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「学力がつく」ことは「人間として生きる上での自信がつくこと」 …教育・子育てについて等意見交換しましょうねー

教育全般

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 私が講読している大前研一氏のブログ『ニュースの視点』には、時おり氏の教育観が記されています。今回の文章には特に共感したので、事務局に照会の上、以下に転載させていただきます。

                         *

■「メシを食べていける人材」とは?
 〜日本の教育では問題解決力は身に付かない〜
―――――――――――――――――――――――――――
 
 日本の教育に指導要領があるということは、文科省は
 “すべての質問には答えがある”という前提で考えています。
 
 そして、先生は生徒がその答えを覚えたかどうかをテストで
 チェックすることが教育の主だったと言えます。

 しかし、現在日本が必要としていることは、長期衰退からの
 脱却であり、21世紀の変化に対応できる人材の育成です。

 既に現代は答えのあるものに関してはインターネットで
 検索すればよい時代なのですから。

 6月5日配信のメルマガで記事後解説に「前提に立ち返る」
 ということをお話ししましたが、

 今こそ“すべての質問には答えがある”という前提を変える
 必要があります。

 教育者としての大前は、新興経済国や途上国が追い上げてきても
 日本が「メシを食べていける人材」、
 つまり答えがない世界で果敢にチャレンジし、生き残っていける
 人材生み出したいと考えています。

 そしてそういう人材を何人育成できるかで、
 「今後の国力が決まってくる」とも述べています。

 
 「メシを食べていける人材」は答えはなくとも、
 答えの見つけ方を自分なりに確立することができます。

 要は、「答えは右でも左でもなく、右と左の間である」と、
 答えの筋道を立てられる人材です。
 
 アメリカ経済危機の解決策は、バーナンキFRB議長も、
 オバマ大統領もわかりません。
 
 だからこそ、「自分はこう考える」ということを万人に論理的に
 説明できる力を付けることが重要です。
 
 その力を身に付けるには、インターネットなどで
 “事実だけ”を忠実に集め、自分なりの仮説を立て、
 もし自分がオバマならば・・・、日本の財務長官ならば・・・
 と考える癖をつけることです。

ー以上、転載終わり。


●私が子どもたちに身につけてもらいたいものも、大前氏がおっしゃっていることと大筋で同じだと感じました。
「答えがない世界で果敢にチャレンジし、生き残っていける人材」とは、「自分の可能性にフタをせず伸ばしていくこと」ができる人材でしょう。

 答えが1つの算数数学のプリントで、どうしてそんな力がつくのかと思われるかもしれませんが、「人から教えられないで、自分自身の力で解き進めていくことができることを念頭に作られた」教材だからこそ、それが可能なのです。

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[第6章 教育基本法や愛国心は隠れ蓑にすぎないー教育行政の闇をあばく]から
【よい教育とは何か】より

鈴木寛ー
《そもそも教育とは生きる力を身につけさせることです。しかし、これからの生きる力は、決して暗記力や反復力ではありません。いままでは工業社会であり、大量生産・大量消費社会でした。それに資する労働者ーつまり工場労働においては、マニュアルを覚えて、それをベルトコンベアの前で正確に高速に再現するのが、いい労働者でした。そういう労働者をいっぱいかかえている企業の売り上げがあがり、そういう国のGDPが伸びた。

日本は工業社会での教育システムづくりに大成功したが、しかし、情報文化社会の教育システムは工業社会のそれとは違う。私は、これからの生きる力はふたつあると思っています。真・善・美の判断能力とコミュニケーション力。これが21世紀の生きる力です。

 そのためには、教育というテーマをめぐって大人たちが熟議と実践のコミュニティをつくっていて、最初は手探りでいいので、おたがいにコミュニケーションを深め、悩みながら、考えながら、コラボレーションをしながら、何かをつくりあげていく。そうした議論や試行錯誤を子どもたちに見せ、子どもたちも少しずつ参画させることによって、子どもたちのコミュニケーション力・コラボレーション力は圧倒的に向上するはずです。》


※対論者紹介
●鈴木寛:1964年生まれ。東京大学法学部卒。通産省(当時)、シドニー大学、慶應義塾大学環境情報学部助教授を経て、2001年より参議院議員(東京都選出)、民主党「次の内閣」文部科学大臣、副幹事長、政調副会長などを歴任。現在、民主党教育基本問題調査会事務局長。また、NPO法人日本教育再興連盟代表理事、中央大学客員教授も務める。著書に、『ボランタリー経済の誕生』(共著。実業之日本社)『先生復活』(アルク/ヒトメディア)『コミュニティ・スクール構想』(共著。岩波書店)『中央省庁の政策形成過程』(共編著。中央大学出版部)『中学改造』(共著。小学館)など多数。


