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サッカー招待

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今日は施設の子ども二人と一緒に浦和レッズ戦観戦。サッカー招待という名前であるがつまり観戦チケットの寄付が定期的にあって子供たちを引率して職員が出向く。一年に一回くらい順番が回ってきてわたしは3回目である。のんびり見ていればいいので楽だ。子どもがごちそうしてくれと言うので一切れ500円のチキンを3人で食べた。お味はかなりいただけなかったが子供たちは喜んで食べていたので良しである。

宿直明けでそれでいったん帰ったもののその後小学校の運動会、そしてこのサッカー招待。お父さんのやっていることがそのまま仕事になっているということだが、試合中眠くて仕方なかった。明日は休みであるが子どもの模擬試験のために送迎をせねばならない。休みを返上して送迎してあげてもなんとも思われないけどね。別に何か思ってもらったり感謝してもらうためにやっているわけでもない。かと言って自分のためとも違う。まああえて言うなら経験と修行ということだと思う。

夕食はかみさんが鯛のカルパッチョから、その後サラダ、さらにガーリックパンとクラムチャウダー。正直言って施設の食事を食べたあとにかみさんの料理を食べると、貧しさがリッチに上書きされるような気がするのね。それが施設に行くとまた貧しさに上書きされる。その繰り返しを毎日しているわけだ。別に施設の食事が貧乏くさいという意味ではない。ただ我が家とは違いすぎる、そういうことである。

反省と再犯


運動会体育祭のシーズンである。児童養護施設では小学校の運動会は位置付けが重く全員が参加する。みんなで見に行くのだ。わたしにとっては施設で働きだして4回目の運動会。我ながらよくやってきたなと思う。そして4回目のクリスマスを迎え4回目の正月を迎え4回目の春休みとなれば、一段落である。4回目の夏休みはないだろうからどのイベントも楽しんでやっていこう。

涙ながらに反省をして許しを請う万引き常習者がなぜ再犯を繰り返すのか? 子供でも万引き盗みを繰り返す人間は繰り返す。盗癖という病気は別の話。欲しいから取ってしまうケース。涙ながらに反省をするがまたやってしまうのは何故か? いろいろ調べてみたり自分でも考えてみたが、どうやら、泣くことと反省は相関関係にない、とわたしは思うようになった。あんなに泣いて反省をしているというのは見ている人間の思い込みである。

なぜ泣くか? それは今の自分が情けなくて、涙が勝手に出てくるのである。万引きをして捕まって身を小さくして許しを請う自分が情けない。だから許された時とか許されそうな時にこそ涙が出てきて、自分がこれからどうなるんだろう? 警察に突き出されるんじゃないか? そういう不安に襲われている時は逆に涙は出ない。

もう二度とこんな惨めな思いはしたくない。では二度とこんな目に遭わないためにはどうすれば良いのか? 盗まなきゃいい、という常人の理屈はすんなり通じない。手段を選ばずに人様のものを自分のものにしたいという身勝手な考え方が根底にある。性格はそんな簡単に変わらない。

自分はどういう人間なのか、自分を見つめてそれを整理して、その上でこれからどう生活をしていけば良いのか、これを具体的には考えてそれを行動に移す必要がある。これが本当の反省である。この作業中には涙は出ない。真剣に頭を使って考えながら泣く奴はいない。

つまり泣いている間は反省しているわけではないのだ。こんな思いは二度としたくない。そこまではいい。だが、ああ捕まる前にやめておけば良かった。こんな派手にやらなければ良かった。やり方が悪かった。あの時はああしておけば、、、これもある意味反省である。捕まらなければ惨めな思いはしないのだ。捕まらなければ決して反省などしない人間なのである。

ということで罰を与えてつらい思いをさせればさせるほど、罰の痛みを覚えその罰を避けたいという思いが高じていくという子供もいる。万引きを繰り返して謝り方がとて上手になる子供もいる。見事な反省文を書くようになっていく子供もいる。これも反省した結果である。間違った反省であるが。

そもそも反省というのは心の中にあるから見えないわけで、それを外に現われた態度とか表情で反省が見られる見られないと判断するのだが、その反省まで行っていないものを見て、泣いているから反省してるだろう、だからもうやらないだろうという考えが安易なのである。

ではどうすれば良いのか? それはわたしが施設にいる間にわかるもんじゃないと思うし、それを導き出すのもわたしの仕事じゃない。それがわかれば専門家だ。いや専門家でもわからないのだ。

何度も盗みを繰り返す子供と一緒に店に行き、身を小さくしてわたしも一緒に謝る。今回は穏便に済ませていただけそうだ。子供の目から涙があふれ二度としないと誓う。何度目の誓いか? 

