環境問題を読み解くhechikoのブログ

環境問題を単に「読む」だけでなく、考察を加えて「解き」ます。

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最近忙しくてなかなかちゃんとした記事を書けない、と言い訳してみる。
そんなわけで、今日は昔某掲示板に書いたことを写す。
これは以前にも書いた予防原則とか不確実性のもとでどのような決定を下すべきかという話と似ている。

「CO2の増大が温暖化の加速要素の一つになっている可能性があるなら、手遅れにならないうちに規制したいと考えるのも無理ないのではないか」という問いへの答えとして書かれた。

可能性があるから規制すべきだ、と主張する人もいれば、可能性に過ぎないから規制するのは時期尚早だ、と主張する人もいる。
さて、いったいどちらの言い分が正しいのだろう?
この問題を理解するために、今回は方向を変えて、ちょっとたとえ話をしてみよう。

我々は現在目的地に向かう車の中にいる。どうやらこのままだと目的地へはかなり遅れそうな気配だ。カーナビでルートを検索したところ、いくつかのルートが検索された。最も早く着くルートは高速道路を全面的に使用するもので、目的地へは時間通りに着くものの、高速料金はかなり高め。高速道路を使用しないルートは料金がかからない代わりに目的地へはかなり遅れるらしい。その中間で、そこそこ高速道路を利用し、ある程度の料金がかかり、目的地へは少し遅れる程度のルートも検索された。

さて、いったいどのルートを選択すればいいのだろう?

直感的にお分かりかと思うが、この問題には不正解は存在するが、唯一の正しい正解は存在しない。
目的地に遅れることで自分がどの程度の損害を被るか、また高速道路の料金にどの程度までならお金をかけられるか、またカーナビの信頼性にも依存してくる。
もし絶対に遅刻が許されないなら、金銭的な損害が多くても全面的に高速道路を使うルートを選択すべきだ。逆に、遅刻してもどうってことがないなら、そのまま一般道を走るのがよい。
このように、状況や価値観の違いによって様々な選択の余地がある。

地球温暖化の問題についても同じことが言える。遅刻することによるリスクを温暖化のリスクに、高速道路の利用料金は温暖化対策のコストに、カーナビを専門家に置き換えるとわかりやすいだろう。対策を何もしなければリスクは最大になるし、最大限の対策を取れば温暖化は起こらないという両極端の予測も、高速道路の利用率のたとえで説明できる。また、未知数が多く、未来についての完璧な予測が不可能であるという点も、カーナビによるルートが最適でないことと通じる。
現時点では、温暖化の対策としては、最大限の対策をするわけでも、何の対策をとらないわけでもない。つまり、適度に高速道路を利用して、目的地には少し遅れる程度で済まそう、というわけ。
この選択が我々人類にとって真に最適と言えるかどうかはおそらく誰にもわからないだろう。どのルートを走るのが最適かどうか誰にもわからないのと同様に。
でも、明らかに不合理な選択というものは存在する。

つづく

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