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リトビネンコ氏の不審な死の報道がなされている。
何かと世界は騒がしい。
さて、この句。
冬晴のプールの椅子にテロリスト 角川春樹
句作の背景などをまったく知らないで解釈するとしたら、
これも「なんだこりゃ?」だろう。
冬晴のプール。これは恐らく、屋外プールであろう。
夏はたくさんの人でにぎわうこのプールも今は冬。
白い光の射すプールサイドは閑散としている。
その椅子に「テロリスト」がいる、というのだ。
問題は、この「テロリスト」だ。
解釈は1、本物のテロリストがいる。
2、テロリスト風の誰かがいる。
上記二つに大別されるだろう。
ではどちらか。
実際に本物のテロリストがいる、というのは通常考えにくい。
おそらく、2の「テロリスト風の誰かがいる」の方だろう。
だとすると何が、どんな点が「テロリスト風」なのだろうか。
ここでは、「テロリスト」の概念の確認が必要になる。
「テロリスト」を辞書でひくと、
「テロリズムを奉ずる人」というかなり大雑把な答え。
では、「テロリズム」は何かというと、
「政治的目的を実現するためにとられる殺人などの恐怖手段。
…無差別な殺人や傷害も辞さない」(百科事典より抜粋)
「政治目的のために、暴力あるいはその脅威に訴える傾向。
またその行為。暴力主義」(広辞苑より抜粋)
暴力的なヤツ、いやヤツラがプールの椅子を占拠しているのだ!
傍若無人な若者集団?
………よく成人式の映像で見るようなあきれた若者?
それとも、
プール工事の人夫たちがワンサカプールサイドに集まって、
改修工事のために壊そうとしている?
はたまた、
えらそうにここを占拠しているのは、俺様!(春樹氏)
俺は日本映画の常識をぶち壊してやるぜ!という心意気?
(映画でなくて、詩歌でもより)
でもなんだか、私の頭にどうしても浮かんでくるのは
テロリストのカラスたち。
あなたはこの「テロリスト」、何だと思いましたか?
水のないプールを埋め雪の降る 露璃 《既発表句》
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