環境問題を読み解くhechikoのブログ

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今日は地球温暖化理論がどのような論法で成り立っているか、そしてそれへの反論がどのような論点で行われているか、それについて説明しようと思う。

まず、大まかな流れとしては次のようになる。

1.地球は温暖化している(過去の気候の把握)
2.温暖化は人間活動によるものである(温暖化のメカニズムの解明)
3.人間活動によって温暖化を招く(将来予測)
4.温暖化は悪影響を及ぼす(影響予測)
5.温暖化対策を実行することによって影響を緩和することができる(対策)

これを文章にすると、「最近になって地球は人間が出した二酸化炭素などで温暖化してきている。このままだとさらなる温暖化が起こり、それによ悪影響が心配されるので、対策をとって影響を緩和しよう」となる。


これをもっと詳しく見ると、以下のようになる。またそれぞれの論についてどのような批判があるのかを併記した。

1.地球は温暖化している(過去の気候の把握)
1-1.地球の平均地上気温は,20世紀に約0.6℃上昇した。
(批判)そんなに精度良く測定できているのか?海上の測定例はほとんどないはずだ。
(批判)衛星データの処理に誤りがあるのでは?
(批判)都市化によるヒートアイランド現象の影響によるものでは?
1-2.20世紀における気温の上昇は,過去1000年のどの世紀よりも大きかった。
(批判)年輪の分析による代替指標には限界があり、誤差が大きい。
1-3.気温は,高さ8kmまでの大気において,過去40年間上昇してきた。
(批判)成層圏では逆に下降している。
1-4.雪氷面積は減少している。
1-5.地球の平均海面水位は上昇し,海洋の貯熱量は増加した。


2.温暖化は人間活動によるものである(温暖化のメカニズムの解明)
2-1.人間活動によって放射強制力が増している。
(批判)水蒸気の温室効果のほうが大きいので、人間活動による放射強制力の増加は取るに足らない
2-1-1.二酸化炭素等のガスは温室効果を持つ。
(批判)二酸化炭素等のガスは温室効果を(ほとんど)持たない。
2-1-2.二酸化炭素等のガスは増加している。
(批判)二酸化炭素等のガスは増加していない。
2-1-3.二酸化炭素等のガスの増加によって放射強制力が増している。
(批判)二酸化炭素の温室効果は飽和しているので放射強制力は増えない。
2-1-4.二酸化炭素等のガスの増加分の多くは人間活動によるものである。
(批判)二酸化炭素等のガスの増加分の多くは人間活動によるものではない(例えば海水温の上昇)。
(批判)二酸化炭素等のガスの増加は自然の炭素サイクルと比較するとごく僅かだ。
2-2.自然起源の因子は,過去100年間では放射強制力にあまり影響していない。
(批判)太陽活動と温暖化は相関性がある。
2-3.過去の気候は,自然起源の放射強制力だけでは説明できない。
(批判)そんなに気候モデルの信頼性は高くない。
(批判)1900年頃に終わったとされている小氷期の後に温暖化が起きているだけでは?
2-4.過去の気候は,自然起源および人為起源の放射強制力の両方を考慮することで説明できる。


3.人間活動によって温暖化を招く(将来予測)
3-1.モデルによる計算では、21世紀を通して,人間活動が大気組成を変化させ続けると見込まれる
(批判)一週間後の天気もわからないのにそんなに先のことなんてわかりっこない。


4.温暖化は悪影響を及ぼす(影響予測)
4-1.温暖化によって地球の平均地上気温は上昇すると予測される。
(批判)暖かいことは良いことだ。
(批判)気温が上がると作物生産量が増える。
4-1-1.高温のため老人は熱射病で倒れる。
4-1-2.熱帯性のマラリアなどの疫病が中緯度にも広まる。
4-1-3.生物の生息域が変化する。
4-2.温暖化によって降水量など気候条件が変化すると予測される。
4-2-1.水資源の増加、あるいは減少が起こると予測される。
4-3.温暖化によって海面水位が上昇すると予測される。


