さまざまな学びのかたち〜すくーるhana便り〜

「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

らくだ学習

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

●まとめとしてー

 「学力は確実につく。しかし、それを目的にせず、もっと大事な力が子どもにも、
                         親にも、そして指導者にもつく教材とシステム」

 上記に述べたようなコンセプトで作られた教材は他に聞いたことがありません。だから私は惹かれました。
 もともと「教育」にも「教師」にも、ましてや「算数中心の塾」にも関心がなかった私が、らくだの教室を開くきっかけになったのは、結婚して家庭を持つことになったときです。連れ合いには小1になる娘がおり、その子にらくだプリントをやらせたい、と思ったからです。

○子どもにつく力:
 1、確かな基礎学力〜継続した結果、自分の学年以上のプリントに進むレベルになると、学校成績も学年上          
           位になり、受験勉強も自分でやることのできる力が備わります。

 2、勉強の仕方〜これが身につけば、「生涯、学習」できますから、その後の人生に大きく役立ちますし、
         受験して入学した後でも継続して学ぶ習慣になっていますから、その後の伸びが違ってき        
         ます。

 3、コミュニケーション力、集中力、継続する力、ねばり強さ、挑戦する力、自己決定する力、等などー


○親御さんにつく力:子どもとの距離が適度になって関係がラクになる?
               (勉強しなさいと言い過ぎなくて済む)
          子どもの自分から学ぶ姿をみて親も学び出す

○指導者につく力:コミュニケーション力(聞く力)、学びつづける力、段取り力、対応力、
         複数のことを同時にする力

●インタビューゲームについてー

 らくだの指導者に必須の「聞く力」を養成することのできるワークショップです。
 自分のコミュニケーションのクセを知ることによって、その質を変えていく一助となります。
 また、コミュニケーションは人間関係の根本ですから、ラクに生きて行くための処方ともなりえます。

 このワークショップを生徒の親御さんも含めた方々と行うことにより、子育てや教育についての意見交換を行ったり、それぞれのの日常を書いて発信し共有し合うサークルができています。またその仲間たちと教育に関する講演会や講座なども行ってきています。

4、プリント使用の事例

○児童養護施設 天使の園(北広島市)
○私立札幌三育小学校
○「聾」の子
○学習障害児
○不登校


5、今回の分科会に参加された団体の方々との連携を考えてー

○「体験する」「自分で決める」「壁を乗り越える」「コミュニケーション」「寄り添う、見守る」「それぞれのペースで」、等などのキーワードは、ここにいらっしゃる団体の方々の目的とも合致するものではないかと考えています。

 つまり、「ツール(道具)は異なっても目的は同じくしている」ということでしょう。ここから、何らかの連携の可能性があるのではないか、と感じるのですがー。

 ちなみに、後に紹介している「ジンベクラブ」もほとんど同じ目的で主宰しています。らくだもジンベも、私が東京で暮らしていた時期(1986年〜1995年)に出会いました。

○人材育成の面でもらくだ教材やインタビューゲームが活用できるのではないかとも思います。 

○私は常々、らくだと自然体験活動が組み合わされた場がもしあったら、学校に行かなくても学校に行く以上の能力が子どもに備わるのではないか、つまり、オルタナティブ・スクールとして成り立つのではないかと感じていました。自分の人生を切り拓く能力が備わるわけですから、それで十分とも思えます。

 ちなみに私は、北見枝幸という小さな町で育ち、子どもの頃はずっと、野山を駆け回り流氷に乗って遊んだ、いわば‘自然児’です。      

○らくだプリントQ&A−2

6)指導者の役目とは?

  生徒に寄り添うこと、見守って必要に応じて助言すること。
  「教えなくてもできるプリント」ですから、何もすることがないのでは?
  ーと思われがちですが、人間一人で継続できるものではありません。
  その時々の声を聞き、その子がどうしたいのかを確認することが、
  内発的動機を引き出し続けることになります。
  「問うこと(インタビュー)」が大切になりますから、
  指導者には必然的に‘コーチング’的要素に似た力が求められます。

7)なぜ子ども本人と相談した上でプリントを渡すのか?

