さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

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 この本は、私がこれまでに読んだ教育関連書籍の中でも、特に「読んでよかった!」と思える本でした。
 さまざまな論客と宮台氏が対談しています。
 その中から、特に書き記しておきたい部分を抜粋して、感じたことを書いていきたいと思います。
 

[原理的に決着不可能な問題にひらかれることーまえがきにかえて]から
【「教育の失敗」は〈教育〉の失敗を意味しない】より

《終わりよければすべてよし。学校教育の成功不成功は、学校がちゃんとしているかどうかでなく、学校を通過した人間が最終的にどんな能力や行為態度を身につけたか(に対する評価)で決まる。だから教育の成功不成功は、意図する者の自己理解に縮小されてはならない。》

《私たちの学年が「荒れた学校」のダメージを最も大きく喰らった。だから親や教員からは「この学年はもうダメだ」と言われた。だが皮肉なことに私たちの学年は、歴代で最も多い100人以上の東大合格者(1学年300人中)を出し、卒業後に「大物」になった者が目立つ。

 私たちの学年には「教育の失敗」による「社会化に成功」が見られた。言いたいのは「教育の失敗」が本当に〈教育〉の失敗を意味しているのかということだ。その意味で、大分県の「教育の失敗」が、社会化の成功という意味での〈教育〉の成功をもたらす可能性がある。》


●上記は、宮台真司氏によるまえがきからの抜粋です。
 長い目でみた「教育」の意味と可能性を考えさせられ、なるほどと思いました。
 大分県の「教育の失敗」事例とは、教員の縁故採用のことかと思います。


[第1章 「よのなか」科と地域社会ー民間人校長はなぜ学校を改革できたのか]から
【教育と効率化は両立するか】より

宮台真司ー
《塾もおんなじです。周囲の友だちがみんな塾へ行っているのに、自分だけ塾に通わなかったら友だちづきあいができなくなる、という理由で塾へ行かせざるをえなくなるんです。だから塾の先生に求められる力量も変化してきているんですね。

 昔ながらの効率的・効果的な知識の伝達もさることながら、子どもに居場所感を与えることが重要になっているんです。感情面でのケアが大事になっているという意味では、塾講師は社会学などでいう「感情労働」になりつつあります。ケアワークの一種ですよね。》

藤原和博ー
《教育の場合、結局、何を目標にするかが一番大切なんですよ。はじめの話に戻るようですが、地域で起こるコミュニケーションの質をあげることにすべての資源を利用し、学校を核にしてコミュニティをもう一度再生することこそ、大事なんです。地域のコミュニケーションのクオリティをあげていけば学力もあがる。思いやりとか愛国心といったものもひとりでにあがっていくでしょう。その目標に全体で向かっていくのであれば、神保さんが言われたような教育効率化の矛盾は起こらないと思います。》


●「感情労働」という言葉の意味をきちんと知らなかったのですが、なるほどそのようなことなんですね。
塾講師も学校の先生も感情労働と言えるでしょうし、多くの仕事にはそのような一面があることでしょう。指示・指導する立場にいる人であれば尚更です。

 私も、らくだの指導者になろうと決め、それに関しての学びを深めていけばいくほど、自分自身の「教育観」を持ち、語れるようになることが大事だとわかっていきましたし、それが「感情労働」につながることだと知りました。

 生徒や親に安心感を与えるには、自分自身の根本的考えと、人に対する接し方が大事であり、それは常に考えて実践していかないと磨かれないことです。


※感情労働(emotional labor)
 肉体や頭脳を使うだけでなく、感情の持ちかたや感情表現の仕方それ自体が職務の重要な一部であるような労働。顧客に快適感や安心感を与えなくてはならないサービス業に多く、とりわけ看護師や飛行機の客室乗務員が典型とされる。アメリカの社会学者アーリー・ホックシールド(1940-。カリフォルニア大学バークレー校教授)がその著書『管理される心ー感情が商品となるとき』(原著=1983年、邦訳=石川准+室伏亜希訳、世界思想社、2000年)で提起した。

※編著者プロフィール

●神保哲生:1961年、東京生まれ。15歳で渡米。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修了。AP通信など米国の報道機関の記者を経て、1993年に独立、日米のテレビ局向けのドキュメンタリー制作に携わる。現在、ビデオジャーナリスト、日本ビデオニュース(株)代表取締役、「ビデオニュース・ドットコム」編集主幹、立命館大学産業社会学部教授。著書に『地雷リポート』(築地書館)『ツバルー地球温暖化に沈む国』(春秋社)『ビデオジャーナリズムーカメラを持って世界に飛び出そう』(明石書店)など多数。 

●宮台真司:1959年、仙台市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京大学教養学部助手、東京外国語大学講師を経て、現在、首都大学東京都市教養学部人文・社会系社会学コース教授。著書は『権力の予期理論』(勁草書房)『終わりなき日常を生きろ』(ちくま文庫)『透明な存在の不透明な悪意』(春秋社)『絶望から出発しよう』(ウエイツ)『亜細亜主義の顛末に学べ』(実践者)「宮台真司interviews』(世界書院)『絶望・断念・福音・映画』(メディアファクトリー)など多数。

※対論者プロフィール

●藤原和博:1955年生まれ。東京大学経済学部卒業後、リクルートに入社、東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。ロンドン大学ビジネススクール留学後、同社のフェロー第一号に。2003年4月、杉並区立和田中学校校長に就任。2008年3月、任期満了で退任。著書に『人生の教科書[よのなかのルール]』(共著。ちくま文庫)『公立校の逆襲』(ちくま文庫)『校長先生になろう!』(日経BP社)など多数。

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