そして許されてホームに戻った子供に安堵感が現われ気持ちも落ち着いてくる。そしてしばらくするとまた本来の太々しい態度がもどってくる。大人に反抗的な態度も出る。反省は始まってすらいないのではないか?  そう思わざるを得ない。

そういう子供にしおらししく一見反省しているような態度を取らせるのは 簡単だ。施設として罰を与えれば良い。さすればすぐさま一見反省をしているような態度をとる。それに意味がないことはすでに経験済みであるが、かと言っていいようにのさばらせて置くのは一体なんなんだということでもある。容易な話ではない。

自腹VS税金

わたしが子供にHULUを見せてやったことでベテラン職員からクレームが来た。園長に報告するとか言ったらしいが、園長はこのブログを読んでいるからもう知っているだろう。報告には及ばない、とは言わなかった。

そのベテラン職員たちによると、確かに夏休みで何もすることのない子供たちは可哀想だ。なんとかしてあげたいとは思う。だがここは施設だ。許されることと許されないことがある。それから一人ができて他の職員ができないというのは不平等である。職員はすべて同じ態度を子供にとるべきだ。基本はルールを守ること。勝手にやりたいのであれば辞めて好きにやれば良い。組織にいる以上は組織に従うべきだ。まあ言いたいことはそんなところだ。

議論する気もない。その意味もない。彼らが正しくてわたしが間違っていたとしてそれがなんだである。この施設に来てわたしが自腹で使ったお金はもう100万円は超えている。わたしにとってはたいした金ではないが、同じことができる職員はおるまい。では金を払えばなんでもいいのか、子供に好き放題やらせていいかとはまったく思っていない、ちゃんと子供ごとケアを変えている。だから余計金がかかるというのもある。

今施設に受験生の子供がいる。自分の娘とひとつ違い、そこそこのレベルを目指している。なんとか応援したいと思っている子である。予備校費用は英語だけは施設で認めてもらった。これも一悶着あったがわたしもアドバイスして押し切らせた。だがまだあと国語、古文、漢文、日本史があって独学はきつい。これは最近受験サプリというインターネットの動画授業があるからそれを活用しようとわたしが調べてその子に薦めた。今それを一生懸命やっている。

もちろんただではない。毎月の受講料とテキスト代がかかる。それから動画を見るために電子機器一式とさらに通信代も必要だ。すべてわたしの自腹である。施設は理解できないし認める認めないの前にやりかたがわからない。不勉強このうえない。費用は毎月1万円はわたしが払っているがなに安いものだ。わたしの娘は予備校の費用が月に20万円だった。施設のその子はずいぶんと恐縮しているが、気にすんな、と言ってある。素直にラッキーと思えば良い。

その子のためにもうひとつ新しい仕掛けを入れたのはしばらく前だ。わたしが用意した機材では動画視聴に差し支えがあると言う。夏休みということで長時間勉強するので動画だと大量にデータを使うからだ。それで施設のパソコンに細工をしてホームで受験サプリをより快適に見れるようにした。これが一苦労で全部自分で調べて秋葉原まで機材を買いに行った。もちろん自腹。

ところがひょんなことからそれが露見する。ただコードが抜けているだけで刺せばいいものをパソコンのことがよくわからない職員が業者を呼んだのだ。でも業者もよくわかっていないようであった。それくらいわたしの細工は高等だ。別にわたしはパソコンの専門家でもなんでもない。他の職員と同じレベルであったがわたしは自分で勉強して詳しくなったのだ。努力もしないで悪平等を唱える連中とはものが違うのである。

ということで園長により機材はすべて撤去された。ただ勝手なことをされては困るという一心であろうが、そうであるならもっと勉強して決断と行動とを速くせねば子どもたちが可哀想だ。だいたい受験生に使わせて他の誰も知らないのだからやらせてやればいいのに。わたしが自腹でこどもを応援するのに対抗して税金を使って子供の勉強の邪魔をしているという形になっている。まあ読者のために言うなら、その子は心配ない。わたしがますます自腹を使えば良いだけである。