  「子どもの声を聞くけれど、子どもの言いなりにならない」ことも大切です。
  子どもはえてして、安易に流されがちですから、軌道修正も時には必要です。
  そのまま受け入れる時もあれば、「こっちの方がいいんじゃない?」
  とこちらの要望をしっかり伝えることもあります。
  その上で、「自ら選択させる」ことになります。

8)なぜ「自ら選択する」ことを重視するのか?

  「自分で決めたプリント」ですから、自分でするというモチベーションが高まります。
  また、それ以上に、「自分で決める(選択する)」ということを自分に課すことが当たり前になると、
  「自己実現できる」人生に近づくのではないかと思うからです。

  今の社会では、「自分で決める」ということをせずに、
  「言われたことをするだけ」の子どもが多いのが、
  さまざまな問題を引き起こしているのではないでしょうか。
  そういった意味で、「自分で決める」トレーニングはとても大切です。
  「自分で選択したことに失敗はない(遠回りになるかもしれないが自己実現に近づく)」
  ということ(私の体験からの考え)も伝えたいものです。

9)なぜ「拒否することも大事」なのか?

  指導者は時折、「できそうもない提案」
  「いつもよりちょっと頑張らないとできないような提案」をします。
  例えば、「飛ばしてポイントのプリントをやってみよう」とか「夏休みだから1日3枚やろう」とか。
  これはやらなければならないのではなく、あくまでも「提案」です。
  そして、「拒否されることを前提とした」提案です。

  何でも親や教師に言われるまま(強制、押しつけされたまま)に育ち、
  「いやだと言ったことがない」子どもではなく、
  しっかり自分を主張する時は主張する子どもに育つことは大切だと考えるからです。
  また、最初の提案を拒否した後の提案を受け入れた場合、よりモチベーションが上がって、
  持ち帰った宿題プリントを「やる」方向に向かいます。

10)なぜ「計算問題」中心なのか?

  「自分自身で解き進めていく」ため、というのが第一義ですが、
  「計算問題の習熟こそ学力に直結している」
  「計算問題ができていく過程で勉強の仕方を身につける」ということでもあります。
  自分の学年以上のプリントに進んだ場合、まったく始めての問題を自分でやることになり、
  「自分の頭を使う」ことにおいては、文章題を解くよりも難しいことと言えます。
  ちなみに、国語教材は「漢字の読み書き」、英語教材は「英作文」と、
  「自分自身で解き進めていく」ことに特化されています。

○らくだプリントQ&A

1)めやす時間とは?…ものごとが身につく基準

  「鉛筆が止まらないでスラスラ書いてやり終えた時間」がめやす時間です。
  つまり、「考えなくても答えが出てくる」まで習熟した結果の時間です。
  スポーツにしろ武道にしろ、音楽にしろ、何でもそうだと思いますが、
  「考えなくてもできる」ことイコール、「身についた」ことになるはずです。
  計算の場合、誰がやってもほぼ同じ時間になります。
  また、時間の短縮を競うわけではありませんから、めやす時間に達したら次に進めばいいのです。
  この、基準が明確になっていることが、らくだプリントの最大の特長です。
  その上、完璧をめざすことを求めてはいませんので、ミスは3つまでOKとなっています。

2)なぜ教えなくてもできるのか?

  前のプリントがクリアできていることを踏まえて、
  次のプリントは少しずつレベルアップする問題になっているからです。
  また、そのための「ヒント」もプリントによってはあります。
  開発者の平井雷太氏は、自分の息子を実験台に?、
  「教えなくてもできる」ことを念頭に、何度も何度も手直ししながら、
  このプリント教材を作り上げました。完成までに約10年の歳月がかかっています。
  子どもは4歳の時からやり始め、14歳の時点で高校教材までやり終え、
  本人の希望でアメリカに留学しました。
  もともとは、「不登校になりそうな息子だったので、そうなっても勉強面で困らないように」
  作り始めたそうです。

3)なぜ「教えないこと」が大事なのか? また、「できないこと」が大事なのか?
  
