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ある国で、あらゆる理論を論争が絶え間なく繰り広げられていた。 あるときその国の王様が家来に盲人を集めるように命じた。 家来たちが必死に盲人を王宮に集めると、王様は家来に象を一頭連れてくるように命じ、これらの盲人に象を見せなさいと家来に命じた。 困った家来たちは盲人にその象を触らせた。 ある盲人は甕(かめ)の様なものだと言って主張した。かれは象の頭を触ったのだ。 ある盲人は箕(みの ドジョウすくいの籠)の様なものだと言って主張した。かれは象の耳を触ったのだ。 ある盲人は犂(すき つるはしのようなもの)の様なものだと言って主張した。かれは象の牙を触ったのだ。 ある盲人は轅(ながえ 馬車と荷車を繋ぐ革紐)の様なものだと言って主張した。かれは象の鼻を触ったのだ。 お互いに主張しあう盲人をなだめる家来達に、王様は「人々は己の見解を持して譲らず、ただ一部だけを見るゆえに、論じ争うのだ」と告げた。
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浅香あき恵
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