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東京マルイの次世代電動ガンはなかなかの人気のようです。5万円を超える高額商品なのに結構売れてますね。昔から「オモチャ」が売れる三大要素は「色」「音」「動き」って言われてますから、派手な音と激しい動きのある次世代の人気があるのもわかりますね。でも次世代についてはちょっと言いたいことがあるんです。

マルイは次世代を「ホンモノのリコイルショックが味わえる」なんて宣伝してますが、これ、嘘っぱちですよ。次世代にホンモノのリコイルショック(反動)なんてありません。約300gの重いウエイトを前後に動かして、その反作用で銃を激しく前後に揺さぶることで反動があるように錯覚させてるだけです。フェイク(偽物)ですよ。

こんなことを書くとマルイに怒られるでしょうね。私はずい分とマルイの仕事をしてきました。今でもカタログ落ちしていない私が設計した製品もあります。だからマルイには恩義があるわけですが今はもう取引はありません。つまり「金の切れ目が縁の切れ目(笑)」。

次世代がフェイクなのは最初から知ってました。だってこのプロジェクトの初期には私も加わっていて、最初の実験機を作ったのは私だったんですから。
          反動を体感させる電動ガンの最初の実験機。PSG-1のメカボックスで私が作りました。

もっともこのギミックは電動ガンではなくボルトアクションのVSR-10リアルショックバージョンで先に使われたんですけどね(VSR-10リアルショックバージョンは本当のリコイルショックです。そこが電動と違うところです)。
で、私はアームズマガジンのライターもしてましたから、次世代電動が出たときにそれが銃を前後に揺さぶって反動があるように錯覚させるフェイクだって、本当のことを書いてやろうかって思ったんですが、そこは「大人の事情」でぼかしました。マルイは広告のクライアントでしたからね(笑)

でもその後、マルイはアームズに広告を出さなくなった。理由はアームズが外国製の「マルイのパクリ製品」の広告を掲載しているからと言うものです。でもマルイほどのメーカーがちょっと真似されたくらいで怒るなんて了見が狭すぎますよね。トップなんだからもっと太っ腹なところを見せてほしいですよね。

そのころ私はアームズの編集の人に「広告出さないんなら本当のことを書いてやれよ。金をケチるとどんな目にあうか、雑誌の力を思い知らせてやれ」ってけしかけてましたよ。まるでヤクザですねま、マスコミなんてヤクザな商売ではありますが(笑)。尤もアームズの編集は大人なので、そんなマネはしなかったですけどね。

話が逸れましたが、電動ガンの反動の話です。実はフェイクではない「ホントウのリコイルショック」を生み出すことは可能です。あるメーカーの依頼で私はそれを作りました。具体的なメカニズムに関してはまだ公表できませんけど、内部メカの違う3種類くらいのバージョンを作りました。作動については下記のURLから動画をダウンロードして確認してみてください。これを見ればマルイの次世代がフェイクであることも、私が作った「シン世代」(仮称)がホントウに反動で銃が後退してるのがわかると思います。メカボックス単体だと少しですがノズルが跳ね上がります。

写真を追加します。
これは公開した動画とは別バージョンの物で内部メカも異なります。
約4秒で約10㎝(100㎜)の後退量で毎秒では約25㎜の後退量になります。発射速度は平均で毎秒14.2発(毎分約850発で実銃に合わせてあります)。
1発当たりの後退量は約1.8㎜で銃の重さが約3㎏なので約0.005kgf・m(1㎏の物を5㎜動かす。または5gの物を1m動かすエネルギー)なので、1発当たりこのエネルギーのリコイルショックが発生しています。J(ジュール)に換算すると約0.05Jで10禁エアガンの半分弱くらいのエネルギーです。1秒間では0.075kgf・m(約0.74J)ですね。実際は台車の重量やキャスターの転がり抵抗があるので、それ以上のリコイルショックですが。

この試作機の平均初速は0.2g弾で94..24m/s、約0.89Jでした。
1発当たりの後退量(リコイルショック)を倍くらいにすることも可能ですが、発射速度が毎秒12.5発(毎分750発)位に落ちます。

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もう2点、写真を追加。これは公開動画の銃の中に入っていたメカボックスです。


「シン世代」というのは「シン・ゴジラ」のマネです。「新」であり「真」でもあって「神」の意味もあるという。

このシステムの長所はホントウの反動であること以外に、メカボックス単体でシステムが完結していることです。つまりスタンダード電動ガンのメカボックスをポンとこれに換えれば、それだけでホンモノの反動が味わえる電動ガンに早変わりというわけです。試作はバージョン2でしましたがこれが一番製造数の多いメカボックスであることと、私が開発を担当したものなのでメカを知り尽くしてもいるからです。

性能も高いです。パワーは次世代より少し強めに設定しました。次世代はスタンダードより電力消費量が多いですが、このシン世代は次世代よりハイパワーでも次世代より電力消費が少ないです。私の自信作ですよ。

開発者としては製品化されて世に出てほしいと思うんですが、色々と事情があってそれは難しそうです。どうも幻のリアルショックメカボックスになってしまいそうです。残念ですね。それでマニアの人にそういうものがあったということだけでも知っておいてほしいと思って、これを書きました。

(まあ、設計や試作はしたけど世に出なかった作品は結構あります。私の寿命が続けば、それをまた作ってヤフオクにでもだそうかな…)


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小鉄様
素晴らしいリコイルですね。
本来であればこのような製品を出してほしかったと強くおもいます。
次世代でなくても現状の電動ガンではただの前後振動である機体が多いので。
銃後方にリコイルが来るものが現状ではありませんから。
求めるものはよりリアルに安全にと思います。

2018/7/4(水) 午前 5:31 [ rev_limits ]


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