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救急車搬送の受け入れ要請が来ることがある。
総合病院から医師の撤退が始まったためか、最近受け入れ要請が多くなってきた。
当院は無床診療所であり、救急指定の医療機関でもない。
ある土曜日。(ちなみに土曜日は稼ぎ時である)
朝8:20に救急搬送の要請の連絡が来た。
土日は総合病院も休みであり、当直医はいるものの対応できないということだった。
院長の判断で受け入れOKとした。
そして診療開始前から救急車で搬送された患者さん(初診である)の診察・処置に追われた。
しばらく点滴で様子を見たが症状が全く落ち着かず、このまま入院が必要との判断となった。
そこから、近辺病院では受け入れ対応不可能ということだったので、救急車で1時間以上かかる地域の受け入れ可能な病院を探すこととなった。
しかし、普通に電話をしたら断られるので、院長自らが先方の医師に直接お願いをする、という作戦に出た。
土曜と言うこともあり、なかなか医師がつかまらない。
この間、診察がストップした。
やっと受け入れ可能な病院が見つかった時には、もう正午近くになっていた。
そこから、再び救急車で搬送することとなり、医師か看護師の同乗が必要とのことで
看護師一人が救急車に同乗していくこととなった。
受付(&私)はただただひたすら来院なさる患者さんに状況をお話しし、ご理解いただくようにお話した。
緊急事態ということで、ず〜っと救急対応が終わるまで待っていてくださった患者さんもいてくださった。(ありがたい)
が、ほとんどの方はなかなか始まらない診察に「別の日にします」と言って帰られた。
その患者さんが無事に受け入れ先の病院に入院され、後日元気になられたことが、何よりも私たちにとって喜びだった。
けれども・・・稼ぎ時の土曜午前、救急車で来院された方とはいえ、
診療報酬は(初診料)+(点滴注射料)+(診療情報提供料)で終わった。
待っていてくださった患者さんの診察を正午から始めさせていただいたが、ほとんどの方は帰られていた。
そして、看護師が一人救急車同乗ということで人手が足りないままの診療となり、皆で走りまわってなんとかしのいだ。
先日書いた記事のハンディがある方の診察と救急搬入の現状を、私は以前、社会保険事務局に相談したことがある。
返事は「所属医師会に相談してください」とのことだった。
いまだに所属医師会には相談できずにいる。
診療拒否をしている医療機関があるなんて、その先生方も所属している医師会にどうして言えようか。
それでも、使命感、達成感に支えられ、なんとかがんばっている。
現在のスタッフも、その思いを共感してくださるのでありがたい。
もし、スタッフにお給料を払わなくてもいいのであれば、これでも構わないのだが、
本音を言えばこれがあまりに続くのも、経営としては厳しいのである。
無床診療所にも、せめて救急搬入加算を設定してくれやしないかと、毎回の点数改正のときに思うのである。
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