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今週木曜日、知人の小学校教員の方からの依頼で、3年生2クラス約40人の子どもたち対象の、演奏交流会(演奏&ダンス&ドラム体験)を行ってきました。札幌市内の公園に隣接する、とても環境のいいところにその小学校はありました。
メンバーは私と連れ合いに加えて、2名の女性が平日日中にも関わらず都合をつけてくれたので、音の厚みも出て踊りも存分に楽しむことができました。
●絵本『アフリカの音』の読み聞かせのバックにタイコの音を入れるところから始めました。私たちは、子どもたち対象の演奏交流の場では、まず最初にこれをやりたいと思っています。
この絵本の作者の沢田としきさんは、私のタイコの師と同じ方からタイコを学び、私同様ダンスもいっしょに学んできました。彼が長きに渡ってジンベ&ダンスを学び続けた結晶が、この絵本『アフリカの音』になったのだと、私は勝手に思っています。それほど、ジンベ&ダンスの神髄?をあますところなく伝えている絵本です。彼独特のタッチで描く和やかな雰囲気の絵本の世界に触れる中で、子どもたちに自然に楽しみながら「アフリカの音」の世界観が伝わっていきます。
絵本に出てくるものとまったく同じタイコで、まさに絵本に出てくるアフリカのリズムをバックにした読み聞かせは、他でなかなか体験できるものではないでしょう。これをするだけで、私たちが伝えたいことの大半が伝わるのですから、私たちとしても願ったり叶ったりなのです。
読み聞かせが始まり、タイコの音がバックに静かに入り出すと、子どもたちがより一層物語りの世界に入り込んでいく様子を感じ取ることができました。
「問題のある子」がいると先生からお聞きしていましたが(たぶんじっと静かにしていられないような子ども)、みんな固唾をのんで物語に入り込んでいるように私は思えました。もっとも、じっとして聞かなければいけないものだとも思っていませんでしたが。
●その後、「ファンガ」というリズムをやりました。
このリズムには、「みなさんようこそいらっしゃいました」という歓迎の意味があるそうです。ここではコーラス部分をみんなに歌ってもらうのですが、子どもたちが元気いっぱいに「アーシェーアシェー」と歌ってくれる大きな声が部屋中に響き渡るのがとても心地よく、感動ものでした。この歌声を聞けるだけで私は、「やってよかった、来てよかった」と思えます。私にとっては癒される歌声、コーラスです。ちょっとしたダンスの振りも楽しんでくれたようでした。
●その次に、今日のメインとなるアフリカンダンス体験です。
今回は、農業の神様に捧げるリズムとダンス「カキランベ」です。スローテンポのダンスを2種類、そしてアップテンポのダンスを2種類練習してからタイコの演奏をバックに踊るのですが、リズムのメリハリがあって、特に子どもたちとやるととても楽しいものとなります。
今回は女性メンバーがダンスのリードを取って、動きの説明をしながら練習してからやりました。練習は練習、いざタイコの演奏をバックにして踊る時には、細かいことなんて気にしなくていいんです。リズムに乗って思う存分自由に踊って身体を動かしてもらうだけでもオッケーなのです。でもそのための導き役としてトラディショナルダンスがあり、今までやったことがない動きをする中で、いろいろ感じてもらえるといいと思っています。「やったことがないこと、すぐにはできないこと」にトライすることが大事だと思っていますから。
●ノリノリで汗をかいた後、先生がまだ時間があるということで、最後にもう一曲、喜びを表すダンスでとてもうれしいときに踊る「ウォロセドン」をやりました。もう一人の女性メンバーがダンスのリードを取り、いきなりタイコのリズムに乗ってやり始めました。これも2種類のダンスです。
●午後1時半から始めて2時10分程になり、最後は持参した10台程のタイコをぐるっと円形に置いてのタイコ体験です。これだけのジンベドラム(一本の木をくりぬきヤギの皮を張った手で叩くタイコ)を用意できる人はなかなかいませんから、これも他ではなかなか体験できないものでしょう。
ジンベの特徴は、3つの音を叩き分けることにあります。基本の叩き方を教えますが、実際にタイコを叩いてすぐにこれらの音を出すのは至難の技です。もともと、何年も地道な練習を続けることによって始めて満足な音を出すことができるものですから。
でも、この「やってみて初めてわかる難しさ」というのを実際に体験してもらうことこそ大事なことだと私は思っています。なるべくひとり一人に近づいて、いっしょに叩いて本物のタイコの音を体感してもらいます。
でも最後には、みんなで思いきり好きなように叩いて発散してもらい、満足して?帰ってもらうようにしています。今回40人くらいの子どもたちがいましたら、1グループ10人くらいで5分前後、4周りしました。
●今回ぐらいの規模(30〜40人)が、子どもたちと交流するにはちょうどいいかもしれません。タイコをみんなに叩いてもらうにも限界ですし。また、小学校中学年くらいがちょうどいいかもしれません。低学年から幼児でももちろん楽しめますが、ダンスをそれなりに覚えてもらって動きの楽しさを感じてもらうにはこのくらいの年齢がいいでしょう。高学年になると女子を中心に‘照れ’が入ってくるので、まともにやろうとしない子が多くなってきます。
校長室へご挨拶にうかがい、校長先生と少しお話しをしましたが、この小学校ではダンスを習っている女の先生が「ダンスクラブ」を作って、希望する子どもたちとダンスを楽しむ機会を作っているのだそうです。パソコンが得意な先生はパソコンクラブと、先生たちの得意なものがあれば学校現場でそれを活かすことができるということを聞いて、学校もずいぶん柔軟になったものだと私は思いました。
今回の演奏交流会は学校の視聴覚室でやりました。隣接した多目的室とともに木造で気持ちがよく、規模もちょうどいい部屋なのですが、3階の端っこに位置していたため、十数台のタイコを4人で運ぶのは一苦労でした。最近の学校はなぜかこのような造りになっている校舎が多く、エレベーターがないため、演奏よりも準備で疲れてしまいますー。子どもたちの笑顔で疲れも吹っ飛ぶ…と言いたいところですが、寄る年波にはなかなか勝てず・・・。
それでもやっぱりこのような機会が持てたことに感謝ですし、同行してくれるメンバーがいてこその出前演奏交流会ですから、感謝です。一期一会、子どもたちにとって小学校時代の楽しい思い出となってくれればそれで十分です。
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