●鈴木寛さんは、プロフィールにあるように、“民主党「次の内閣」文部科学大臣”です。もしかしたら、今は違った肩書きになっているかもしれませんが。

 民主党が政権交代により次の内閣を担うことになって、鈴木寛さんが文部科学大臣になったら、「教育」も変わるかもしれない、と、彼の考えを知る限り思うのですが、さていかがなことになりますやらー。

藤田ー
《私は教育や学力の基本については、どれだけIT化やグローバル化が進んでも変わらないと考えています。
 ビル・ゲイツがおもしろいことを言っている。ある講演のあとの質疑応答で、「あなたが今日の成功を収めるにあたって、学校時代の経験で役に立ったことが何かありますか」という質問が出て、それに対して、彼は「三つある」と答えたんです。

 一つ目は、たくさん本を読んだこと。幼いころから読書が好きで、たくさん本を読んでいて、読書コンテストにクラス代表でいつも出るほどだった。

 二つ目は、数学をよく勉強したこと。小学五年生のとき先生がペア学習を始めた。クラスの子を二人ずつペアにしたのだが、どのペアも同じくらいの学力の子がペアになっていた。ところが自分とペアになったクラスメイトは算数が全然できない子だった。当時、自分は算数が得意というわけでなく、成績もとくにいいというわけではなかった。

しかし、いくらなんでも、そのクラスメイトほどできないわけではなかった。先生は自分の学力をこいつと同じくらいと思っているのか、けしからん! これは先生の認識を変えなくてはいかん、ということで、予習・復習をし、問題集も買って勉強するようにしたら、あっというまに100点をとるようになって先生に褒められた。それが嬉しくてどんどん勉強しているうち、いつのまにか算数が得意になって、理数系の方面に進むことになった。

 この二つが、理解力や論理的な思考力、想像力や創造力、コミュニケーション能力や説得力、判断力や決断力などの形成に役立ったと思う、と言っていた。

 そして三つ目は、コンピューターの世界に興味を持ってから、優れていると評判になっているソフトウェアのプログラムを徹底的に勉強したことだ。

 まとめると、まず読書。そして算数・数学。つまり、子ども時代は、「3Rs(スリー・アールズ)」と言われた、評判になっているプログラムを徹底的に勉強したというのは、専門分野に進んでからは、最先端の成果を理解できるように一所懸命努力したということ、それが新たな創造や開発の基礎になったということ。
 
 だから小中学校のときは、基礎・基本と言われるものをしっかりやればいんです。本をたくさん読んで、算数・数学の問題をたくさん解いて、基礎・基本をしっかり勉強していけば、考える力や創造力やコミュニケーション能力などもついていく。

 もちろん高校入試や大学入試がありますから、それなりに対応する必要はありますが、それでも高校までは大らかに基礎・基本をきっちりやって、あとは、学校や地域のなかでいろんな経験を積むとか、友だち同士の人間関係を豊かにするほうが、本当はポスト・フォーディズムやポストモダンの時代にふさわしい教育・学習の仕方だと思うのです。》


●誰もがビル・ゲイツのようになれるわけでもありませんし、そんなこと考える必要はないのはもちろんです。でも、天賦の才能を開花させた背景にあったのは、「読書と算数」だけだったと考えれば、3つ目は人それぞれ見つければいいことであって、子どもの時期は誰もが「読書と算数」に絞って学習していけばそれで万事オッケー、と考えてもいいのではないでしょうか。みんなそのように考えれば楽になると思うのですがー。昔ながらの「読み書き算盤」ということになりますかー。

 【教育の変わらない基盤】より

宮台ー
《ところで、教育プログラムがころころ変わるだけでも、改革の中身とは別に、ひどくネガティブな効果があることは間違いありません。人々がたえず右往左往し、教育制度に対する信頼や、教員や教育方針に対する信頼を、持ちにくくなります。そうなると、情報を通じたファシズム的な強迫が起きやすくなってしまうんですね。

