さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

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○後半ーファシリテーショングラフィック

 これは簡単に言うと、「会議(話し合い)の可視化」の技法と言えるでしょう。
 言葉だけで話し合っているとなかなか前に進まず堂々巡りの議論を続けることが多くなりがちですが、それぞれの方が話した言葉を逐一大きな紙に色マジックで記していくと、その場の参加者が同じ土俵で話し合いができ、前に進みやすくなると思いました。

●「『聴く力』を高める5つの具体的方策」について話し合うー

 実際に各グループで、進行役と大きな模造紙に書いていく人を選び出し、「『聴く力』を高める5つの具体的方策」について話し合っていきました。

 「具体的方策」というのがミソで、具体的に『聴く力』を高めるやり方、トレーニング法となると、私は「インタビューゲーム」しか思い浮かびませんでした。グループ内で30分以上話し合いをしたでしょうか。インタビューゲーム以外にも何かないだろうかと散々頭を悩ませ話し合いましたが、結局私たちのグループはそれを答として発表しました。

 発表の段階で他のグループの発表を聞いても、やはり、聞くための心構えや環境設定のことなどに終始し、なんら「具体的方策」になっていなかったと思えました。

 もっとも今回のワークショップは、答えを出すことが目的ではなく、「ファシリテーショングラフィック」の体験をすること自体に一番の意味があると思っていたので、他グループが問いに沿った答えを出していなかったとしても、それはそれでいいのだろうとも思っていました。

●講師の井上さんの「聞く力を育てる5つの方策」とはー

 ただ、最後に講師の井上さんが考える「聞く力を育てる5つの方策」を話されたとき、その第一に「インタビューゲームを一カ月に○人と決めて実施」とあったのを見て、「私たちのグループで出した答えはやはり正しかったんだ」と思えてうれしくなりました。
 私の答えが合っていたということに対してではなく、6人で話し合いを尽くした末に出した答えでよかったのだ、ということに対してうれしく思ったのです。

 井上さんは「5つの方策」の2番目の「ファシリテーショングラフィックの日常化ー模造紙と水性カラーマジックを常に持ち歩く」までを紹介して、時間の関係もありその後の3つは省略しようとされていたのですが、参加者の多くから残りの3つも知りたいとの声が上がったので、手短に紹介されました。

3、赤入れ関係づくりー外に向けて発信する情報は、
           必ず言いたい放題言ってくれる方に目を通してもらってから発信する。
4、毎日1つ新聞切り抜きをして、「一言批判」をする=問いを出す練習。
5、らくだメソッド(算数プリント)をする。
  あまり考えずにコツコツ淡々と続けることは、頭と心身体の一体化であり、感性を磨く。
  頭の回復、情報処理スピードアップ。

 3と5はらくだの教室主宰者としての井上さんの顔をかいま見れたような気がして私はおもしろかったですし、私が気づいていなかったらくだメソッドの「深み」のようなものを感じ取ることができましたから、これを知ることができてよかったです。

 また、もっとよく考えると、その人なりの「聞く力を育てる5つの方策」は出てくるのだろうなとも思いました。

●ファシリテーターの基本は“聞くこと”に集約される。

 私は、「結局“聞くこと”こそファシリテーターにとっての必須事項であり、それ以上でも以下でもないのでは?」と感じていたので、井上さんが「ファシリテーターの基本は“聞くこと”に集約される」と話されていたことに対して納得しました。このことを確認できただけでも、今回研修に参加した意味があると感じます。

 私は東京で「あじあくらぶ」というサークルの発足に関わり、数年後には活動の中心にいました。これは私が望んだというよりも、自然な流れでそうなっていったのです。あじあくらぶは、通信発行の担当者は持ち回り制、当時行っていた定例会は「やりたいことがある人が主催してやる」という「中心のない場」になっていました。

 私が当時無意識的に心掛けていたのは、「会員の声を聞いて場を成り立たせること」だと、今振り返って思います。1988年発足ですから、すでに20年以上地道に続いているサークルです。

 また、札幌にUターンしてから始めた「ジンベクラブ(西アフリカのタイコとダンスで学ぶ会)」においても、その場に集まってきた人たちがどんなことを望んでいるのかを聞いて、あるいは感じ取った上で、どんなリズムやダンスをするかを常に考えてきました。

 こうして考えると、私はずっと、「ファシリテーション」のトレーニングをしてきたように思えます。らくだメソッドの指導者もそのような役割ですから、私はもともとそのようなことを志向してきた人間なのだと、自分のやってきたことを整理することができました。
 
 らくだの指導者は「学習コーディネーター」である由縁です。井上さんは、「地域コーディネーター」であり「ファシリテーター」でもあるとも伝えてくださいました。

 私たちが学んできたものを、そのような人材を養成するために活用することを、もっと積極的に行うことの重要性をも感じさせられました。


●最後に−

○『ファシリテーショングラフィック テキスト』

 上記の冊子が参加者に配られました。「えにし屋」さん発行のこの冊子は、ファシリテーターの役割や具体的なやり方などが記された優れものです。私もこれを元に今後もスキルを磨いていければと思っています。

○多忙を極めている相談室員

 今回の参加者に、以前から顔見知りの地域生活支援の仕事をしている方がいました。久しぶりに話しましたが、毎日相談業務が山のように来て、超多忙な生活をしているとのことでした。

 「相談事業をしている場ではどこもそのような感じなんですか?」と尋ねたところ、「自分の地域の特性なのかもしれませんねえ」とのことでした。やりがいのある仕事についていても、これではいずれ燃え尽きてしまうのではないかと私は危惧しましたがー。きっと、予算面でスタッフを増やせないなどの問題もあるのでしょうね。

 大変な仕事をされている若者を応援したいと思っていますが、需要に即したシステムは位置にするなど、もっとシステム面で整っていってほしいものだと思いました。

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