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7曲目 『DRIVE MY CAR/HE WORD/WHAT YOU'RE DOING(ドライヴ・マイ・カーなど)』



『ドライヴ・マイ・カー』

1965年に発表された『ラバー・ソウル』のトップを飾るポールの曲。



いとも簡単にモータウン・サウンドを取り入れ、

オリジナルにしてしまうあたりはさすがというほかありません。

オレたちがやればこんなになるんだぜと示したこの曲は、

アメリカの音楽界の脅威になるかと思いきや、

逆にソウル・シンガーたちにこぞって取り上げられました。

結局ビートルズにはかなわないということなのでしょうか。



例えばポールは、

『オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ』や

ウィングスの『ミセス・ヴァンデビルト』などでは、

現地の音楽のエッセンスを抜き出しそれ以上の音楽を創造しました。

『バンド・オン・ザ・ラン』のときには、

自分たちの音楽が盗まれると心配したラゴスのミュージシャンとの間で

一騒動あったのは有名な話です。

そんな飛び抜けた才能をポールは持っているのです。



さて、『ドライヴ・マイ・カー』の魅力は2点あると思います。

一つはポールとジョンによる力強いツイン・ボーカルです。

特にポールのボーカルはそれまでのビートルズとは一線を画する

斬新な歌い方で迫力があります。

ジョンも控えめではありますがポールに負けないように歌っています。

このビートルズのハーモニーが、

激しさの中にも美しさをもたらしています。

あらためて聴いてみると、

3番でジョンがミスしているのがほほえましく感じます。

当時この曲は5時間で4テイクしか録られていませんでしたから、

こういうこともありなのでしょう。

もともとビートルズといえば、

歌詞を間違ってもそのままレコードになってしまうグループですから…。



もう一つの魅力は、

単調なメロディに起伏を与える力強くもメロディアスなベースラインです。

ボーカルが裏メロになっているのではないかと感じるほどです。

このベースがモータウン・サウンドともいえますが、

もしこのベースが単調だったらつまらない曲で終わっていたでしょう。

そのモータウン・サウンドも

ビートルズにかかるとまったくのオリジナルになってしまうのは不思議です。

もともとビートルズの初期の作品は、

それまであった数多くの優れた曲を分析・研究し、

最良なものに組み立て直して提供しているようにも感じられました。

イギリスで初のナンバーワンになった『プリーズ・プリーズ・ミー』について、

「これはロイ・オービソンとビング・クロスビーのコンビネーションさ」

とジョンがいうぐらいです。

ビートルズの曲に普遍性があるのは

そのあたりに秘密があるのかもしれません。



さてジャイルズの『ドライヴ・マイ・カー』ですが、

それまでの右からボーカル、左からドラムスという疑似ステレオにメスが入ります。

ここでは父親の欠点を直しても余りある仕事をしています。

しかし『アイ・アム・ザ・ウォルラス』のようにはいかなかったようです。

恐らくリミックスする以前のテープに限界があったのでしょう。

したがって中央にボーカル・ベース・ドラムなどをまとめたものの、

広がりを出すための「何か」が必要になります。

そこでジャイルズは右には控えめなギター(これはどこからだろう?)

左にはパーカッションとギターをもってきました。

さらにポールが弾くピアノに合わせて、

『サボイ・トラッフル』のブラスまで加えてしまいました。

これは大成功です。曲に奥行きが生まれました。

見違えるような変化です。



曲は途中から、

リズムトラックはそのままに『ホワット・ユー・アー・ドゥーイング』、

そして『愛の言葉』につながります。

このあたりのセンスには脱帽です。

ポールの弾く『タックスマン』のギター・ソロも入ります。

そして最後はしっかり

♪ beep beep mm beep beep yeh! で終わってます。

とても良くできています。



音質も格段に向上していますし、

ドラムやベースも全体にとけ込んでいます。

それでいて存在感もあります。

エフェクトの処理も凝ってます。



こうしてみると、

ジャイルズの『ドライヴ・マイ・カー』は、

バイクを組み立てて自動車をつくりだすかのような仕事をしています。

凄いデジタル技術の進歩です。

ただ気になるのは、ジョンのボーカルを弱くしたことです。

これはひっかかります。

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