 僕に子どもができたので、幼児教育や早期教育の通信教材を見る機会があるのですが、ちょっとでも「子どもの発達にいい」とマスコミで騒がれていたことは、何もかも盛りこまれる傾向です。ふつうの人は教材を見るだけでも「こんなにやらなきゃいけないのか」と不安になります。それでますます通信教材への依存が深まる悪循環がまわります。

 なにごとにつけ優先順位が大事です。まず「これさえできれば安心」という基本を押さえ、「残りの部分はまあ大したことはないんだ」とどっしり構えられるようにすべきです。「あれを隔離せよ、これをフィルタリングせよ、これにアクセスせよ」のたぐいの神経症的メッセージは、不安ベースのコミュニケーションをもたらしがちで、まずい。》


●まず「これさえできれば安心」…「一点突破の全面展開」的な考え、やり方だと思いますが、私もそう強く思います。先が不安だからといって何でもかんでもやらせるのではなく、親がこれだと思ったもの一つに絞って、地道に継続していくような援助をすること、そのようなことが大切なのではないかと感じます。

藤田ー
《この25年間、改革の理由や目的とされたことは、大きくいってふたつあります。
 ひとつは、時代の変化への対応です。情報化、国際化、IT化。それと、この10年ほどはグローバル化とそれに伴う科学技術開発競争や経済競争の激化。そのための人材育成が急務だ。だから、自ら学び考える力、問題解決能力・創造力の育成や、コンピューターリテラシーを教えるなど、教育の内容と方法を変えようということです。PISAの結果や学力をめぐる議論などはすべてこの変化する社会への対応の問題なのですが、さきほどから述べていますように、必ずしも改革は成功しているとはいえません。

 もうひとつは、教育病理とか学校病理と言われるものへの対応で、たとえば校内暴力、いじめ、不登校、学級崩壊、少年犯罪。もうちょっと前だと、家庭内暴力や受験苦自殺。これらの病理現象は日本の学校教育に問題があるから起きているのだから、教育を改革しなければならない、という理屈です。ところが、校内暴力、いじめ、不登校も、少年犯罪も、すべて欧米でも起こっている。とすればこれは、ことさら日本の教育制度が悪いからというものではない。

宮台さんがおっしゃったように、日本でも80年代から社会環境が大きく変化し、刺激の多い高度情報・消費社会になっていますが、それは先進国共通の変化です。したがって、原因は学校にあるというより、むしろ社会にある。学校教育に原因や責任の一端はあるかもしれませんが、そういう大きな社会の変化、情報コミュニケーション・メディアの変化や家庭・地域社会の変化、産業構造や雇用制度などの変化も含めて、そのなかで教育はどうあるべきかを考えなければならない問題なんです。

 しかも少年犯罪にいたっては、少年の凶悪犯罪が起こるたびに大騒ぎし、根本的な改革が必要だと言って改革を進めてきた。しかし、少年犯罪は世界の先進諸国のなかで日本がもっとも少ない。少年による殺人にしても、1960年代までに比べれば大幅に減っている。しかも、80年代までは学力もTIMSS調査でトップだった。その意味で、これほど成功した教育システムはない。

 だからこそ欧米は「日本に学べ」と言って80年代以降、改革を進めてきた。日本の少年犯罪が少ないのは、日本の学校教育や地域社会が「コミュニティ性」、「コミュニティ」と言える要素を維持しているからだと考え、きめ細かな指導、部活動の充実、地域の学校参加など、「コミュニティ」としての要素・機能の充実を図ってきている。

 ところが、日本は最近15年間に、そういう「コミュニティ性」の基盤、優れた日本の教育を支えてきた基盤を崩すような改革を進めてきた。学校選択制やエリート的な中高一貫校、テスト学力の重視、道徳教育・愛国心教育の強調、管理主義的・成果主義的な教員評価・学校評価など。どれも教育の基盤を豊かにするどころか、その基盤を掘り崩していくものです。

変化した時代・社会にあて、学校教育がどういう難しさを抱えているのか、子どもたちが昔とは違った時代に生きているのにどう対応したらいいのか。政治家もそうですが、そういうことをきちんと考えないーあるいは考えることができないー人たちが審議会の委員になっていることこそ大問題ですね。》


●「社会の変化、多様化の中で教育はどうあるべきかを考える」、というのは本当に必要なことだと思います。脈々と連なる流れを途切れさせず、しかし時代の変化に対応する、ということは、教育の本質を考え続けないことには実現不可能な大きなことなのではないかと感じます。


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