『蟹工船』は1929年に全日本無産者芸術連盟の機関誌『戦旗』に発表され、世に出る。 そして、この作品で小林多喜二は一躍プロレタリア文学の旗手として注目を集めた。 1931年に当時非合法だった日本共産党に入党。 翌年、春の危険思想取締りを機に、地下活動に入り、8月下旬に自らの地下生活の体験を元に『党生活者』を執筆した。 1933年に逮捕され、東京の築地署で特高警察の拷問により死亡。享年29歳。 今年は亡くなってから75年になる。
昭和初期、カムチャツカの沖でカニを獲り、それを缶詰にまで加工する蟹工船の話。 そこで働く労働者は、懲罰という名の暴力や虐待を受け、過労や病気で次々に倒れていく。 初めのうちは仕方がないとあきらめる者もいたが、やがて労働者は人間的な待遇を求めてストライキに踏み切る。 帝国海軍が経営者サイドに立ったのだ。 これに奮起し、労働者は再び闘争を始める。
『蟹工船』の地獄のような労働が、いまの労働環境に似ていると言われる。 それが非正規雇用の人たちを中心に共感され、読まれるようになった。 |
全体表示