  学校に入ってしまうと、勉強は「教えられるもの」となってしまいがちであり、
  「できること」がよいこと、とされる文化?に染まってしまいます。
  「教えられること」に慣れきった子どもは、
  「できないからやらない」「教えられていないからやらない」「意味わかんな〜い」、となりがちです。  

  らくだプリントは、「できないからこと‘とにかくやってみる’」
  「教えられていないからこそ自分の力でやってみる」
  「意味がわからなくてもまずやってみる(意味は後からついてくる)」ことを重視し、
  そのような力がつくことを視野に入れています。
  また、自分から発見する喜び(「わかった!」という体験)は、教えていてはできません。

  「できない」は、まずそれを自覚しないことには「できる」に向かいません。
  それを自覚したという意味で、
  「できなくてよかったね。それがわかったからできるようになるよ」等と声をかけます。
  「できないことは悪いことではない」という意識を持ってもらいたいからです。

  「どこをやっているか、どこまで進んでいるか」ではなく、
                     「自分自身にとっての課題を毎日すること」が大事。

4)「壁を乗り越える」って?  

  らくだの算数・数学プリントを続けていくと、それぞれにとっての「壁」にぶつかります。
  「壁」というのは、何枚も何十枚もやらなければクリアできないプリントにぶちあたる、
  ということです。
  しかし、続けていけば必ず時間は縮まり、クリアできる日がやってきます。
  そのときの喜びは格別です。
  「やり続ければできる」という体験、「挫折を乗り越える」という体験こそ、
  子どもたちにしてもらいたいことです。
  「壁を乗り越える力」こそ、社会に出て生きて行く力ではないでしょうかー。

5)なぜ続けていさえすればできるようになるのか?

  「卒業するための時間」は人によって違うからです。
  進み方(ペース)は各人各様です。
  普通10枚かかるようなプリントを1枚でできてしまう人もいれば、20枚かかる人もいます。
  ですから、らくだプリントをすべてやり終えるまでにかかる日数はそれぞれ違っても、
  いつかはやり終える日がやってくるのは必然です。
  中学生で始めて早く小学プリントを終えたい、
  などの場合は1日2枚3枚することももちろん可能です。

 以下のレジメにしたがって進めていきました。
 プリントについての説明は、「Q&A」形式にしたので、わかりやすいのではないかと思います。

                        *

         第22分科会 NPOが拓く「子どもの体験と学びの場づくり」

    「子どもたちの学習支援とコミュニティづくり」 すくーるhana 主宰・ 飯田知樹

         ●事例・話題提供:「1日1枚のプリントから開ける未来」●

〈本日の進め方〉

1、プリント体験
 :この分科会のタイトルに「体験」という言葉がある通り、「自然」にしろ何にしろ、
  実際に「体験」してみることから始まります。
  「学習」も同じですので、まずは体験してみましょう!
  ちなみに、みなさんの学力を計りたいわけでは全然ありませんので・・・。
  わずか10分前後の辛抱?ですー。

2、感想交換
 :私が説明する前に、「プリントをやってみた感想」をお聞きしたいと思います。
  何でもいいですので、感じたことをざっくばらんにお話しいただければ、おもしろい
  展開になると思います…。

3、プリントについての説明
 :コンセプト〜伝えたいこと、身につくこと、等など

4、プリント使用の事例

5、今回の分科会に参加された団体の方々との連携を考えてー

6、ジンベクラブ(アフリカンドラム&ダンス サークル)のご紹介

7、質疑応答 ※疑問に感じたことなど浮かんだら、すぐに聞いていただいても結構です

                        *

3、らくだプリントについてー
○プリントの進め方

1)日付と名前を書いてから、自分でストップウォッチを押して順番通りにやり進め、
  終わったらストップウォッチを止める。
  誰かとの競争、比較ではないので、‘自分で計る’ことが大事
  (小学校低学年までは親御さんや指導者が計る場合もあります)。
  学校等でもそうしてもらいたいところですが、
  ストップウォッチが全員分ない場合などは先生が計ることもありえます。

