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選者選結果発表
=佐田 毅選=
1位「覇」
③ぎんなんとしめじを入れて炊き込みぬ酷暑の夕餉に秋のさきぶれ 白侘助2点
★炊き込みご飯は、何でもおいしい。ここでは、ぎんなんとシメジの炊き込み、実際に食べている錯覚を覚える。おいしそうだね。この歌の結句は説明的だが、炊き込みの味によってゆるされるだろう。 2位「王」
⑦コスモスの花園荒らした暴風雨 「野分」と呼びし祖母の懐かし 愛3点
★コスモスの花園を荒らした暴風雨、しかし、コスモスは強い花ということができる。昔の人はそういったさまを「野分」と風流な捉え方をしているのが詩的である。
3位「樹」
④空高くアクロバットの航空ショー なかには還らぬパイロットのあり 百鬼1点
★アクロバットの航空ショーなんてナンセンスと思うがどうだろうか。還らぬパイロットも出て来るのも当たり前である。どうもこういう歌は苦手だ。
=高田 好選=
1位「覇」
⑩木訥の夢追い人を自称して亦も見逃すシャッター・チャンス 湖青3点
★被写体を前にして夢想しているうちに、シャッター・チャンスを逃してしまったと、言うのであるが、この被写体は読み手にいろいろと想像をさせてくれる。例えば被写体を社会動向の、ひとつにカメラを向けたとしょう。木訥の夢追い人ゆえに、見逃して終う人生のチャンスもあるのではないだろうか。シャッターの被写体を読者が変えることによって、一首がもしかしたら、作者の意図としていない読みがなされるかも知れないが、それは其れとして、良い作品なのである。
2位「王」 ①着信灯君の血潮の色に似てトクトク息付く吾が携帯 未花1点
★携帯電話が携電にならなかったのですよね 私としては少し残念なのです。一時 ケイタイとカタカナ書きにするようにと言われていた時もあったのだが 徹底されなかったようです。それはさておき作者の心理を、胸の高鳴りを、表現する方法として下の句の扱いはなかなかに上手で若々しく 好感が持てます。トクトク息付くは上の句にも下の句にも係っている。
3位「樹」 ⑤宇宙には不要な放射能廃棄物 生んで生みだす人間怖し 水野薫3点
社会詠はややもすると報道関係の記事のようになってしまうのですが、この作品は、自分の立ち位置を確りと決めた結果が生み出した感慨であると思う。作者も人間であり自分を含めた人間が怖いと言っている。これからは、余談ですがニューヨークのブロンクス動物園に鉄格子をはめこんだ檻があり「鏡の間」と言われている。人間の上半身が映るのである。そこには世界で最も危険な動物 (THE MOST DANGEROUS ANIMAL IN THE WORLD )と書いてあるそうです。
先生方遅ればせながら有難う御座いました。
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