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ダカーポのおとうさんが亡くなりました。 あの知る人ぞ知る「鯛うどん」を焼いていた、ダカーポのおとうさんです。 人の死というのは本当に突然で、気持ちのやりどころがなくなって、困ります。 ボクなぞわりと薄情で、涙のひとつも出ないようなことが多い男です。 が、しかし、やはり動揺はしてしまうようで、ちょっと平静ではいられませんでした。 おとうさんおかあさんとは正直そう深いおつきあいではありません。 おそばいただく会の時も、残念ながらご縁がなくて、用事で欠席しちゃったし。 みんなが「うどん〜ダカーポ」のおなじみコースに誘ってくれてもなかなか乗らなかった(ごめんね、マスター。たまには「うどん」に顔出します) でも、やっぱり気になる人で、大事な人であることには変わりありませんでした。 やっぱり気が行ってしまうのは、おとうさんとおかあさんの人柄です。 とてもおおらかで広く、ボクのようなものでもするりと懐で受け止めてくれて、優しくしてくれる。 おしゃべりをするととても気持ちが穏やかになる。 それだけでボクにとっては大切な人、になりました。 通夜は、大変に盛大で、でもただ大勢の人が来る、企業トップとか要人の葬儀のようなものではなく、心ある人だけがその想いを果たすために集まり、結果として大勢の人が集まる、というような素敵なものでした。 まことおとうさんの周りに集う人が最後に集まる会にふさわしい空気がありました。 献花スタイルのお通夜で、お坊さまの長い読経もなく(遅れていったので、、、あったのかな?はじめの方に。それとは別にね、本当はそっとありました。おとうさん、おかあさん、息子さん。そーっと忍び込んだボクと、偶然遅れてきてその場に居合わせた、たいめいさん。そしておとうさんの前に立ってお祈りの言葉をくれた方だけの秘密です)、親族のお二人のご挨拶とすぎやまこういち先生のお別れの言葉。 それに西部劇の主題歌やプレスリーのラブミーテンダー。 そういうものでおとうさんを送ってあげる、センチメンタルな式でした。 こういうの、弱いなあ。 お坊さんのお経を聞いている方が冷静でいられる気がしました。 献花の列に並んで、白いカーネーションをもらいました。 何となく、一枚だけ花びらを引き抜いて、礼服のポケットにしまいました。 なんとなく、おとうさんとおはな、半分ずっこ。なんとなく、ね。 ボクの方がよっぽどセンチメンタルだよね。へへへ。 翌日の葬儀にもお邪魔をしました。 本来斎場までゆくのはご親族とその近しい方ばかりに限られるのが常ですが、葬列のバスにこっそり紛れ込みました。 何となく、係りのひとにバスに乗せられてしまったのが本当のところなのですが、葬列に加われたのは大変うれしかった。 迷ってたボクを「迷ってるなら、、」とおとうさんが肩を押してくれた気分でした。 おとうさんのクルマを先頭にね、斎場までの道のり。 葬列が赤い屋根の「うどん」にさしかかったときに、バスの中で、「うどん」のマスターと奥様が一緒に乗っていたご親族の方に説明し始めたんですよ。 マスターとおとうさんのこと、鯛うどんが始まった由来、遠くからネットを見て買いに来る人たちがたくさんいたこと。 おかあさんの体調が悪かったときに、ネットでみんなで鯛焼き買うのは控えめにしておとうさんの負担を軽くしようとしたこと、いろいろ親族のみなさんに話していて、みなさんがその話しにとても熱心に耳を傾けてくれて、感心してくれていたのが自分のことのようにうれしくてうれしくて。 それが聞けただけでも無理して斎場までいってよかったと思いました。 それで、今回本当はおとうさんのことは書かないつもりでいたけれど、やっぱりって思ったのはこのことをみんなに伝えたかったから。 いつも会ってはカレーを食べてる友人にも、そうじゃない人にも、このことを教えてあげたかった。ちゃんとそういうことをおとうさんが知っててくれてることをね、伝えたかった。 きっとこっち側の人代表で、みんなに話してあげな、とおとうさんに言われたんだろうなあ。 聞き逃しちゃダメだよって。 ただ食べるだけでも、食べておいしいって思うだけでもそれって価値があることなんだよ、とね、伝えたかった。 ごちそうさま!はきっと届きます。 前の晩は涙の一つも出なかったのに、バスでダカーポの前を通りかかり、知人のみなさんでしょうか、バスが通りかかる時間にお店を開けてくれていて、みんなが手を振ってくれているのを見たときに、ちょっともうダメかなあ、と思いました。 お店が開いてて、電気がついてて、おとうさんの知人の方が集まって、おとうさんにお店を見せてあげていました。 火葬場でバスを降りましたが、こりゃもう限界だな、と思っておとうさんが扉のむこうに入るのを見て、献花をご遠慮して、挨拶もなしに、誰にも気がつかれないように、その場をそっと退席しました。 おかあさんやマスターにご挨拶しない非礼は重々承知であったのですが、ちょっと無理でしたので、お許しください。 いい人がこっちからあっちいへまたひとり、渡っちゃって、またこっち側が少し、住みにくくなった気がします。 おとうさん、のんびりやってらっしゃいますか? |

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