5.対策を取ることによって影響を緩和することができる(対策)
(批判)科学的根拠が不十分なうちは対策をとるべきではない。
(批判)自国は悪影響を被らず、温暖化対策は国益につながらないので対策に金をつぎ込むべきではない。
5-1.温室効果ガス排出を抑制することで影響を緩和することができる。
(批判)コストをかける割には抑制効果は微々たるものなので、別の対策を考えるべきだ。
5-2.温暖化自体はある程度受け入れるが、対症療法的な対策で影響を緩和することができる。


参考にしたサイト
http://www.people.fas.harvard.edu/~ise/diagnostics.htm
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/796.html#more
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/02/k01/schedule/6_21a.htm



自分で温暖化理論への批判を貼り付けていくうちにわかったことがある。それは、批判論のいくつかは、いったいどこへ貼り付けていいものかわからないものがあったということだ。そのような批判をしている人は、そもそも温暖化理論の構造的枠組みすら理解していないのではないか、という疑問が湧いた。どんな科学的理論でも言えることだが、ある理論を覆そうと思ったら、まずはその理論について熟知していなければならない。定説となった理論すら理解しない者がその理論を覆したり、新しい理論を構築し得た例は過去に存在しない。

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地球温暖化は確からしいというレベルにまでは来ていますが、科学的根拠が不足しているのは事実だと思います。根拠が不足している時点では科学にとって反論は絶対に必要なことです。 また、実際に対策を講じる上では数値化されたデータが必要ですが、その妥当性はきっちりと示されなくてはなりません。 政治において確からしい(可能性がある)というレベルで施策するのは理解できますが、一般大衆やマスコミにおいて誤解(というか拡大解釈)がはびこっているのは残念です。 これからも楽しく拝見、参考にさせていただきます。 削除

2005/11/25(金) 午前 1:36 [ じゃがいも ] 返信する

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肯定論にしろ否定論にしろ、これまでの理論を熟知した上での主張には耳を傾けるべきだと思います。批判的な検証はあっても、頭ごなしの否定はやめるべきですね。そういう点でじゃがいもさんの主張に同意です。 ただね、そういう否定論の擁護を隠れ蓑にしたトンデモ否定論って結構多いんですよ。そういうのはちゃんとした否定論とは区別すべきです。むしろ否定派の人たちこそがそういったまがい物を積極的に排除すべきだと思います。でないと、まっとうな否定論さえあやしいものに見られてしまうでしょう。

2005/11/25(金) 午後 6:14 [ hec*i*o ] 返信する

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肯定論にしても同じことです。正直、台風がやってくるたびに温暖化の話が出てくるのには正直食傷気味です。そのうちネタにします。 ああ、どんどん宿題がたまっていく。

2005/11/25(金) 午後 6:14 [ hec*i*o ] 返信する

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お願いです!地球温暖化の実験を教えてください(家でできる) 削除

2006/7/10(月) 午前 9:14 [ 中学生 ] 返信する

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地球温暖化の実験ってのは、CO2の濃度が上昇するとそれにつれて気温が上昇するという実験でしょうか。それはかなり難しいと思います。

2006/7/12(水) 午後 7:45 [ hec*i*o ] 返信する

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「理論を熟知して反論を」という意見はもっともらしく聞こえますが,人間活動による温暖化説は科学的な理論というレベルに達していない「説」でしかないと思われる。この説を肯定する学者が本当にいるのならば,彼らが「説」を論理的に理解できる理論と呼べる形にして示すべきでしょう。恐ろしいことに,確実な根拠もなしに京都議定書などが金科玉条として政治的に一人歩きして,バイオエタノールというような多くの弊害を生んでいるようにも考えられる。由々しい問題と早く気づくべきではないだろうか。外がなければ,温暖化人為説を信じるのは勝手だが。 削除

2007/12/7(金) 午後 5:31 [ 懐疑派 ] 返信する

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いずれにしてもGDP当たりの二酸化炭素の排出量が少ない日本だけが毎年何千億円もの血税を排出権の購入に支払わされていることこそ大問題である。これは単に国際的な所得移転であり、おめでたい日本がピエロを演じている。税金を返せ!

2011/11/20(日) 午後 10:30 [ ueno ] 返信する

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