たないのは、学校から社会に出た昨今の若者を見れば瞭然だ。
 自発性を育てる「旧教育」に対し、内発性を育てる「新教育」。
 限定された疑似環境でのみ課題をこなす官僚エリートが、
 疑似環境の変動を嫌ってあらゆる場面で保身策をめぐらす昨今だ。
「旧教育」と「新教育」、どちらが公共的課題だろう。
「セルフラーニング」に内蔵された奥深い意味を理解できるのではなかろうか。》

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