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【11月26日 産経新聞】≪「しんにょう」の点は1つ?2つ? 結論持ち越し 文化審漢字小委≫
■「謎」「遜」「遡」 「常用漢字表」(1945字)の改定作業を進めている文化審議会の漢字小委員会が25日開かれ、新たに加わる「謎」「遜」「遡」の「しんにょう」部分をめぐって点が1つか2つかで議論が白熱した。事務局の文化庁は2点を提案したが、現行の常用漢字はすべて1点で表記されているため、一部の委員が「1点に統一すべきだ」と反発。結論を次回に持ち越した。 文化庁などによると、しんにょうは本来2点表記だが、戦後告示された「当用漢字字体表」で「手書きと印刷の文字を接近させる」ため1点に統一。昭和56年告示の常用漢字表で加えられた「逝」「遮」の2字も1点表記にされた経緯がある。 事務局案では、追加する191字について基本的に簡略化せず、書籍などで広く使われている印刷標準字体を採用。しんにょうは2点表記とする一方、手書きでは「習慣に従う」として1点を許容する。「餌」など「しょくへん」も同様に表記の幅を認める。 小委の大勢は事務局案に同意したが、「子供に『この字はなぜ2点?』と聞かれて簡単に説明できない」などの主張も根強かった。 文化審は来年1月にも新常用漢字表案を公表する。 文化庁は何を考えているんだ。 新たに加わるしんにょうの漢字を2点表記にする必然性があるのか。 同じしんにょうなのだから、統一するのが分かりやすいし、筋だろう。 あきれますなあ。 結論は持ち越しになったようだが、次回は1点表記で決めるべきである。 それができない文化庁は必要ない。 2点表記は時代に逆行している。 文化庁もご存知のとおり、しんにょうの古い字形は「辵」(ちゃく)。 この字は、上の部分は「彳」、下の部分は「止」。 つまり、しんにょうは「彳」と「止」が一緒になった字形といえる。 「彳」は、「行」の左半分。 四つ角の左半分の形である。 小道のことで、歩くことの意味を表す。 「止」は、古代文字においては人の足跡の形がそのまま字形になったもので、この「止」が「足」のもともとの字なのである。 その後、「止」が「とめる」の意味に使われるようになり、「止」の上に「口」を付けた「足」の字が作られた。 で、しんにょうは、道を行くことを表すのである。 漢字は時代とともに変化しており、より単純化していっているのだ。 であるからして、複雑化してどないするねんと言いたい。 大陸中国はもっと簡略化されている。
「雲」→「云」、「広」→「广」、「網」→「网」などなど。 何を意味しているのかも分からなくなってきているのは、ちょっといきすぎだとは思うが…。 |
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『同じしんにょうなのだから、統一するのが分かりやすいし、筋だろう』という意見そのものには全く同感である。しかしそれは「2点に戻して揃えよ」という論理の理由になるべきものである。それは複雑化とは違う。1点か2点かの区別をなくすのだから。
「1点がすでに定着している」という意見にはこう反論できる。送りがなでも昭和34年に「行なう・断わる」と決定してそれが14年間で十分定着していたのに、昭和48年に再び「行う・断る」に戻すということがあった。明朝体の数百年の歴史からすれば、1点のしんにょうなど数十年使われたに過ぎず、「定着している」というに値しない。当用漢字以外の漢字はこの世からなくなると考えて安易に字体をいじった過ちを正すには今からでも決して遅すぎるということはない。
なお、手書きの楷書の「1点にゆすり」で書く習慣を変えるわけではない。楷書と活字の形が違うのはしんにょうに限ったことではない。子供が混乱するという心配も無用である。小学校の教科書には教科書体が使われるから現行通り「1点にゆすり」の書体でよい。現在だって教科書体と明朝体で形が違うものは結構ある。「北」や「令」など。
[ 立耳巻尾 ]
2009/7/22(水) 午後 7:09