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ベテランの先輩開業医のところとの大きな違いは何かなあと考えてみますと、ベテランのクリニックでは、先生も奥様も「余裕を持たれていらっしゃること」のように思います。 「余裕」というのは、ご自分の立ち位置を把握して、肩の力を抜いておられると言うことです。 スタッフに対しても、ある程度のおおらかさをおもちになっているようです。 メトロノームの振り子の触れ幅が大きいという感じでしょうか。ですから、多少のことがあっても、動じずに、一定のリズムを保つことができます。 若い開業してまもなくの先生の所は、当然ながら肩に力が入ります。 力が入っていないと乗り越えられないのが「新規開業」なのかもしれません。 他のクリニックに勝っていなければならないとか、他よりうちは良いものを。。。と。 借金の額。これからのこと。相談する相手も限られてきます。 しかしながら、なぜか力が入っているうちは、残念ながらトラブルも多いように思います。 開業して5年目くらいまでは、どうしてもこのようなトラブルがつきもので、それを乗り越えてこそ、メトロノームの触れ幅が大きくなっていくのかもしれません。 他より勝っていなければならないと言う考えは競争社会ですので、スタッフはついていくことがしんどくなる方も多いようです。 スタッフ自身も、そのレールに乗らなければ・・・と必死になり、結果として疲れ果てて愚痴が出てしまいます。 実際、私たちもそうでした。 患者数を気にして、他より秀でていることをアピールしたかった時期もありました。 特にスタッフが総入れ替えになった頃には、辞めていったスタッフに「私たちがいなくなったから、患者さんが減ったんだって」と言われたくなくて必死でした。 しかし、一番先に白旗をあげたのは主人でした。 「多くの患者さんが来てくださり必死に診察をしているのだけれど、この方にはこの検査を、この方にはこんな指導を・・・と思っても『この次』と思ってしまう。 自分のキャパシティを超えている感じがして、本当に患者さんのことを考えて診察している というより、こなしている、という感覚になってきて、疲れがたまって充実感が得られない」と。 そのころのスタッフもまた、私たちの掲げた理想に近づこうと必死の形相だったように思います。 そして方向転換していきました。 「他と比較して良いクリニック」になるのではなく、来てくださった患者さんお一人お一人が、「一番よい状況になっていただくための援助」を行おうと。 たとえ来院なさる患者さんが少ない人数でも、精一杯の医療と心をお伝えしていこうと。 そうしたら、あら不思議。 数字はさほど気にならなくなり(経理担当の私だけが数字にこだわっています 笑)スタッフの表情にも余裕が出てきました。 お互いのギスギスした関係も少なくなり、「主人と私に評価されるための勤務」ではなく、心から患者さんを思い、一緒に治療のお手伝いをしていくメンバーとしての自覚が出てきたように思います。 他のクリニックの情報が入ってくれば、当院で取り入れることのできる部分はどんどん取り入れさせていただきますし、 「そこがそんなふうにしているなら、うちはこんなふうに」と、そこに勝ろうという考えを持っていた頃と違ってなんだか楽しいのです。 「働くなら、楽しい方がいいです^^」と口にしてくるスタッフにも「働いていただけるなら、楽しい方がいいです^^」と返す余裕も出てきました。(若干、そうでないスタッフもいますが・・・汗) 結果として患者数は減りましたが、充実感はありますし、「うちのばあさんが、なんたらかんたらクリニックが良かったから、一度診てもらってと言うんで来ました」なんて言ってくれる方もお見えになります。 ありがたいです。 まだまだ不十分な部分も多いですし、私だけ空回りして「患者サービスううう」なんて言っている部分も多いのですが(笑) 他との比較や数字、目先のことばかりを見ることにとらわれず、もうちょっとだけ「患者さんを診る」ことに焦点を当ててみてはいかがでしょう^^? それにはまず、先生と奥様に「気持ちの風穴」を開けることをお勧めします。 ベテランの奥様は、このところがとても上手で自然体でいらっしゃるように思います^^ 思うようになるところもならないところもあるし、片目をつぶることもある・・・・ その距離の置き方がとても上手でいらっしゃるように思います。 (私はまだ発展途上です 汗) もし、「心がきついなあ」と感じることがあったら、一切のクリニックのことから離れたところでの「ご自分の癒し」の時をつくってくださいな。 何でもいいのです。 横を見て歩くのではなく、競い合うのではなく、自分を取り戻す時間。お勧めいたします^^ |
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