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戦争と、貧困・抑圧・差別の構造的暴力がない社会の為に伝えたい。

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No.6022019.2.19)
『週刊金曜日』 誌は頑張っている : (その2)
権力に徹底的に挑戦した金子文子

《紹介》 前日に続く。

 (再び)
 週刊金曜日』誌は、主に政治・社会・環境問題を扱う週刊誌。
 スポンサーや広告主に頼らずに市民の立場から主張できるジャーナリズム、権力を監視し物申
 せるジャーナリズム」を目指しておられます。 
 しかし、創刊当初53千部だった定期購読部数は、現在13千部程度と低迷しているそうです。
 したがって、経営的に極めて重大な事態を迎えており、このままでは廃刊の危機もありうるため
 に、定期購読者の確保と工夫、大手書店での販売拡大、Amazonでの販売(ただし、2000円以上
 の合わせ買い、となっているようで、なんとかしてほしい・・・)などでしのげているけれど、危ない。

(窮状を下記のように述べて、なんとか継続発行をすべく、協力を呼び掛けています。)
イメージ 3

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さて、本題の記事。

最新号(No.1220号 2/15)では、
1)NHK研究スペシャル 特集
(2)権力に徹底的に挑戦した金子文子
が素晴らしく訴求力があったと思います。

今回は、前回に引き続き、
(2)権力に徹底的に挑戦した金子文子 の記事の書評抄録などを紹介します。

 格差を鋭く見つめ、権力とそれを支える体制への批判をし続けた女性。
 時代は戦中だったが天皇制批判も展開した。
 彼女が放った思想や生き様.について。


①評者その1 : 森まゆみ 氏
        (作家。『「青踏」の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ』集英社、2017 ほか)

イメージ 1

★「復讐」が再生のモチーフ

・金子文子の魅力は何か。23歳で自死した金子ふみこという反抗心と生命力にあふれた女性。

・「あらゆる人の悦びは、他人の悲しみによってのみ支えられている」という、人としてのやさしさ。

・無籍者の彼女は、学校にも入れてもらえず、親に邪魔ものにされ、当時の植民地・朝鮮にいた父
方の祖母と叔父の家に引き取られた。 9歳から見た朝鮮での生活は、「内鮮一体」のもと、日本人と朝鮮人の間にあった差別、日本人内での格差を曇らぬ眼で見たのであろう。

・家では「女中」のように扱われ、自分を守るために嘘をつく。孤独と絶望から鉄道自殺を企てた
が、思いとどまり、「私と同じように苦しめられている人々と一緒に、苦しめてる人々に復讐をしてやらねばならぬ」と自叙伝に書いている。

・また、家で食べ物がもらえずひもじかった文子にご飯を食べさせてくれた朝鮮の女性。この体験が、日本に帰ってのち、苦しんでいる朝鮮の人とともに生きようという覚悟になったと思われる。
朝鮮から日本に留学していた朴烈(パクヨル)という男性と知り合い、「朴文子」と堂々と名乗ったという。

・彼女は都会の底で生きた。そして、関東大震災後、朝鮮人虐殺から保護するという目的で検挙され、それが「皇太子に爆弾を投げつけようと計画した」という大逆事件にもでっちあげられた。
死刑判決でも、朴烈と文子の二人は堂々としていたという。

 獄中ではこのように詠んだという。

 「うつむきて 股の下より他人(ひと)を見ぬ 世の有様を倒(さか)に見たくて

・この視点。最下層から社会を見るというのが金子文子の真骨頂だと言える。


②評者その2 : 鈴木裕子 氏
  (早稲田大学ジェンダー研究所招聘研究員。著書に、『フェミニズムと戦争』『女性史を拓く』ほか。)

イメージ 2

★「圧政者に反逆することは、全人類の善である」
  反天皇制--「強い力」への反逆という理想に生きた金子文子

 出自と、旧植民地:朝鮮での体験、朝鮮人:朴烈(パクヨル)との出会いと共生、は上記の、
 森まゆみ氏と重なる。


★「権力を否認し反逆」する 文子の虚無主義

・1923年9月1日の関東大震災。ここで、文子は早々3日に同居していた朴烈(パクヨル)とともに「保護検束」という名のもとに捕らわれた。次いで、(罪状)はエスカレートし、「大逆罪」へ
「未遂計画」の名の下の検挙は、今日の「共謀罪」に通じている

・文子への尋問は、先ず虚無主義についてから始まった。
 彼女は慄然と、こう陳述したという。
  ・私は私の家庭の環境と社会から受けた圧迫とにより虚無主義の思想を抱くようになりました。
  ・強いものは弱者に服従を強いる。弱者からいえば強者への服従が「道徳」になる。
  ・親の権力、博愛の名に隠れて、私を虐げた国家社会の権力、私はこの権力がたまらなく癪に
   触ります。「権力者は呶々(どと)として自己の権力を擁護」 「弱者を虐げる以上、私の過去の
   生活すべての権力から蹂られてきたものであり、すべての権力を否認し反逆し、自分はもとよ
   り人類の絶滅のための運動を計っていた。」と公言。
   のちに、この虚無主義は、「共存共栄」へと変化していったと言われてもいる。

・文子には幾度もの転向強要がなされる。判事からの「改心してはどうか」という誘いに対し、「日本
 古来の地に生まれたるがゆえに私のこれまで考えていたこと、しようとしていたことがより重要で
 あり、より正しいものであることを信じます。」と返答し続けたという。

・また、皇室を「権力の総帥」と述べ、検事の「仁慈の府として皇室を認むるや得るや」の問いに対
 し、文子らしく「これを認む。ただし侮蔑をもって認むる」と答えたという。

・のちの提出書面の中ではこう」陳述しているという。
 「人間社会におけるあらゆる現象を、ただ所有欲、すなわち持とうとする力によって説明したい。
 そこに争闘が生まれる。そして、その争闘に解決を与えるものは力である。
 その力とは、すなわち腕力に基礎をおく力、いわゆる暴力である。さよう、私はいう---国家の尊
 厳も、天皇の神聖もただこの力に護られてはじめて、尊厳であり神聖でもありうる。」
 「私はかねて人間の平等ということを深く考えております。」「すべての人間は人間であるという、
 ただ一つの資格によって人間としての生活の権利を完全に、かつ平等に享受すべき。」

・「架空的に捏造した伝説に根拠して、鏡だとか、玉だとかいうものを神の授けたものとしてしかめ
 つらしい礼拝を捧げて、完全に一般民衆を欺瞞している。(天皇が神様でありその子孫であるなら
 、日本の民衆がこの神様の庇護の下、)戦争の折に日本の兵士は一人も死なざるべく、日本の飛
  行機は一つも落ちないはず。」


そして、この事実は取りも直さず天皇が「人民と全く同一であり、平等であるべきものであること
 を証拠立てるにあまりに充分ではありませぬか」と説いた

・また文子は、自らが屈辱を受けた体験をも視野に入れ、天皇の官吏・司法官を批判し、人間平等 の原理に
 背馳(はいち)する天皇・皇室への明確な批判を行う。
 天皇はじめ、「上級者」への絶対服従を教え込ませるために、学校教育を通じて国家観念を植え付け、法律
 を操って、人間の生活から隔離し、人間としての存在すらも否認して権力擁護の人間に当たらせる、と糾弾
 している。

今の教育破壊にそのままつながる思想と主張をもって 収監されても権力に立ち向かったこの稀有な女性、
 金子文子という人を今一度見直す必要と価値があるのではないか。

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 この『週刊金曜日』の記事コラムを読み、
強烈な印象を感じました。




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