解説: 50万部を超えるベストセラー小説を原作に、『雨あがる』『阿弥陀堂だより』の小泉堯史監督が映画化した感動のヒューマンドラマ。交通事故で記憶が80分しか続かない天才数学者の主人公を、小泉監督と3度目のコンビとなる寺尾聰が静かに力強く熱演。彼の世話をする家政婦に深津絵里、彼女の10歳の息子に子役の齋藤隆成。家族にも似た関係性の中で人を愛することの尊さを問いかける。彼らの心の機微を美しく切り取る映像美も味わい深い。 ストーリー: ある日、若いシングルマザーの家政婦の杏子(深津絵里)は、ここ数年間で担当が9人も替わったという顧客を紹介される。面接のために派遣先を訪れた彼女を迎えたのは上品な身なりのご婦人−未亡人(浅丘ルリ子)だった。母屋に住む未亡人は、世話をするのは離れに暮らす元大学教授の数学者(寺尾聰)の義弟であること、離れの問題は決して母屋に持ち込まないこと、そして、義弟は事故で記憶が80分しかもたないことを説明した。戸惑う杏子だが、ある日、彼女の息子(齋藤隆成)と数学者が会い……。 製作年度 2005年 製作国・地域 日本 上映時間 117分 監督 小泉堯史 原作 小川洋子 脚本 小泉堯史 音楽 加古隆 出演もしくは声の出演 寺尾聰 、深津絵里 、齋藤隆成 、吉岡秀隆 、浅丘ルリ子 感想: 映画を観る前に原作を読んだのはこれが初めてでした。それが良かったのか悪かったのかは分かりませんが、原作のイメージを崩すことなく心温まる素晴らしい作品でした。
それはなんと言っても完璧に近いキャスティングのおかげであると考えられます。中でも寺尾聰は原作の博士そのものでした(本を読む前にキャストを知っていたのもあるかもしれませんが)。深津絵里も初の母親役でありながら持ち前の演技力で魅了させてくれました。そして、最近内田有紀と離婚して残念な吉岡秀隆…誰の役なんだろうと思ったら家政婦の息子「√」(ルート)の10年後の役で驚きました!しかも数学の先生というのが似合っていて、声や口調に癒し効果がありこの物語にはピッタリでした。 大まかなストーリーは原作と同じですが、かなり違う部分も見受けられました。 ・「√」先生が生徒に昔話をしながら当時の様子と交互に進んでいくという設定。(原作では家政婦である「私」の目線でずっと話が進む)・・・これはありだと思いました。原作を読んでない人を生徒に見立てて、たくさん出てくる難しい言葉や数式について先生が解説してくれるので分かりやすく、数の面白さが伝わりました。 ・博士の家で数や式などを黒板に書く(原作では広告の裏など紙に書いていた)・・・見やすくて学校の授業のような感覚でよかったと思います。 ・子供「√」が野球の練習中に倒れて病院に運ばれるシーン。(原作ではりんごの皮を剥こうとして包丁で指を切ってしまう)・・・これも特に問題はなかったです。このシーンで大事なのは母が博士のことを信用せず息子に怒られるという流れが同じなので。 ・博士がルートに『1』という数について語るシーン。(原作では『0』について)・・・これは映画オリジナルで説得力ありました。 ・ルートの野球の試合。(原作では3人で阪神対巨人の試合を見に行く)・・・これは原作の方が良かったかなと思います。ファールボールがルートの方に飛んできて博士が必死でかばうという印象的なシーンが抜けてしまったので。 ・能を観るシーン。(原作にはない)・・・これは正直いらないんじゃないかと思いました。やけに長かったし、博士は人が大勢いるところが苦手なはずなのに(現にルートの野球試合を見に行って3日間寝込んでしまうほど)普通にしてるのが違うだろ!とツッコミたくなりました。 まあ他にも抜けているシーンがありましたが(博士と家政婦が床屋、歯医者に行くシーン、博士のお祝いプレゼントの江夏豊カードを探す母子のシーン、そのパーティで博士がルートの誕生日ケーキを落としてしまう…など)すべて再現しようとしたら長くなってしまうのでしょう。なのでそういった意味では上手くまとめられています。 普通にネタバレ書きまくってしまいましたが、最初に書いたとおり原作を先に読んだのが初めてでどうしても観ながら比べてしまいこのような批評になってしまいました。お許しください m(_ _)m やはり映画は映画で純粋に楽しみたいものです。 皆さんはどっちのタイプなのでしょうか?どちらにしてもこれは間違いなく今年を代表する邦画になるはずです。是非ご覧ください!出来れば原作も読んでください。時々難しい漢字が出てきてその都度調べたりしましたが、文章自体はとても読みやすいです。きっと数学が好きになるはず。 素数:1と自分自身以外では割り切れない数字(2,3,5,7,11,13、17,19、…) 5,761,455:1億の間にある素数の数 友愛数:それぞれの約数の和がお互いの数になる数字(220と284) 完全数:約数の和が自分自身になる数字(28、496、…) 連続する自然数の和で表せる。数千年で発見された完全数は30個に満たない。 虚数:2乗すると−1になる数を表す定数「i」(imaginary number)。 ネピア数:自然対数(log)の底であり 1 1 1 1 1 e = ― + ― + ― + ― + ― + ・・・ 0! 1! 2! 3! 4!
