紹介文
伊賀忍者の末裔で出賀茂神社の跡取りである甲斐は、日本史の常識を覆す重要な社伝を持ち去った諒司を捜して、東大生巫女の貴湖たちと九州・天草へ向かう。だが鍵を握るシスターは、何者かに殺されてしまった。事件の真相を追うなか、命の危機に直面した甲斐は、一揆軍を率いた“神の子”天草四郎の謎解きに挑む。
感想
シリーズ1作目が出たのが昨年の11月、なんとも早い続編ですが記憶が鮮明に残っているためすんなりと入れるのは嬉しいところです^^
伊賀の出賀茂神社の跡取りである鴨志田甲斐は巫女の中村貴湖と共に年末年始に行われる行事の準備をしていたがそこに熊本出賀茂神社の宮司から早乙女諒司であると思われる人物を見かけたとの情報が届く。
近所に住み甲斐が幼い頃より兄のように接していた諒司は数ヶ月ほど前から行方不明になっており彼の妻である志乃芙からの頼みもあり彼の行方を伊賀忍者の末裔である一族独自のネットワークで探していたが時同じくして出賀茂神社の「社伝」盗難事件や殺人事件もあり事件への関与を疑われている諒司は警察からもその行方を追われていた。
甲斐の父であり出賀茂神社の宮司:完爾から熊本行きの指示を受けた甲斐は貴湖と高校時代の同級生で現在雑誌社に勤める柏木竜之介と共に3人で諒司が向かったと思われる天草へと向かうことになるのだがちょうどその時天草では1つの殺人事件と3つの行方不明事件が起こっており、3人は自らの意思とは別に事件に巻き込まれてしまう。
今回は熊本そして天草へ、となれば話題はもちろん<天草四郎>。今回ももちろん殺人事件そっちのけ(?)で天草四郎を筆頭にキリシタンの人々が起こした戦いは『乱』だったのかそれとも『一揆』だったのか?そして益田時貞がなぜ戦の折に『天草四郎』と呼ばれるようになったか、なぜ末っ子長男であったのに『四郎』であったのか?これら以外にも説明のつかない天草・島原を舞台にしたキリシタンと幕府の戦いに見られる多くの謎、このあたりの歴史的な謎解きor新解釈に関してはいつもの高田節が披露されています。
更に今度の旅では伊賀忍者の末裔である甲斐と貴湖に加え、甲賀忍者の末裔である竜之介も加わるという不思議なトリオの結成がなされます。でもふと考えてみると前作で甲斐と貴湖が襲われた時、確か竜之介は犯人側についていたような・・・すいません、すでに記憶があやふやです。まぁ甲斐と貴湖2人だと当人同士にその気がなくともなんだかんだといちゃいちゃしてるように感じてしまうので竜之介の参加により微妙にバランスが取れてきたと考えればいいのでしょうか。そう言えば忘れちゃいけないミニチュアブリテリアでありながら忍者犬として育てられた『ほうろく』もお供してくれます。
ただ個人的に今シリーズは主人公である甲斐の頼りなさ、現役の東大生(現在は休学中)の貴湖の記憶力、そして忍者としての隠れた能力など全てをひっくるめて高田さんのメインとなる『QEDシリーズ』のタタル1人の魅力に比べてもちょっと寂しい気がします。
とここまで書いてきて「ところで殺人事件はどうしたんだい?」となるんですがそこはいつもどおり個人的には<オマケ>だと思っています(笑)。
実際トリックもなにもありゃしない、行き当たりバッタリといった動機と行動なので軽く読み流してしまいました。
ただ気になるのは今作でも追いつくことができなかった諒司の存在とラストに登場する甲斐の婚約者である怪しげな女性:海棠聡美の存在、そして毎回旅行に出る甲斐の危険を予想する澪も気になるところ、なんだかんだと言いながら続編が出たら読むことは間違いないと思います。
※ やはりこのシリーズ何が足りないって「変人」が足りないのかもしれません(笑)。タタルや御名形に匹敵するようなキャラを期待したいところですが、すでに2作目だともう難しいかもしれませんね。
マンゾク度:★★★☆☆
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殺人事件は完全にオマケですよね^^;諒司の件とか聡美の存在とか、今回も丸投げのままなのでちょっと肩透かしでした。今月また新刊出たみたいですね。月一ペース!?QEDはどうしたんでしょう^^;そして、変人が足りない、に一票です(苦笑)。TBさせて頂きますね。
2009/3/7(土) 午前 7:55
>べるさん
諒司に関しては1作目でひっぱておきながら今作では見事にスルーしてますよね^^;
やっぱり歴史薀蓄には変人が必要不可欠という気がしてしまいます。QEDも早く新刊が読みたいですよね^^
TBありがとうございます。
2009/3/7(土) 午前 10:07