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●Kさんから、実際に避難してきた子どもたちを紹介されたのはその後まもなくでした。夏休みに入り、お盆休みが近づくと、避難してくる女性と子どもが増えるのだそうです。
Kさんは、女性と子どもたちの様子、学習状況等を考えて、らくだを紹介したらいいのではないかと思われる方に声をかけることを始められました。そしてこれまでに5〜6組のご家族が、らくだ体験に見えました。
小学校低学年から中学生までの子どもたちが体験されましたが、小さなお子さんのお母さまもご自分で体験し、今後お母さま自身が継続していくことになりました。その方は、これまでに教育を真っ当に受ける機会を逸してきたらしく、小学校低学年段階の計算も漢字の読み書きも、満足に学んで来ないままでいました。
そのため、今後自立して子どもと二人で暮らしていくためには欠かせないであろう職業トレーニングにしろ何にしろ、基礎的な読み書き計算の力がないことにはままならないだろうとKさんは感じとり、この方にらくだ学習をすることを勧められたのです。
また、小学校1年生の子は、「たす1」の段階の計算もすんなりとできない状況だったので、「ただ数字を順番に書く」プリントをやってもらうことにしました。そして、「大丈夫、最初から順番にやっていったら、必ずできるようになるからね」と伝えました。
するとこの子は安心したのか、プリントを何枚も何枚もやりました。私が「一日一枚やればいいんだよ」と伝えてもです。「自分も学びたいし、できるんだ」という気持ちに溢れていました。それは私もお母さまも驚くほどのものでした。
私はこの子の置かれて来た状況を詳しく聞いているわけではありません。学習面で対応するのが基本ですので、立ち入った余計な話を聞くつもりはありません。ただ、「学ぶことに飢えているような」子どもの姿を見て、とても心を揺さぶられました。
「自分にできるところから」「その子に合ったところから」学習を続けていくことができるらくだに出会うことができて本当によかったね、と思います。
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