2)裏にある答えを見て(もう1枚のプリントを裏にして)、‘自分で答え合わせをする’。
  自分で答え合わせをすることこそ、‘自分で学び進める力を身につける’基本です。
  小さい子の場合は援助が必要なこともありますし、
  間違ったりあるいはごまかしたりするケースも出てきます。
  そのようなプロセスを経た上で、自分でできるようになればいいのです。

3)かかった時間とミスの数を記入し、ミスした問題をもう一度自力でやり、再度答え合わせをする。
  どこを間違ったか確認することが大事。

4)記録表にかかった時間とミスの数を記入して、終了。
  記録表に記すことにより、一か月どのような形でやったのか一目瞭然になるので、
  それをもとに今後どのような形で進めていくか、指導者と相談することができます。
  また、毎日やった場合、記録表にそれが記されていることにより、大きな自信となります。

5)めやす時間台でできて、ミスが3つ以内であればクリア(合格)なので、
  次のプリントに進むことができます。
  クリアできなかった場合、次の日にまた同じプリントをするのが基本となります。
  このようなシンプルなルールなので、子どもでも自分でどのプリントをするのか判断し、
  進めていくことができます。
  一週間に一度来塾してその場でやってもらい、
  それをもとに一週間分のプリントを渡すことが基本となっていますが、通信でもできます。

 小1−24(横式のたし算のまとめ)、小2ー31(たし算ひき算の総まとめ)、小5ー25(分数の加減・約分のまとめ)という、小学プリントで一番ポイントになる3枚を配って、「どれならできそうですか?ここでみなさんの学力を計るなんていう気は全然なくて、ただ‘体験’としてやってもらうだけですので、無理しないでくださいね。どーしてもこんなのやりたくないという方は、強制ではないですのでー」とお伝えして、やっていただきました。

 本来ならひとり一人ストップウォッチで時間を計るのですが、今回は私が計って、プリントをやり終えた時点でどれくらいの時間がかかったかお知らせしました。

 参加者は15人、意外だったのは、小5−25のプリントをする方が半数くらいいらしたことです。小2−31はお一人で、後は小1−24でした。小1−24はめやす5分、小2−31は15分、小5−25も15分ですが、特に小5−25は、大人でも一度でクリアする方はほとんどいないというプリントということもあり、10分経った時点で終わりにしてもらうことにしました。

 そして、プリントをやってみた感想を、何でもいいのでお一人ずつ話していただきました。今回はこれが楽しみでやってもらったようなものです。以下にその内容を列挙します。

「子ども時代を思い出した」
「意外にできなかったのが残念だった」
「ちょうど眠気を飛ばしてくれてよかった」
「最初やるのに抵抗感があったが、やっているうちに楽しくなっていった」
「仕事で計算することが主体なので、仕事モードにならないようにしてなんとかやった。つまらなかった」

ー等など、それぞれの方の感想に私がコメントをさせていってもらいました。
 ここから教育に関して思うことをもっと交換していけば、立派な?教育に関するワークショップになったことでしょう。今回はそのような場ではなかったので、その後はレジメに従って進めていき、さらに感じたことなど話していただきました。

 一番印象に残った(うれしかった)感想を以下に紹介させていただきます。

「自分にも子どもがいて、塾にはやらないで学校の勉強をしっかりやることで力をつけさせたいと思っていたが、今回の飯田さんの話を聞いて、それでいいのだとあらためて思うことができてよかった」

 私のような思いで学習塾を開いている人間がいることに驚かれた方が多かったようで、それが機能している(生徒がある程度集まってきている)ことに、今の時代の新たな一面を感じた方もおられたようです。

 プリント体験後に感じたことを語る‘教育ワークショップ’?、今後もなんとかやれないものだろうかと思ってしまいました。


.
tomoto
tomoto
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

Yahoo!からのお知らせ

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事