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●農作業が主な仕事の?校長先生の理念
校長先生から、この学校の理念や日々の出来事などをお聞きし、自由に遊ぶことと作物を育てそして収穫することをとても大事にしていることが伝わってきました。
校長先生は、沖縄出身のとても気さくな方です。以前ジンベ&ダンスで来たときには率先して踊ってくださいましたし、お久しぶりにお会いして、また来てほしいとも言ってくださいました。
校長先生は、いつ行っても畑仕事をしている、という印象が私にはありましたが、今回じっくりお話をうかがって、やはり「子どもたちと一緒に畑仕事をし、育てた作物を共にいただく」ということをとても大切にされていることがわかりました。
そして、子どもたちに収穫をしてもらったり、共にいただいたりするためには、校長先生が足りない作業を補って、せっかく育てた作物を、実りの時期にちゃんと実らるためだということもわかりました。だから、「いつも率先して畑仕事をする」ことは、この学校においてはとても大切なことなのだと実感しました。この学校の先生は全部で5人ですから、他の先生には子どもたちの授業や対応に専念してもらおうと考えると、畑仕事は校長先生の大事な仕事になるわけです。
お話を聞いた後、学校の畑を案内してもらいました。校庭はとても広くて緑いっぱいなのですが、畑の敷地もとても広く、お米から果物から、いろいろなものを栽培していました。
ちょうど今は梨やぶどうが実っていたので、それをもいでいただいたり、帰りにはジャガイモもいっぱいいただいて帰ることになりました…。
トマトなどが実っている時期には、子どもたちは畑から直接取って食べ放題なのだそうです。それでも食べきれないので、校長先生は冷凍にして保存しているのを見せてくれました。
蕎麦は7月に種まきを行って、収穫、脱穀、蕎麦打ち、そしていただくところまで、全部子どもたち自身でするのですから驚きです。
また、先生たちは、多少危険と思われるような、例えば川遊びでも、様子を見守りつつなるべく止めないで存分に遊ばせようと考えているとのことです。そのような自然で遊ぶ中から体験することによって、子どもたちはさまざまな知恵と力を身につけて行くと考えているからです。
●見学に訪れたみんなが通いたくなった…? そして私の考えも変わった…。
先生たちから暖かいもてなしを受け、子どもたちにも自然に受け入れてもらい、私はこの学校を前にも増して好きになりましたし、いっしょに行った方々は口々に、「自分の子どもを入れたかった〜、自分も今からでもここで学びたい〜」とおっしゃっていました。
それもそのはず、この学校にいると、とても気分が「ラク」なのです。何も強制されず、自然でいることを許されるような感じが、とても居心地がいいのです。そんな中でらくだ学習をしたり、校庭を駆け回ったり、畑仕事をしたり、英語の授業を受けたり、音楽や図工をする…と考えると、本当に現実として大人でも学ぶことができる場ではないですか!
ボランティアは歓迎しているとのことですので、それぞれにできることがあれば、ボランティアとしてこの学校を訪れ、ゆったりとした時間の中に身を任せることも可能かもしれません。
私はこの学校をとてもいいところだと以前から思っていましたが、それでも地域の公立学校に通わせることの方が、子どもにとって大事なことなのではないか、と思っていました。それは、いわゆる「選ばれた」子どもたちが、少ない人数の同じ顔ぶれの中で6年間過ごすことより、種々雑多な子どもたちが大勢いる中で「もまれて」過ごす方が、成長する過程でぶつかっていく困難を乗り越える力が身についていくだろう、という気がしていたからです。
でも、それは自分の思い込みで、狭い考えだったかもしれないと今回の訪問を通して感じました。その一番の要因は、この学校は子どもたちに「自己肯定感」を育んでくれる場だと実感したからです。広い敷地で思いきり遊び、自然にたわむれ、生きていく根源となる食べ物を育てる…。校内では先生の暖かい目で見守られ、異年齢の子どもたちと過ごす中から社会性を育み、コミュニケーション力を育てる。学習面ではそれぞれの子どもに見合った内容をそれぞれのペースで学んでいくことにより、「競争」によらない着実な力を身につけていく。
この学校では、「競争」「対抗」という言葉を意識して使わないとのことでもありました。ですから、運動会でも「徒競走」「クラス対抗」等の競技はしないのだそうです。
「そのような中で育ったら、この学校を卒業して例えば地域の公立学校に入ったり、あるいは社会に出た時点で‘競争’にさらされたりした場合、それに耐えうる力がついているのか?」という危惧が私にもありましたが、それは大人の側のネガティブな考えに過ぎないように思えてきました。
子どもは、「自己肯定感」を持って育てば、多少のことには耐えられるし、それをはねのける力があるはずです。校長先生から、この学校を卒業して行った子どもたちのその後の話を聞くと、各地でリーダー的な役割を担って活躍する子どもたちの話を聞くこともできました。
大事なのは、大人の側が、「子どもは自ら成長する力を持っている」と信じることなのだ、と私はあらためて思いました。「こうなったらどうしよう」と不安に思うのではなく、「大丈夫、ちゃんと育つ力がある」と信じて対応することです。太い幹としてそれが育ったら、何も恐れるものはないでしょう。自戒をこめて、そう思います。
●オープンスクールのお知らせ
三育小学校では、今月オープンスクールが開かれますので、関心のある方は、この機会にぜひ訪れるといいですよ。以下に紹介しておきます。
日時:10月16日(金)10:00〜12:00
内容:こども ・体験コーナー ・ゲームコーナー ・学校体験
保護者 ・授業参観 ・学校説明会
詳しい案内は… http://www.saniku.ac.jp/sapporo/
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