で表される無理数。
e ≒ 2.71828 18284 59045 23536 02874 71352…オイラーの公式:(e)πi乗+1=0 ちなみに私が大学で習った式は (e)iθ乗=cosθ+isinθ でした。
鑑賞日:2006年1月22日 |

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majo_12_09さん、能よりも原作の他のシーンを再現してほしかったです。ぜひ本の方も読んでください。
2006/1/29(日) 午後 11:40
RUMIさん、私も原作の方がそれぞれの心情が丁寧に描かれていたと思います。映画は映画でとてもよかったですけどね。
2006/1/29(日) 午後 11:43
お初です。コメントありがとうございました。皆さん原作読まれてるんですね。何も知らず招待券で観ちゃった自分…チト恥ずかしい(^_^;) でもいい作品でした。心癒されて帰れましたから…
2006/1/30(月) 午前 11:00 [ mar*in*4*056 ]
訪問ありがとうございました。能のシーンは大事なシーンだと聞いてたので、原作になかったとは意外でした。原作はこれから読む予定なので、映画同様、楽しみながら読みたいと思います。
2006/1/30(月) 午後 3:24 [ - ]
こんにちわ。映画が素晴らしかったので原作本をこれから読むところです。おっしゃるとおり、今年を代表する邦画になるかもしれませんね。
2006/1/30(月) 午後 10:48
starry_sky_syllableさん、こちらこそコメントありがとうございます。能のシーン大事なのですかねー?原作楽しんでください!
2006/1/31(火) 午前 0:12
ウルフさん、原作読むとますます素晴らしいと思うはずです。
2006/1/31(火) 午前 0:23
marvin340056さん、原作読んでない人結構いましたよ!本読んでもう1度癒されてください。
2006/1/31(火) 午前 0:28
私は、原作をずいぶん前に読んだので、微妙に忘れていて丁度いい感じで観る事が出来ました。だから、どっちが良いとかってのもありません。杏子がペンペン草をエプロンに乗せて走るシーンが好きだな。
2006/1/31(火) 午後 11:41
先日はコメントありがとうございました♪昨日見てきました!も〜〜う、ホント良かったです。観ていて自分の顔が優しくなっているのがわかるんです(*^_^*)キャストがみんな違和感無く優しくて、原作も映像もどちらもお互いをいいものにしている!って思いました♪
2006/2/2(木) 午後 0:53 [ ユッピ ]
HANAさん、それはいいタイミングでしたね。子供のことになると博士は足が速くなるんですよね。思わず笑ってしまいました。
2006/2/2(木) 午後 7:19
yakyuukozou_mamaさん、観ましたかー!優しくなれてよかったです^^お互いの良さが活きてますね。
2006/2/2(木) 午後 7:22
私は先月の30日にジストシネマ和歌山で見ましたよ。 博士と家政婦とに絆がきれいに描かれていて、とてもいい映画でしたよ。
2006/2/3(金) 午後 1:25 [ yasu33 ]
おぉ!観ましたか。人と人のつながりの大切さを知りました。いい映画と言ってもらえて嬉しいです^^
2006/2/4(土) 午前 11:44
私も試写会で観たいな〜と思ってたのですがチャンスがなく・・・映画みにいこうかな?と思ったところでした。でも 忙しくなりそうなのでいけないな・・・。
2006/2/4(土) 午後 7:11
そうですか…残念です。DVDでぜひ!
2006/2/5(日) 午前 0:28
本買っちゃいました!感動(・3・)
2006/2/6(月) 午後 6:09
やぁーーーっと記事アップしました!TBさせていただきます。
2006/2/23(木) 午前 9:25
ゆりさん、本いいよね!映画も感動するはず。
2006/2/23(木) 午前 10:33
TBありがとう♪見に行きます。
2006/2/23(木) 午後 1:45