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ここ一週間ほど、報告書書きに専念していました。「DV被害でシェルターに避難したご家庭の子どもたちへの学習支援」についての報告書です。シェルターネット事務局の方から依頼があったのでお引き受けしました。
私はブログ上でこのことに関して記したりしてきましたので、それらを統合して書けば私にとっても意義のあるものになると思って引き受けましたが、これまでの経緯から現在の状況、そして今後へ向けてのことなどをまとめると、さすがに結構大変な作業となりました。
これから事務局の方に目を通していただいた上で、書きあらためていかなければいけないとは思いますが、とりあえずはホッと一息つけました。
●カンブリア宮殿
毎週月曜日夜のテレビ番組「カンブリア宮殿」を、私は楽しみにしています。村上龍がホストで、毎週各界の著名な方をゲストに迎えてその方のやっていることを紹介し、話を聞く番組です。
今週月曜の放送は、不況にも関わらず業績を伸ばしている企業の「人材教育」に関するもので、とても興味深いものでした。取り上げられた企業は、マクドナルド、餃子の王将、ニトリ、ユニクロ、日産、等でした。
どの企業も人材教育の重要性を認識し、それに賭けていることが伝わってきます。
マクドナルドは新入社員にグループワーク式の研修をしていました。自分の頭で考え、それを伝え、よりよい方策を導きだすことを主眼に置いていたように思います。
ユニクロの柳内社長の考えは強烈でした。「これからの企業社員は、ひとり一人が‘自営業者’だという認識でいてもらわないといけない」と言ってのけたのですから。これには私もびっくりでした。そこまで考えているのか…と。
‘自営業者’たれ、ということは、人から言われてやるのではなく、やるべきことは自分で見つけ自分で解決法を見出さなければならないと言っているようなものではありませんか。それに加えて、企業社員とはいえ、生涯その企業に属するのではなく、独立できるようなスキルを持てとも受け取れます。
どの企業も、単に知識が詰め込まれただけのような社員を雇用する気は毛頭ないということが伝わってきました。厳しい時代情勢の中で、これまでのような単なる働きばちのようになる学生を採る気もないのです。そんなことをしていたら、企業の「明日」はないのですから。
私は、業績好調な企業はすばらしい等ということを言いたいわけではありません。ただ今の時代に業績を上げている背景にあるものを学ぶ必要はあるのではないか、と思っているのです。現実として、資本主義社会において、多くの人は企業に就職するというかたちで生きていくわけですし。
●フィンランドの教育には企業の意思が反映されている
ー『若き友人たちへー筑紫哲也ラスト・メッセージ』(集英社新書)より
本書よりー
《フィンランドには、ノキアという携帯電話の分野では世界第1位の企業がありますが、この企業の意思が教育のなかに反映されているのも事実です。ノキア自身もすごく積極的に教育現場にいろんな貢献をしていますが、見方によってはノキアにふさわしい人材を生産しているだけではないかという批判もできます。でもそれで、アメリカを抜いて国際競争力トップになる。国が生き延びるための国家目標になっているという点では、それを批判するかどうかは別にして、国のあり方の一つだろうと思うんです。》
この本に関しては後日また紹介したいと思いますので、今回はノキアの部分に関してのみ抜粋させていただきましたが、柳内社長が必要としている人材も、ノキアと共通しているのではないかと感じます。それはすなわち、今の時代に最も必要としている人材の養成をしているということにもなるのでしょう。
●そして日本の教育はー
国の将来を担えるような人材を育てることとかけ離れた教育をしているとしか思えません。‘自営業者’たりうるような、自らの頭で考えて未開拓の分野を発掘するようなたくましい人材が育つとは思われません。
高等教育機関を経た先に待っている企業の考え方がドラスティックに変わっているのに、それに応え得るような教育を行っていないというのは、いったいどういうことなんでしょう。この国を動かしている人たちは、本当の意味でのこの国の将来を考えていないとしか私には思えません。
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