伝わらない

児童養護施設。この仕事をしていて感謝されたいとは別に思わない。自分としてできるだけのことをすればいいだけで、感謝するならわたしの意図が伝わったということなんだろうけど、もちろん伝わらないことの方がずっと多い。

お盆ともなると親元に外泊に行く子供も多い。親との良好な関係を取り戻すというのはとても重要でやはりつまるところ親は親である。だがその外泊中にどういう時間を持つかというのは施設にとって気がかりで、たとえば家に連れ帰ったものの、ほっぽらかしで子供はコンビニ弁当でずっとテレビゲームでは、外泊の意味がない。いわゆるネグレクトの状態ではまずいから施設で預かっているわけだから外泊でまた元の様子に戻されてはまた子供たちがおかしなことになる。

その一方で親が無関心でほっぽらかしの状態は子供からみると案外良い環境で外泊でそうされたほうがむしろ嬉しい。施設では毎日職員がうるさくいろいろ言う。起きなさい、片づけなさい、宿題やりなさい、早く寝なさい、言い方はいろいろあるが、やはりそうやって手間暇かけてくれるのが施設であるが、子供からみればうるさいだけと思う子供も当然いる。

ということで仮に外泊に行きたいと、親子が両方アグリーしていても施設の担当の判断で止めざるを得ないケースもある。外泊に行っても親が仕事で子供は家にいて遊んでますとか、これでは外泊に出せない。ところがそれはその親子からすると他人が何を言うのかという話になる。お前は他人なんだから黙っていろ、と言うわけだ。まあまともな親子関係であればそもそも児童養護施設になど子供がいるわけはないのだが、案外そういうところで模擬的に正論を張ってきて相手するのは面倒である。

児童養護施設にはいろんな子供がいる。かなり手がつけられない子供もいるが、そうなった経緯には同情すべき点も多々ある。だが親はほとんど同情しにくい。やはり身勝手な親ばかりである。ふと思う。その親もかつては子供でたぶん問題のある子供時代を送ったのかもしれない。その時は、そういう育てられた方をしたからと、ひょっとして同情されたかもしれない。だがいつしかそれは同情を呼ばなくなる。良い年をした大人はそんな言い訳できない。

ではその言い訳ができなくなる時というのはいつなのであろうか?と考えれるとそれはよくわからないが成長過程のどこかだろう。つまり今言い訳が効こうが効かなかろうが、いずれ必ず言い訳は効かなくなるいうことだ。であれば子供の時から自分のことは自分で引き受ける性根を身につけておいた方が絶対に良い。わたしはそう思っているので、それを踏まえて子供たちとは接している。不満が鬱積した子供たちに不平を言う暇があれば自分を磨けという意味のことを言うわけだが、なかなか伝わるものではない。基本的には伝わらないのである。

ハルトモうざい

ある子どもが言う。ハルトモさんだけはほかの職員と違うと。他の職員は皆同じだけどハルトモさんだけは違うんだそうだ。 ハルトモさんの話はうざいそうだ。 どうウザいかと聞いたらうまく言えない、、、、というのであるが、いろいろ会話していくと、他の職員のほうがわかりやすくて言うことを聞いてればいいから楽だ。ハルトモさんはなにを言っているんだかどうして欲しいのかよくわからない、、てことらしい。

まさにそれはわたしの意図することだ。大人のいいなりになるのでなく自分で考えて行動をすべし、とわたしは言いたい。でも考えろと上から言うのではなく、考える材料をこどもたちにわたしは与えたいのである。それでいろんなことを話す。本題から離れもする。少なくともハルトモはいったいなんなんだ?その子は考え出している。おかしな奴だけどでもなんか一人幸せそうだ。

他の職員は口を揃えて言う。自分で判断しないで大人に相談しなさい。何でも大人には正直に話しなさい。大人に相談すれば必ずなんとかするから。わたしはむしろ逆の事を言っている。そのあげくに自分で考えて欲しい。これでははあーという子どもがいても不思議はない。特に施設で優等生とかよい子を演じている子ほどその傾向が強い。

大人に認められるようによい子を演じてきてそれでいつも誉められているのにハルトモさんはそれではだめだ、と言う。なんなんだ?というわけである。

いずれにせよ、わたしのできることはひとまずここまでであろう。その子とはそんな長く付き合えない。やはり最後は自分のおつむで考えてもらうしかない。わたしの言うことは今わからなくても、あるいは一生わからなくても、まあそれはそれである。
なにか刺激になって脳に作用はしているみたいだ。

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