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●30代の絶望感ー
雨宮さんはご自身がフリーターだった頃の友人たちが、いまだにフリーターの枠から逃れられず、賃金も10年前と変わらないと話していましたが、それは今の日本で若者たちが「外国人労働者化」されており、ますますそれに拍車がかかっているように感じているとのことでした。
例えばコンビニの弁当工場で働くと、一緒に働いているのは日雇いか高齢者、あるいはラテンアメリカや中国や韓国の人たちであり、ほとんど最低賃金で働くことを強いられ、外国人労働者と「最低賃金の国際競争」の中で働くという環境に追いやられているのだということでした。
将来そこから逃れられるという希望もなく、そのような30代には絶望感がまん延しているとのことでした…。
●「希望は戦争」をどう考えるかー
そのような中から、「希望は戦争」だとの主張が雑誌に掲載されましたが、私もそれを知ったときには、「そこまで事態は深刻になっているのか…」と絶句しました。
この説を唱えた赤城氏は、コンビニの店員をずっとしている方であり、雨宮さんともシンポジウムなどで何度も話をしたことがあるそうです。
要は、格差社会が固定されつつある現代の中で、それをひっくり返す、あるいは夢も希望もない社会の中で、何とか今より上がったり(生活が?思考回路が?プライドが?)注目されたり現在の賃金より上の仕事にありつくには、戦争というめちゃくちゃな社会状況でないとなしえないのではないか、という主張だと私は受け止めました。
「戦争になったら真っ先に戦地に行って死ぬのはあなただよ」「実際に自分の手で人を殺すことになるんだよ」、等などという「反論」に彼は耳を貸さないとのことでした。
でも、そう主張する彼の根底は、「本当に戦争をしたいわけではないのだ」というふうに、その場にいた方々は受け止めていました。「とても大きな問題提起」として受け止めて考えて行く問題なのでしょう。
●平穏ではない日常で子どもたちの魂が侵されていくー
弁護士の杉浦ひとみさんは、子どもの人権問題をずっとやり続けている方でした。
国連の定めた「子どもの権利条約」を批准している国は、現在190数カ国、日本は130番台、アメリカはなんと批准していないとのことでした。
この事実は何を物語るのか、子どもの権利を真剣に考える姿勢が表れているのではないか、との杉浦さんの話に、なるほどと頷かざるを得ないように感じます。
「平穏ではない日常で子どもたちの魂が侵されていく」…杉浦さんの言葉が印象に残っています。
●“インディーズ系メーデー”
今年、若者が主体になった“インディーズ系メーデー”と呼ばれるメーデーが、日本の各地で行われるとのことで、札幌は4月29日大通6丁目で行われ、「勝手に全国“インディーズ系メーデー”ツアーを敢行する?」雨宮さんも参加されるとのことでした。
雨宮さんによると、“プレカリアート=不安定なプロレタリアート(労働者や社員など)”の参加するメーデーとのことですが、「裕福ではないほとんどの方々」が参加する資格があるとのことなので、私も子どもを連れて参加して来ようかなと思いました。
各地の実施主体によりテーマが決められているそうですが、東京のテーマは「生きることはよい。生存をおとしめるな」とのことで、憲法25条の生存権がテーマになってしまう現在の状況を反映しているとのことでした。
「本当に大変な人はデモに来る余力もないので、私が代わりに参加する」と雨宮さんは話していましたが、私もなるほどと思いました。
北海道の最低賃金は654円です。ひと月働いても12万円、それでは一人暮らしもできないし、‘貧困ビジネス’の渦にはまると、じわじわと‘ホームレス’への道を歩んでしまうというのが、日本の現状です。そんな現状、おかしいに決まっているのですがー。
※当日子どもを連れて大通公園へ行ってみたものの、出かけるのが遅くなりすでにメーデーもデモも終わった後でした…。
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